春〜初夏、やんばる・沖縄県南部の森で見られた生き物まとめ(2018年3, 4月のツアーにて、小動物編)

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前回の昆虫編に引き続き、3〜4月、キュリオス沖縄で実施している「やんばる」「沖縄南部の森」トレッキングツアーで見られた小動物を、一挙にまとめて紹介してみたいと思います。

両生類・爬虫類は、やはり暖かくなってからが本番。とはいえ、なかには逆に冬〜春にかけてしか見られないものもあります。

両生類のなかま

岩の上にたたずむオキナワイシカワガエル

オキナワイシカワガエルOdorrana ishikawae

緑と紫がかった茶の斑模様が大変美しい大型のカエル。一見派手ですが、コケやコケ混じりの土の上にいると信じられないくらい目立ちません。

沖縄県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。

ナイトツアーで移動中の個体に出会えれば超ラッキーですが、繁殖シーズンならば声だけなら聞くことができます。ちなみに今季は、ガイドが気づくより先にお客さんが発見してくれました(汗)

※申し訳ありませんが、安全性と保護の両観点から、繁殖地へのご案内はいたしかねます。

見られたツアー
▶やんばるナイトトレッキング!

身をすくめて動かないリュウキュウアカガエル

リュウキュウアカガエルRana ulma

体色は明るいレンガ色〜灰褐色まで、かなり幅がありますが、いずれもじっとしていると落ち葉によく紛れます。

じっとしていると大変見つけにくいのですが、よく跳ねるので着地点を見失わなければ見つけることができます。

2011年にやっと新種記載され学名がついたカエルです。やんばるの固有種で、ニホンアカガエルなどが人里近くの雑木林などに比べると、やや自然度の高い環境を好むようです。

見られたツアー
▶やんばるナイトトレッキング!

道路に出てきたリュウキュウカジカガエル

リュウキュウカジカガエルBuergeria japonica

沖縄・奄美・トカラとその周辺離島の固有種ですが、山の上から海岸までどこでも見られます。

塩水にかなり強いと考えられ、流木にしがみついてたびたび海を渡ったのではないか、ということが最近の遺伝子を使った研究から示唆されています。

学名がjaponicaとなっていることから以前「ニホンカジカガエル」と呼ばれていましたが、「カジカガエル」とまぎらわしい、奄美群島・トカラ列島・沖縄諸島にしか分布しない、などの理由から「リュウキュウカジカガエル」と呼ばれるようになりました。

見られたツアー
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やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング

落ち葉の上で鳴いていたヒメアマガエル

ヒメアマガエルMicrohyla okinavensis

日本最小のカエル。と言っても極小というわけではなく、見ても「えっ、そんなに小さいかな…」という感想を漏らす方が多いです(笑)

名に反してアマガエルとはかなり縁の遠いカエルで、オタマジャクシはまるでナマズの稚魚のような形をしています。

小さい体ですが、鳴き声はけっこうけたたましく、某大学の構内では暖かい季節に雨が降ると、あちこちからヒメアマガエルの声が聞こえてきます。

見られたツアー
▶やんばるナイトトレッキング!

浅い沼地の水中にいたシリケンイモリ

シリケンイモリCynops ensicauda

奄美群島・沖縄諸島の固有種のイモリ。本州、四国、九州とその周辺離島に分布するアカハライモリによく似ていますが、背中からしっぽにかけてハッキリした筋が入るのが特徴です。

基本的に流れのない水場が好きなようですが、雨の後など湿度の高い日は、昼間から水場からかなり離れて出歩いていることもあり、昼間のトレッキングツアーでも見かけます。

イモリなので両生類で、卵からかえった幼生はオタマジャクシのような形をしています。

見られたツアー
やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング
▶やんばる森コース、ハカセと行くやんばる自然観察ウォーキング
がじゅまるの森コース、ハカセと行く南部の自然観察ウォーキング
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林道を歩くイボイモリ

イボイモリEchinotriton andersoni

まるでゴジラのような風貌を持ったイモリの仲間。英語でもCrocodile newt(ワニイモリ)といいます。

かなり自然度の高い地域に限って生息しています。イモリの仲間ですが、水辺からかなり離れた(でも湿度の高い)森の中で見られます。動きは鈍く、じっと動かず天敵をやりすごすタイプです。

奄美群島と沖縄諸島にのみ生息する固有種で、沖縄県・鹿児島県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。こちらは見られたらかなりラッキー。

季節的には冬〜梅雨くらいまでで、夏場見かけることはほとんどありません。

見られたツアー
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爬虫類のなかま

クワズイモの根茎の上にいたクロイワトカゲモドキ

クロイワトカゲモドキGoniurosaurus kuroiwae kuroiwae

トカゲよりは、どちらかというとヤモリに近い爬虫類。ただ、足は壁にくっつけるような構造にはなっておらず、夜間地上を歩き回ります。暖かい季節に多く見られます。

沖縄の各離島に少しずつ模様の違う亜種が住んでいて、そのどれもが島の固有亜種です。

このうち沖縄本島のものがクロイワトカゲモドキですが、沖縄本島の南部〜中部の個体は伊江島のマダラトカゲモドキと近いと言われており、やんばるに生息するものとは今後、別亜種とされる可能性が高いです。

沖縄県・鹿児島県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。

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草の葉の上にいたアオカナヘビ

アオカナヘビTakydromus smaragdinus

草によくまぎれる緑色のカナヘビの仲間。全身緑なのは♀だけで、♂は背中の部分が緑〜茶色のグラデーションになっているものが多いです。

森の中よりも、開けた草原などで見かけます。ただ住宅街の草むらなどでは見ず、すぐそばに自然の森や林が残っているような場所に多いようです。

「ジューミー」をはじめとして非常に多くの地方名があります。沖縄県民の「ソウルアニマル」らしく、このトカゲの写真などを展示していると、年配の方々をはじめとして「なつかしい」「昔はどこにでもいたのにねぇ…」と異常に盛り上がります(笑)

見られたツアー
やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング

 

側溝のフタの上で暖まっていたオキナワトカゲ

オキナワトカゲPlestiodon marginatus(幼体)

