勢いで七不思議とか書いてますが、7つ思いついた訳ではありません。でも結構ナナフシネタは引っ張れそうな予感がします。とりあえずその①。
動物・植物を問わず、生物の名前(和名)には「◯◯モドキ」というネーミングがよく見られます。たとえば、
とか…
とか。「モドキ」は「〜に似て非なる」という意味で付けられることが多いです。分類群的に近い場合もあれば、遠い仲間である場合もあります。
さて、「ナナフシ」という昆虫の名前を聞いたことがあるでしょうか?
こういう感じで樹の枝や葉柄のフリをしてじっとしています。色は緑や茶色など。
ナナフシには様々な種類がいるのですが、
実は、ナナフシの仲間(ナナフシ目)の名前の背負う本家本元の“ナナフシ”の和名がなんと「ナナフシモドキ」となっています(沖縄にはいません)。本物なの?偽物なの?と突っ込みたくなりますね。さらにおかしなことに、この「ナナフシモドキ」、別名で「ナナフシ」と呼ばれることもあります。
ナナフシ=ナナフシモドキ
なぜこんな事になっているか、種明かしをするとこうです。
「ななふし」とはもともと「七節」、つまり節くれだった樹の枝を指し、その樹の枝に大変よく似ている(うまく擬態している)昆虫に「七節もどき」という和名が与えられたというわけです。それが短くなって「ナナフシ」と呼ばれていると、こういう訳です。
こんな体形ゆえナナフシの仲間は動きが速くなく、身を守る武器らしい武器も持っていません。ひたすら自分の擬態に全幅の信頼を置いてじっとしています。「昆虫版ナマケモノ」といったところでしょうか。
そんなナナフシを見つけるコツは、ひたすら「そういうモノ」がいるという前提で草木を見ること。いるところにはたくさんいて、1個体見つかると不思議と次々に見つかります。
(by 宮崎)