大人になると全身茶色っぽいトカゲになってしまいますが、幼体は黒い体にクリーム色の筋が入り、尾が青くてとてもきれいです。

ニホントカゲ、ヒガシニホントカゲの幼体も似たような色彩ですが、オキナワトカゲはもう少し大きくなるまでこの色彩を保っているようです。

とくに午前中、体温を上げるために日当たりの良い山道や林道に出てきていますが、警戒心が強く、かなり離れたところからでないと観察できません。

この写真からでは分かりませんが、オキナワトカゲを観察中。この時はバッタの仲間を捕まえて食べたりなど、かなり色々な行動を見せてくれました。

見られたツアー
やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング

落ち葉の間をかきわけて走るヘリグロヒメトカゲ

ヘリグロヒメトカゲAteuchosaurus pellopleurus

たいへん足の短いトカゲ。体は全身茶色の上、落ち葉の下を電光石火のスピードで走るので、捕まえにくいトカゲのひとつです。

口はかなり小さく、小さな昆虫、特にシロアリなどを好んで食べます。

一度、落ち着くと手の上でも大人しくしてくれます。

見られたツアー
やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング

ガラスヒバァAmphiesma pryeri

目が大きく、たいへん愛らしいヘビ。カエルが好物で、雨や雨上がりの日によく見られます。

以前は無毒とされていましたが、毒を持つことが分かっています。ただし構造的に毒が入りにくいらしく、捕まえるとよく咬んでくるヘビですが、咬まれて毒がまわったという例はいまだにありません。

いずれにしても、少し離れてじっくり観察するのが良いでしょう。

夜の方がよく見られますが、この春は昼間に山の中で何匹も出くわすという日もありました。

ヒメハブOvophis okinavensis

こちらは正真正銘有毒ヘビです。ハブ(ホンハブ)と違って動きが鈍くて攻撃性は低く、また毒量も少ないのですが、離れて観察するに越したことはありません。

落ち葉に紛れる色彩の上、動きが鈍いことがアダになって近付くまで気づけないことが多く、注意が必要です。

カエルをとくに好み、沢や沼地のそばでよく見られます。この春、雨の晩に集落の中を通ったとき、ふと川をのぞき込むと、浅いコンクリの川底にすごい数並んでいて笑ってしまいました。

まとめ

最初にも書きましたが、やはり両生類・爬虫類は暖かくなる5月ごろからが本番です。

ただ、同じ気温でも「暖かい季節にたまたま冷え込んだ日」より「寒い季節にたまたま暖かくなった日」の方が圧倒的に多くの生き物が見られる傾向にあります。

また冷え込んだ場合、気温が下がった当日は生き物が少なく、冷え込みが数日間続くとまた出て来る傾向にあります。

雨の夜、林道に出てきたリュウキュウアオヘビ

旅行で来られる方のほとんどにとっては、天気は良いほうがいいに決まっていますが、生き物は雨降りや雨上がりに多く見られます。

特に爬虫類・両生類は出たとこ勝負で、何が見れるかは「その時のお楽しみ」ですが、一応、季節ごとにこんな生き物が見られますよ、という目安として、2018年3−4月にツアー中に出会った生き物をまとめてみました。

写真はツアーコースにおいてツアー中、もしくはツアー前後に弊社スタッフの宮崎が撮影したものです。

(一部、見られたけれど写真に収められなかったものに関しては、以前撮影したものを使いまわしています。)

…と、こんな感じでひたすら生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。

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奄美群島・やんばる・西表島の世界自然遺産登録が見送りとなりそうな件について、ネイチャーツアーの会社として思うこと

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県内誌や各メディアで触れられているとおり、ユネスコの諮問機関であるIUCN(国際自然保護連合)が「奄美群島、やんばる、西表島地域の世界自然遺産への登録」を延期するよう勧告を出しました。

これを受けて、2018年中の同地域の世界自然遺産登録実現は、少なくと見積もって2-3年延期される見込みが濃厚となりました。

この件について、われわれキュリオス沖縄としての思い、また「なぜ延期されたのか」「そもそも世界自然遺産とは」という観点から整理し、少し書いてみたいと思います。

キュリオス沖縄としての見解と思い

沖縄の自然を活用したツアー、それも「ツアーの中で生物を観察したり科学したり、生態系について学んだりすること」をメインのコンテンツとして据えている私たちキュリオス沖縄にとって、シンプルに考えれば、世界自然遺産登録は歓迎したい動きです。

また、沖縄の自然の社会的な価値向上に少しでも貢献していきたいと考え、2016年には自然遺産登録に関して、県内での周知を目指したツアーなどの形で協力させていただいた私たちにとっても、悔しいという思いもあります。

にもかかわらず、登録が延期となる(可能性が高い)ことにほっと胸を撫で下ろしている面がある…というのも私たちの正直なところです。その辺をすこし掘り下げてお話したいと思います。

登録によるリスク

候補地としての推薦の段階で、各方面から登録によるリスクを憂慮する声も聞かれましたが、これは私たちも例外ではありません。

それは、延期勧告の理由にも「持続可能性に重大な懸念」という指摘がありましたが、実際にこのまま世界自然遺産登録されて観光地として人気が高まっていったときに、フィールド・生態系を十分に保全しつつ利用するだけの素地・体制が当地で出来上がるには、まだまだかなり時間が必要だと感じているからです。

自然を観光資源として大きく売り出すことを考えた場合、まず「その地域の自然がどのようなものか」ということの学術的(自然科学、人文科学、経済学的)な把握に始まり、どんなアクティビティがどのくらい環境に負荷をかけるのか、その地域のフィールドのキャパシティがどのくらいで、どこまでの負荷なら許容できるのか、なるべく負荷をかけず、かつ有効に活用にするためには現実的にどうすれば良いか、などを検討する必要があります。

そしてそのためには「地域の自然を劣化させず、次世代にわたって持続させる」という共通の前提のもと、地域、観光事業者、研究者、愛好家、その他の有識者が一体となって意見を交わしつつ、検討を重ねていく、というのが最も良い形だと考えています。

地域の発展にどうつなげるのか、は必ず検討すべきことではありますが、それも「持続的なもの」でなくては意味がありません。また、その持続可能性が「イメージだけ・感情論に偏ったもの」ではなく実効性のあるものにするためには、学術・サイエンスの視点が必要不可欠です。

このような一筋縄ではいかない取り組みは、観光客が激増して「祭り状態」になってから行ったのでは文字通り「後の祭り」です。オーバーユースでフィールドが荒れ果てれば、世界自然遺産の指定解除もあり得ます。そして指定解除よりよっぽど深刻な問題として、一度荒れ果てたフィールドは簡単には元には戻りません。

そうならないためには、「何のために世界自然遺産の指定を目指すのか」「指定が本当にベストなゴールなのか」というところにさかのぼって、今ひとたび再検討する必要があると私たちは思っています。

今回の勧告は、沖縄の観光が抱える問題を明確化し、自然利用に関する課題について、から各方面が共通認識を持つ良いきっかけになりうる考えています。我々をふくめ、沖縄の自然に関わる人々が今後どのように協力してこの課題の解決に取り組んでいくのかが問われています。

私たちはなぜネイチャーツアーをやるのか

正直なところ、私たちはネイチャーツアー事業を「商機だから」というモチベーションで考えたことは一度もありません。

そもそも私たちは、大学院で沖縄の自然を対象とした研究に携わってきた人間でした。

船での底引きによる生物相調査(写っているのは研究室の同僚)

ここ10年でも、在学中から通ってきた沖縄のあちこちのフィールドが開発の波に飲まれ、自然や生態系のかく乱が大規模に行われ続けてゆく現場をいくつも見てきました。

観光資源として自然の重要性が叫ばれる割には、沖縄の観光業界ではあまり自然の豊かさ(景色の綺麗さだけでなく、生態系の健全さや沖縄の自然の持つ特異さ)を活かしたコンテンツは少なく、またその重要性もあまり広く認識されていないのが現状です。

このような経緯から、沖縄観光の現場に、専門の科学教育を受けた人材が入っていくことの必要性を感じ、また沖縄の自然の放つ「サイエンティフィックな、自然史的な魅力」と「それに対して興味を持つことの楽しさ」を活かしてツアーを作ろう、成功したモデルを作って沖縄の自然の価値を多くの人に認めてもらおう、という思いで、同じ大学院の仲間と開業に至りました。

私たちのネイチャーツアーは「自然や生物に興味・関心を持ってもらうこと、その興味関心に応えること」をメインテーマとしています。なぜなら、それが長い目で見れば、「世の中が自然や生物に興味を持つ方向に動くこと」になり、自然への理解と保全への啓発と保全につながると考えているからです。

なので、たとえ世界自然遺産に登録されたとしても、「世界遺産を見たくて来る」という形でお客さんが来て、単に珍しい体験ができた、という満足感を得て帰ってもらうだけでは、私たちのツアーのゴールは達成されたことになりません。

また同様に、「滅多にできない体験として、特定の有名な希少生物が見たい」というモチベーションでたくさんの観光客が押し寄せるのも、キュリオス沖縄としては本意ではありません。奥地まで行かなくとも、特定の希少な生物の生息地や繁殖地に踏み込まなくても、それよりも身近で沖縄らしい、興味深い自然のコンテンツはたくさんあります。そんな自然観察を通して自然を見る視点を提供したい、そんな思いがあります。

ツアーで利用させていただいている、大宜味の森。自然度は高いですが、決して「秘境」ではありません。でも自然観察の視点を心得ていれば、楽しいコンテンツはたくさん見つかります。

もし、世界遺産登録が実現したあかつきに「世界遺産だから」という物珍しさを超えて、「沖縄の自然の本来の魅力」をちゃんと伝えるような体制が整っていなければ、観光客は「世界遺産を見た」というだけの表面的な感動を得て帰り、指定された地域の自然は「世界遺産」という名のもとにただ消費され、そこに息づく生物や生態系のことは誰も顧みなくなってしまうと思うのです。

私たちは、なにもネイチャーツアーだけでなく、全ての自然を利用したアクティビティの利用者に「自然環境の価値」に対する認識を持ってほしいと考えています。カヤックでもトレッキングでもヒーリングでも、自然の中で行うなら、その背後にある自然はただの「背景」「風景」ではなく、生き物たちから構成された生態系であり、それはとても貴重なものである、と。そういう価値観を利用者が共有することは、沖縄の自然環境を持続的に自然を利用していく上ではとても重要なのではないかと思っています。

というわけで、私たちキュリオス沖縄は世界自然遺産登録のいかんに関わらず、沖縄の自然の魅力とその価値を伝えてゆく事業を進めていきます。

世界自然遺産について

そもそも「世界自然遺産」とはどのような制度なのでしょう?今後のために、少しのその辺りの情報を調べなおしてまとめてみました。

世界遺産とは

世界自然遺産は、ユネスコによって指定される「世界遺産」の一つです。世界遺産は、1972年の国際連合教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」にもとづいて登録される「文化財、景観、自然など、人類が共有すべき顕著な普遍的価値を持つ物件(不動産)」のことです。

「戦乱や開発などから史跡などの文化遺産を守ろう」という動きやは20世紀初頭からあったようで、また一方で1948年に発足した国際自然保護連合(IUCN)によって「自然遺産保護のための国際的な取り決めを作ろう」という動きが進められており、ユネスコがそれらの流れを一本化してでき上がったのが「世界遺産」の制度です。

ざっくり言うと、「人類共通の財産と言える自然や建造物を守り、次世代に渡って伝え、多くの人で価値を共有できるようにしよう」というような制度です。世界遺産について詳しくは、Wikipediaの「世界遺産」の項目に非常によくまとまっているのでご参照ください。

世界遺産は、「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」に分けられます。

 

世界自然遺産登録のための「4つの基準」

「世界遺産」のうち、自然にまつわる重要性に基いて指定された世界遺産のことを「世界自然遺産」と呼びます。

重要性を決める基準は「ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域」「地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの」「陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの」「生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの」の4つです。

世界自然遺産登録のための要件としては、

  • ①上記の世界自然遺産の評価基準(「自然美」「地形・地質」「生態系」「生物多様性」)のどれか1つ以上を満たすこと

に加えて、

  • ②顕著な普遍的価値を示すための要素がそろい、適切な面積を有し、開発等の影響を受けず、自然の本来の姿が維持されていること
  • ③十分な「保護管理」の体制が整っていること

という要件が挙げられています(参照:環境省のページ)。

日本では現在までに「屋久島」「白神山地」「知床」「小笠原諸島」の4地域が、世界自然遺産に指定されています。

奄美群島、やんばる、西表島はどのような地域か

今回、国が登録を目指してきた「奄美・琉球」とは、自然の固有性・希少性という視点から見るとどのような地域なのでしょうか。

奄美〜沖縄本島、八重山諸島を含む南西諸島は、氷期―間氷期の繰り返される地史の上で中国大陸とつながったり離れたりを繰り返してきた島々です。

左上から順に、「1500万年前」「150万年前」「100万年前」「10-2万年前」の陸の様子。濃い緑が現在の海岸線、薄い緑が推定上の当時の海岸線(引用:沖縄県のHP「「琉球諸島」の自然特性」より)

そのため、陸続きの時期に大陸から渡ってきた生物が島々に取り残され、島ごとに進化した結果、世界でもその場所にしかいない固有種の生物が多く生息する地域となり、また固有の生態系が築かれました。

奄美群島と沖縄諸島の遺存固有種、イボイモリEchinotriton andersoni
オキナワイシカワガエルOdorrana ishikawae 本種とアマミイシカワガエルOdorrana splendidaは、それぞれ沖縄本島と奄美大島の固有種だ。
ナミエガエルLimnonectes namiyei 沖縄本島北部(やんばる地域)の固有種だ。
クロイワトカゲモドキGoniurosaurus kuroiwae kuroiwae とその亜種数種は、沖縄本島とその周辺離島にのみ分布する固有亜種だ

さらに、奄美〜やんばるの森は北緯27-28°に位置していますが、この「緯度27°」の地域は、温帯というには高温で、かつ熱帯には入り切らない「亜熱帯」という気候帯に属します。

地球儀で見ると分かりやすいですが、この気候帯に属する地域はエジプト、インド、メキシコなど乾燥地帯がほとんどで、奄美ややんばるなどのように湿潤な照葉樹林が広がっているところは世界的に見て非常に珍しいのです(参照:沖縄市教員用資料:琉球列島と同緯度にある国や地域)。

やんばるのとある沢

これらの固有の生き物が生息すること、またその多くが絶滅のおそれがあり、生物多様性を守るために重要な地域であることを鑑みて、国は去年2月、奄美大島・徳之島、やんばる(沖縄本島北部)と西表島の、合わせておよそ38000ヘクタールの地域を世界自然遺産に推薦していました。

延期勧告の主な理由は?

上記の「世界自然遺産登録の基準」のうち、「生態系」「生物多様性」の2つの項目で登録を目指してきましたが、このうち「生態系」の項目では、候補地のエリアの多くが道路や施設によって細かく分断され「飛び地」になっていること、また指定されるエリアの周辺に「緩衝帯」となりうるエリアがないことから「生態系の持続可能性に重大な懸念がある」とされ、基準に不適格とされたようです。

もう一つの「生物多様性」については、「絶滅危惧種や固有種の多さ」が評価されたものの、生物多様性上非常に重要と考えられる「アメリカ軍から日本に返還済みの北部訓練場の跡地」が今回の候補地に含まれておらず、「このエリアを国定公園に編入し、候補地として統合することを検討すべきこと」などが指摘されました。

正式な勧告文を読めないので断定的なことは言えないのですが、いろいろな方面からの声を総合すると、どうやら今回の勧告では「自然や生態系の価値」が十分評価されなかったというよりは、「適切な保護管理が行われているかどうか、持続可能性があるかどうか」という点で基準に引っかかり、勧告を受けたものと考えられます。

勧告で延期になる?

勧告では「6月の世界遺産委員会で日本が説得力のある説明をすれば、まだ登録の可能性は残っている」とされています。

しかし、世界自然遺産に関する日本の有識者からは「しっかり推薦の内容を見直して再提出すべき」との声も上がっています。

まとめ

今回、登録が延期されたことを通じて、沖縄の自然を観光の中でどう扱うべきなのかをすべての関係者が考える機会となり、人と自然が共に豊かでありつづける共生型社会が実現することを強く願っています。

また、キュリオス沖縄はそのための取り組みを多様な事業者と連携を図りながら今後も推進して参ります。

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春〜初夏、やんばる・沖縄県南部の森で見られた生き物まとめ(2018年3, 4月のツアーにて、昆虫・その他節足動物編)

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今回は、3〜4月、キュリオス沖縄で実施している「やんばる」「沖縄南部の森」トレッキングツアーで見られた昆虫・ その他節足動物(クモなど)を一挙にまとめて紹介してみたいと思います。

 

 

キュリオス沖縄のツアーの雰囲気を、バーチャルに楽しむ体験としてもどうぞ。

昆虫編

3・4月、沖縄で「うりずん」と呼ばれる季節は、多くの昆虫も活動を始める時期です。3月、まず多くの植物が新芽を出したり花を咲かせたりし始め、そして4月くらいに初夏の陽気と言える日が多くなってから、昆虫の活動も本格的になってきます。

昆虫は、ほぼ年がら年中見られる種類もいますが、時期になるとたくさんいるのに、時期を外すとほとんど見られない、というものも多いです。

オオバギの頂芽の中に隠れていたナナホシキンカメムシ。沖縄本島南部にて。

ナナホシキンカメムシCalliphara exellens

「日本一美しいカメムシ」「空飛ぶ宝石」などの呼び声も高いカメムシ。周年見られますが、冬場〜春は葉の裏に集団で固まっているのも見かけます。

見かける頻度は高く季節もあまり問わないのですが、「是非見たい」というお客様がいらっしゃった時に限ってなかなか見つからず、根性で探し出したときの写真が上の2枚 (笑)

数十匹単位で葉裏に群れていることもあります。

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やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング
がじゅまるの森コース、ハカセと行く南部の自然観察ウォーキング

交尾中のアカホシカメムシ

アカホシカメムシDysdercus cingulatus

時期になるといつ行っても見るカメムシ。真冬になるとあまり見ない気がします。あと盛夏にも少なかったような。頭を下にして見ると人面に見えるところがチャーミング。

サキシマフヨウやハイビスカス、オオハマボウなどフヨウ科の植物に来ます。よく種の汁を口にぶら下げて、ちゅうちゅう吸いながら歩いています。

写真は交尾中の♂♀ですが、このような体勢だと常に♀の進行方向に向かって歩いて行きます。体が大きいので必然的にそうなるのでしょう。

ズルズルと♀に引きずられていく。男性陣一同(ガイド&お客)、皆で笑った後ふと黙ってしまう

見られたツアー
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葉上でじっとしているオキナワモリバッタ

オキナワモリバッタTraulia ornata okinawaensis

写真はまだ幼虫ですが、成虫になっても翅が伸びず、飛ぶ(飛翔する)ことができません。その代わり、太めの後ろ足で凄まじいジャンプ力を発揮します。思わず顔に向かって飛んできてのけぞってしまうことも。

開けた草むらではなく、森の中やその周辺の下草で見られます。

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夜、樹幹の上に止まっていたオキナワヒラタヒシバッタ。赤いのはダニの仲間

オキナワヒラタヒシバッタAustrohancockia okinawaensis

まるで古代兵器のようなゴツゴツした質感の、でも大変小さなバッタ。都市部の芝生などでも普通に見られる「ヒシバッタ」の仲間です。

木の幹などに見られます。昼間あまり注意したことはないですが、夜他の生き物を照らして樹幹を探すと見つかります。

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オキナワヘリグロツユムシ(幼虫)Psyrana ryukyuensis

3〜4月は、まだ翅の短い幼虫が見られます。たいてい葉の上にじっと静止しています。

ツユムシはキリギリスの仲間でも草食性が強いと考えられている昆虫です。

目が慣れると、葉上のあちこちにいるのに気づきます

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葉上で獲物を待ち構えるハネナシコロギス

ハネナシコロギスNippancistroger testaceus

肉食性のキリギリスの仲間(キリギリス下目)。前脚と中脚がトゲトゲですが、これは獲物を抱え込んでホールドするためです。昼間は葉を丸めた巣の中に潜み、夜になると這い出してきて狩りをします。

暖かい季節に夜に森の中を歩くと、葉の上で獲物を待ち構えているのを見ることができます。

見られたツアー
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葉上にいたオキナワコマダラウマ。地面にいることが多い

オキナワコマダラウマNeotachycines kobayashii

カマドウマの仲間。林の地面付近にいます。かなり派手に跳躍します。

よく跳ねるためか嫌われることが多いカマドウマの仲間ですが、キリギリスのように人間に咬み付いたりもしないし、基本的に人間には無害な生き物です。よく跳びますが。

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オオバギの葉上にいたオキナワナナフシ

オキナワナナフシEntoria okinawaensis

ご存知、「枝に擬態してじっと動かない」ことに生存戦略のすべてを賭けたと思われる昆虫。

「ななふし」はもともと枝のことで、枝そっくりの昆虫という意味の「ナナフシモドキ」という名前がついたのが、省略されて「ナナフシ」とよばれるようになりました。

ナナフシは人気です。ナナフシの仲間自体は本州にも広く住んでいるのですが、「初めて見る」という方も多いです

春〜初夏に見られるのはまだ小型の個体ばかりで、成虫は夏〜秋頃に見られます。

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地面に降り立ったルリタテハ沖縄亜種

ルリタテハ(南西諸島亜種)Kaniska canace ishima

本州でも、成虫のまま越冬し「春先、まっさきに舞う蝶」として有名なルリタテハ。深い焦げ茶に空色、というとてもお洒落な色彩のタテハチョウです。ルリタテハ属は南西諸島亜種と本土亜種のみ(1属1種2亜種)から成ります。

沖縄では暖かい日は真冬でも飛びます。沖縄本島のものは「南西諸島亜種」として区別されます。

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シロノセンダングサから吸蜜するイシガケチョウ

イシガケチョウCyrestis thyodamas

石のような模様が美しいタテハチョウの仲間。止まるとき翅を開く種類が多いタテハチョウの仲間でも、必ずと言っていいほどいつも翅を開きます。

ガジュマルやハマイヌビワなど、沖縄の森に多いイチヂク属の植物が幼虫の食草なので、沖縄本島のどこでも見られます。季節も特に問いませんが、暖かい季節の方がよく見かけます。

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コノハチョウ。翅を開いて止まることも閉じて止まることもある

コノハチョウKallima inachus

裏面は枯れ葉のような色彩ですが、表面は目の覚めるような柿色と青の金属光沢をしたチョウ。ただ、長生きするようで、翅がスレて(鱗粉を失って)ほとんど光沢がなくなってしまったものも多く見られます。

幼虫の食草はオキナワスズムシソウという植物で、群生している場所には比較的多く見られます。県の天然記念物。

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葉上にとまるリュウキュウヒメジャノメ

リュウキュウヒメジャノメMycalesis madjicosa

地味系のチョウですが、よく見ると蛇の目模様(眼状斑といいます)がとてもバランスよく散っていて美しいチョウです。野原というよりは、林や森の中の少し薄暗いところとその周辺で見られます。

止まったまま動かないことが多く、よく観察させてくれるチョウです。

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ショウベンノキの花から吸蜜するアサギマダラ

アサギマダラParantica sita

食草とするガガイモ科の植物の毒を体内にためこむ毒蝶です。3月の暖かい日くらいからよく見られるようになります。

渡りをするチョウとしても有名で、本州と南西諸島の間を行き来する個体も多く、1頭のチョウが1500kmも移動した例も知られています。

無理に近付くと逃げてしまう訪花中のチョウは、双眼鏡で観察するのがキュリオス流

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イヌビワの葉上にとまったオオゴマダラ

オオゴマダラIdea leuconoe

南西諸島から南に分布する大型のゴマダラチョウ。あまり羽ばたかず、滑空するように優雅に飛びます。

蛹が黄金色をしていることでも知られています。金色というと目立ちそうですが、自然界では周囲の光を反射してうまく溶け込み、なかなか見つかりません。

幼虫の食草がホウライカガミという海岸近くに多いつる性の植物なので、海岸に近い森林でよく見られます。

夜間、ホウビカンジュ(シダ)につかまって寝るシロオビアゲハ

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シロオビアゲハPapilio polytes

沖縄本島など、南西諸島に分布するアゲハチョウ。幼虫はミカン科の植物を食草とします。

日があたり、蜜のよく出る花がたくさんある所でよく見られます。

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夜間、灯りに来たナガサキアゲハ。

ナガサキアゲハPapilio memnon

多くのアゲハチョウ属(Papilio)にある尾(尾状突起)がないのが特徴。日本のアゲハチョウ属の中では最大級の種類です。写真の個体は♀で、♂はクロアゲハに似てほぼ黒一色の翅をしています。

よく山道で出会いますが、飛翔が力強くあっという間に飛び去ってしまい、花に来た個体以外は観察するのが困難です。

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寝ているアオスジアゲハ

アオスジアゲハGraphium sarpedon

ツアーで大変人気のあるチョウですが、実は東京にいっぱいいます。秋葉原など、クスノキの巨木が多い都市部なんかだと特によく見られます。

幼虫はクスノキなどの葉を食べますが、沖縄にはクスノキは少ないので、代わりに同じクスノキ科のヤブニッケイによくついています。

飛翔が速く、花に来てもホバリングしながら吸蜜するのでなかなか撮れません。ということで夜寝ているところの写真。

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シロノセンダングサから吸蜜中のジャコウアゲハ♀

ジャコウアゲハAtrophaneura alcinous

幼虫時代に食草としていたウマノスズクサの仲間の毒を体内にため込む毒蝶。黒っぽいアゲハチョウ(クロアゲハ、シロオビアゲハなど)にはいろいろな種類がありますが、このジャコウアゲハへの擬態なのではないかとも考えられています。

食草となる植物の多い、ある程度湿度のある森に多く見られます。

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花が白飛びしてしまっているが、ムラサキカッコウアザミから吸蜜中のクロセセリ

クロセセリNotocrypta curvifascia

南方系のセセリチョウ。素早く飛翔します。

幼虫の食草はゲットウなどショウガ科の植物。暖かい時期はずっと見られます。

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誰かが仕掛けたトラップに来ていたオオトモエガ

オオトモエErebus ephesperis

とても美しい大型のヤガの仲間。とは言え、突然持っているライトに飛んでこられると慣れない方はびっくりするようです。

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葉上にとまるオキナワナガハナアブ。縄張りがあるのか、飛び回って他の個体を牽制していた

オキナワナガハナアブMilesia elegans

ハチにとてもよく擬態したアブ。写真で見るとハチでないことはすぐに分かりますが、飛び方や羽音をよく真似ています。

初夏〜夏に山の山頂や尾根などで見られます。

本当にハチでないということを納得していただくため、ネットを振って捕獲

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交尾中のカクムネベニボタル

オオシマカクムネベニボタルLyponia oshimana

3月末から5月初旬ごろに限って見られます。樹や下草の葉の上などに見られる、前翅が美しいえんじ色をした、光らないホタルの仲間。

いる時期にはたくさん見られますが、時期を外すと全く見られないものの一つ。成虫はよく花粉や蜜を求めて花に来ます。

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飛んできてヤブニッケイの葉にとまったオキナワトラフハナムグリ

オキナワトラフハナムグリParatrichius duplicatus okinawanus

これも4〜5月頃に限って見られる甲虫。この時期の沖縄の甲虫としては(ごく一部で)アイドル的な存在。

花に来ることもありますが、樹や草の葉の上にとまっていることが多いです。民芸品のような味わい深い色使いと模様です。

こいつはもうちょっといい写真リベンジしたいですね。

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リュウキュウボタンヅルの葉上にいたオキナワイチモンジハムシ

オキナワイチモンジハムシMorphosphaera coerulea

こちらは季節を問わず見られる普通種ですが、前翅が深い青緑の光沢を帯びていてなかなか綺麗です。

ガジュマル、ハマイヌビワなどイチヂク属の葉を食べます。ときに大発生します。

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イヌビワの葉上にいたアマミアオハムシダマシ

アマミアオハムシダマシArthromacra amamiana

「ゴミムシダマシ科」という、大変種数の多い甲虫の仲間です。

緑の金属光沢がとても綺麗ですが、これも春〜初夏の一時的に見られるものだと思われます。

こちらはセンリョウの葉の上にいた個体。参加者のお父さんが見つけてくださいました

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ボリューム感のすごいリュウキュウクチキゴキブリ

リュウキュウクチキゴキブリSalganea taiwanensis ryukyuanus

苦手な方はごめんなさい。素晴らしくボリューム感のある、沖縄固有亜種のゴキブリです。

人家に来るようなことはなくて、その名の通り朽木に住んでいます。

ツアーでは持続的な利用を考え、基本的に朽木を掘ったりすることはしませんが、たまたま皮をちょっとめくったらいました。もちろん、絶対見たくないといお客さんの時はわざわざ探しませんのでご安心を。

その他のクモ・ヤスデ・ムカデなどの仲間

苦手な方はごめんなさい(2度目)。でもまぁ、同じ地球の住人ですし…

通年見られるものが多いですが、オオムカデの仲間などはやはり暖かくなる5月以降に多く見られます。

夜間、葉上にいたギンボシザトウムシ

ギンボシザトウムシPseudogagrella amamiana

長い脚を8本もつザトウムシの仲間。どうも一年生のようで、冬場は一時的に見なくなり、春先は幼体をよく見かけ、4月ごろから成体を見かけるようになります。

背中に美しい緑色の金属光沢があります。

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葉上で何かを食べていたアマミオオヒラタザトウムシ。ミノムシか?

アマミオオヒラタザトウムシLeiobunum maximum distinctum

体の中央の部分は1cmを超える大型のザトウムシ。春先から夏前ころまで見られます。なぜか夏以降あまり見かけた記憶がありません。

夜行性で、夜に森の中を歩き回って獲物を探しています。

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オオアカザトウムシ。もう少し大きな個体もいた

オオアカザトウムシEpedanellus tuberculatus

まさにモンスターというべき外見(ただし小さい)をしたザトウムシ。夜行性で夜に徘徊していますが、昼間でも隠れている個体が見つかることもあります。

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夜間、葉上で獲物を待ち構えるオキナワカワリアシダカグモ

オキナワカワリアシダカグモPseudopoda spirembolus

夜行性で、夜になると葉の上に出てきて獲物を待ちかえまえています。腹部の端に白い線状の模様があって、クモの頭を上にしてみると「微笑んだ口」のように見えるのが特徴。

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リュウキュウコアシダガグモSinopoda okinawana

こちらも夜行性で、夜になると葉の上で獲物を待ちかえまえています。

「アシダカグモ」は納屋などに住みつきゴキブリやカマドウマなどを捕食しますが、リュウキュウコアシダカグモやオキナワカワリアシダカグモは人家に侵入しません。

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林道を歩いていたホルストアマビコヤスデ

ホルストアマビコヤスデRiukiaria holstii

かなり大型のヤスデ。ヤスデの仲間も嫌われがちですが、落ち葉などを食べる大人しい生き物です。

よく見ると翡翠色できれいです。体の節から脚が片側2本ずつ、計4本出ているのがヤスデの仲間の特徴です。

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転石の下にいたクロオキナワアマビコヤスデ

クロオキナワアマビコヤスデRiukiaria falcifera

ホルストアマビコヤスデよりさらに大型になり、色も派手です。

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まとめ

昆虫に関しては、例年よく見られるものは今年も出ている感じでした。ただし、とくに昆虫類はツアーで使っているルートで年によって発生したりしなかったり、チョウの仲間はその時たまたま飛んで来るか来ないか、などによって見られるか、見られないかが左右されます。

息子さんに楽しんでいる自分の姿を見せるというのも、最高だと思います

何が見れるかは「その時のお楽しみ」ですが、一応、季節ごとにこんな生き物が見られますよ、という目安として、2018年3−4月にツアー中に出会った生き物をまとめてみました。

写真はツアーコースにおいてツアー中、もしくはツアー前後に弊社スタッフの宮崎が撮影したものです。

(一部、見られたけれど写真に収められなかったものに関しては、以前撮影したものを使いまわしています。見られたけれど写真を撮っていないものや、使える写真がないものは掲載していません)

…と、こんな感じでひたすら生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。

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【写真満載】ヤシガニってどんな生物?食べられるの?はさまれたらどうなる?論文も引用しつつ解説してみるよ

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「ヤシガニ」をご存知でしょうか?

テレビなどのメディアでもときどき取り上げられるので、写真や映像で見たことがある人も少なくないかもしれません。

カニでやエビに少しずつ似ているけれど、でもどちらでもない、とても奇妙な形をした生き物です。

ヤシガニ…ヤシガニって何だ?

いかにも海の中にいそうな形をしていますが、さにあらず。成長すると海水にも淡水にも入ることはなく、森の落ち葉の上をのしのしと歩き回ります。

体はがんじょうな殻に覆われ、非常にがっしりしています。

甲はヘルメットのような形をしていますが、よく見ると上の写真のように、左右に分かれています。はさみや脚は硬いですが、甲の部分はふつうのカニのようにカッチカチな硬さではなく、硬めのソフトビニール人形のような手ざわり。

脚は5対(片側5本の計10本)あり、いちばん前の脚は強大なはさみ(鉗脚)になっています。

そしてよく見ると、実は一番後ろの脚も小さなはさみになっています。

ヤシガニは何の仲間?

カニでもエビでもないような形をしたヤシガニは、実はヤドカリ、それも「オカヤドカリ」に非常に近い生き物です。

ミトコンドリアの遺伝子領域の再配列順序でみたカニ・カニダマシ・ヤドカリ類の系統関係(ML法による系統樹).Morrison et al, 2001を改

エビ目ヤドカリ下目(異尾下目)、つまり「いわゆるヤドカリ」の中でもとりわけ陸上に適応したのがオカヤドカリの仲間で、その中でも進化の過程で貝殻を背負うことをやめてしまった変わり者がヤシガニ、と言えそうです。

こう見るとオカヤドカリっぽいですね

ちなみにオカヤドカリは亜熱帯〜熱帯にかけて分布するヤドカリで、名前のとおり陸上で暮らしています。

ヤドカリ類のしっぽ(腹部)はやわらかく、巻き貝のら線形にあわせて「くるん」と巻いているものがほとんどです。

ところが殻を背負うことをやめてしまったヤシガニは腹部をお腹の下に折りたたむような形で保護しており、さらに腹部は上半分が殻で覆われています。

一方、腹部の下半分、内側に折りたたまれいる部分(上の写真の◯の部分)は実はぷにぷにと柔らかいのです。

が、ここは強力なハサミのリーチ内なので、さわってみようかな、なんて気は起こさないこと!!

ヤシガニもオカヤドカリもエラ呼吸

ヤシガニやオカヤドカリはエラを持っていて、そのえらを常に水でしめらせ、空気に触れさせることで水に溶けこんだ酸素を取り入れて呼吸しています。

この仕組みのおかげで、空気中で呼吸することができるのです。

ヤシガニの場合、陸上生活への適応が進んだ結果、えらが水で満たされてしまうと十分な酸素が得られず、水の中に長時間いると溺れ死んでしまうようです。

ヤシガニの大きさは?

ヤシガニがもうひとつ他のオカヤドカリの仲間と違う点は、そのサイズです。ちなみに上の写真はごく小型の個体です。

では大きいのはどのくらいか?

はい、どーん!

この個体で体長20cm、体重2kgほどでしょうか。

これでも最大級にはまだ遠く、最大で4kgほどになる、いやもっと大きくなるのでは?と言われています※1

また、かなり長寿であることが知られ、最近沖縄で行われた研究で、50年ほど生きるだろうということが分かっています(Oka et al, 2015)※2

写真の個体は、現在の筆者(32)より先輩である可能性も大ですね(笑)

※1 カニなどの甲殻類の仲間には、大きくなるにつれ成長はゆっくりになるものの、生きている限り脱皮を続け大きくなるものが少なくありません。なので、時折長生きした結果とんでもなく大きな個体が見つかることがあります。

※2 Oka S, Miyamoto K, Matsuzaki S, Sato T. Growth of the Coconut Crab, Birgus latro, at its Northernmost Range Estimated from Mark-Recapture Using Individual Identification Based on Carapace Grooving Patterns. Zoolog Sci. 2015 Jun;32(3):260-5. doi: 10.2108/zs150008.

…こんなサイズのヤシガニ、夜の森の中でいきなり会ったらちょっとビビリますよね?

ヤシガニは、陸上生活をする節足動物(昆虫やクモ、ムカデ、カニなど)としては、間違いなく地球上最大(重さ)の種です。

この「大きさ」は、身を守るのにも役立っていると考えられます。

特に1kgを超えるような大きさに成長してしまえば、自然界にヤシガニをおびやかせるような生物はそうそういません。…人間を除いてですが。

ヤシガニは、貝がらを捨てて大きくなるという進化の道を選んだのでしょうか。あるいは、大きくなりすぎた結果、貝がらを背負えなくなったのでしょうか。答えはヤシガニ自身も知らないかもしれません。

ヤシガニは木を登る??

次はヤシガニの行動や生活史について。

ヤシガニは英語でもcoconut clab(つまり椰子蟹)と呼ばれます。

ヤシの木に登って、実を落として食べる…という話が昔から都市伝説的に語られていますが、これは真実ではない模様。

ですが、木登りが大変うまいのは事実です。

脚でがっしりと木の幹をつかみつつ、ビックリするほどスルスルと木に登ることができます。

巨大な個体でも、この通り。ちなみに後ろ向きで登ることもできます。

オーバーハングした岩もこの通り

また、ココヤシの実を食べるのも事実のようです。(沖縄にはもともとココヤシは分布していないので、実際に食っているのを見たことはありません)

基本的に動物性のものも植物性のものも食べる雑食です。ほかにもアダンの実などが好物で、アダンに関しては地面に落ちたものだけではなく木に登ってなっている実を食べたりもするようです。

余談ですが、アダンの実は完熟すれば人間も食べることができます。味は「あんまりおいしくないカキ」という感じ。熟れていないと激渋だし、熟れるとあっという間に大量の虫がたかるので、タイミングが難しいです。

ヤシガニにはさまれるとどうなる?

ヤシガニを有名にしたものの一つが、ヤシガニの「はさむ力」の強さです。

ハサミ状になったヤシガニの第一脚

これまでも「凄い力だ」とは言われてきましたが、最近、ヤシガニの「はさむ力」を本格的に計測した研究が行われました(Oka et al, 2016)※3

※3 Oka S, Tomita T, Miyamoto K. A Mighty Claw: Pinching Force of the Coconut Crab, the Largest Terrestrial Crustacean. PLOS ONE. 2016 Nov. doi:10.1371

この研究によれば、これまでに計測された最大の力は2キロ超の個体の1765N(ニュートン)。最大級の個体ではその力は3000Nを超えるのではないかと言われ、これはライオンのかむ力に匹敵するのではないかと考えられています。

人間の指の骨などは本当に簡単に砕いてしまうくらいの力なので、くれぐれもはさまれないように注意が必要です。

ちなみに写真は、ヤシガニの大型個体を見つけて一緒に写真を撮ろうとしたところ、服をつかまれ、ものすごい力でたぐり寄せられてビビっている筆者。

この後、シャツを脱いで危機を脱しました。

その後、シャツをつかんだまま後退して逃げようとするので取り返そうとしましたが、なんと体重70kgのこちらが引きずられます(笑)(上の論文によると、大型の個体は30kgの物体を持ち上げる力があるそうです)

ヤシガニがあきらめて放してくれるのを待って、なんとかシャツは取り返しました。

ヤシガニは食べないほうがいい?

ヤシガニと言えば、とにかく「珍しい食材」としての情報がクローズアップされます。

でも、はじめに言っときます。今後、ヤシガニは食べるのはなるべく止めておきましょう。理由は2つほどあります。

理由①:とても希少

すでに書いたように、ヤシガニは自然界では天敵の少ない、かつ長生きな動物です。

つまり、たとえたくさんいるように見えても、「長生きで死なないからたくさんいる」のであって、捕まえて食べてしまえばあっという間に減ってしまうのです。

このような動物は、他の魚などのように人が「資源」として利用するの向きません。

養殖するとしても、あまりに成長が遅いという問題があります。食べられるくらいのサイズ(殻がたいへん厚くあまり身が入っていないので、体重500gくらい必要)になるのに、オスで10年以上、メスは25年かかると考えられています。養殖の方法が確立したとしても、とても商売としてやっていけなさそうですね。

さらに、ヤシガニが生息することのできる環境は年々減り続けています。とくに沖縄本島では、一時期絶滅したのではないかとさえ言われていました。

現在では生息地が何ヶ所か確認されていますが、環境省のレッドリストでも絶滅危惧II類(VU)に指定されており、絶滅のおそれがあることに変わりありません。

生息にはこんな感じの環境と、大小の洞窟とがセットで必要

各島でも減り続けており、多良間島ではようやく繁殖期の個体の捕獲を禁止する罰則付きの条例が制定されました。

テレビや観光雑誌などでグルメ食材として取り上げられることがありますが、観光で来た人が食べるほど数がいるような生き物ではないことは確かです。

文化としてヤシガニを食べるという地域もありますが、これも人口密度の低い地域で、ごくたまに獲って食べる…というくらいでないと、とうてい成立しないものです。

不幸なのは、沖縄県内でこの事実があまり知られておらず、「ヤシガニ」というと食べることを連想してしまう県民がいまだに多いことです。

ヤシガニにかぎらず、逆に希少性を売りにして高い値段で提供する…という商売をごくたまに見かけますが、これはもう論外ですね。

理由②:食中毒のリスク

ヤシガニ自身は毒を作りませんが、さまざまなものを食べるヤシガニは、食べたものによっては猛毒を持つことが知られ、死亡例もあります。

ハスノハギリという木の実がその原因になっているという説もあるものの、まだはっきりしたことは分かっていません。

ハスノハギリはこんな葉を持つ樹

一部地域では、毒のある個体は茹でたときの色で判断できると信じられていますが、科学的根拠は全くなく、明らかな迷信です。

(他のエビやカニの仲間と同じで、加熱によってタンパク質と結びついていたアスタキサンチンが分離して赤系の色に発色するため、茹でると必ず赤くなります)

ヤシガニと沖縄文化

沖縄にはかつてヤシガニを食用としていた地域がある一方、ヤシガニを「死者の魂をあの世に送る存在」として、決して食用にしなかった地域もあるようです。

かつて奄美・琉球では死者の遺体を洞窟に安置して白骨化させる「風葬」が一般的でしたが、この風葬の期間、遺体の肉を食べてきれいに取り去ってくれる代表的な生物が、ヤシガニやオカヤドカリだったということです。

洞窟内のヤシガニ

さすがにご遺体の肉を食べた(かもしれない)生き物を食べるというのは抵抗があるようで、どうもそのような言い伝えが色濃く残っている島や地域では、ヤシガニも比較的多く残っているようです。

どこに行けばヤシガニに会えるの?

上記のように沖縄県内ではヤシガニを見つければ捕まえて食べようとする人がまだ多く、残念ながらヤシガニが残っている地域について、一切具体的な情報を公開することはできません。

SNSなどに上がっている写真のGPS情報から簡単に場所を特定される時代ですので、ヤシガニを見つけても安易にスマフォで撮った写真をアップしないよう、お願いいたします。

ヤシガニは海岸に近い森に生息しています。ふだんは海からかなり離れたところにも住んでいますが、産卵の季節になると海に下り、腹に抱えた卵を海水に浸けます。すると、その刺激で卵からヤシガニの幼生がふ化して海の中へ飛び出していきます。

しばらくプランクトンとして育った幼生は、はじめオカヤドカリそっくりな形になり、貝がらを背負って上陸してきます。そしてしばらく成長するうちに貝がらを捨て、親と同じような生活スタイルに落ち着きます。

オカヤドカリとヤシガニ幼生の見分け方ですが、オカヤドカリは貝がらにこもるときにハサミと脚を使い、自分が入っている貝がらにフタをすることができます。

たとえ小さい個体でも、こんな風に脚とハサミを使ってフタができるのがオカヤドカリ

多少はみ出ることはありますが、とにかくハサミや脚を組み合わせてピッチリ隙間を塞ぐことができるのがオカヤドカリです。

これに対して、貝がらを背負っている時期のヤシガニは、貝がらにこもっても隙間だらけで、オカヤドカリほどうまく入り口を塞ぐことができないそうです。

ヤシガニはペットとして飼える?

正直なところ、筆者もヤシガニを飼ってみたいと思ったことが何度か…いや何度もあります。ただ、ヤシガニを長期飼育するのは大変難しいそうです。

ヤシガニに限らずオカヤドカリもですが、雑食性の生物の飼育は餌の栄養バランスがものすごく難しく、人間の与える餌では栄養に偏りが生じてなかなかうまく飼育できません。

また、適度な湿度があってなおかつ風通しがないと脱皮不全などで死にやすく、そのあたりのコントロールも非常に難しいようです。

オカヤドカリは数年生かした、という話をたまに聞きますが、オカヤドカリも20年くらいは生きると考えられているので、健康な状態で長生きできているかは疑問です。

プラケースなどに入れて数日飼うというのだと、プラケースを破壊して脱走する可能性が大です。また、水分が足りなかったり熱がこもる場所に置いていたりすると簡単に死んでしまいます。

もし見つけても、長生きさせる自信がないならその場で観察して逃がすのが最良です。

まとめ

  • ヤシガニはオカヤドカリの仲間
  • ヤシガニにはさまれると超危険
  • ヤシガニは数が減っており、成長も遅いため、食べるべきではない

ヤシガニは学術的に興味深いのはもちろん、なにより出会って非常に楽しい生き物です。

こんな生き物、子どもたちが見つけたら大はしゃぎなのは容易に想像できると思います。

美味しいという話も聞きますが、その「食体験」は、この先何十年もそのヤシガニが地元の子どもたちを楽しませる可能性を奪ってまで得るものでしょうか。

野生の生き物を捕まえて食べるというのは必ずしも悪ではありませんし、うまくやれば人が自然に依って生きていることを再認識素晴らしい体験にもなり得ます。

ただ、ヤシガニはそれをするにはあまりに成長の遅い生き物で、また今ではあまりに数が少なくなりすぎました。

せっかくお互いに生き物としては長寿なのですから、もしヤシガニに出会っても、「10年後また会おうな!」と言ってそっと逃してあげましょう…!

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のんびり一人旅の沖縄旅行で、ガイドが同行するエコツアーへの参加が意外とおすすめな5つの理由

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急にぽっかり空いた休暇に、日ごろの自分へのご褒美に、のんびり自由な旅がしたくて、一人旅で沖縄へ…という方は年々増えています。

一人旅は気ままでいいものです。スケジュールにしばられた日頃の生活から解放されて自分のペースで行動するなら特に、一人旅に限ります。なにせ、行き先はもちろんのこと、何時に起きて何をいつ食べて…ということまで、何もかもまったくあなたの自由です。

もし一緒に行く相手が徹底的に自分に合わせてくれる人だったとしても、「合わせてもらってる」という感覚がどこか頭のかたすみにありますよね?一人旅はそれすらありません。

せっかく行き先が自由なのですから、徹底的に自分の好きなこと・興味のあることをしましょう。

レンタカーは必須?食堂へは一人で入れる?沖縄への一人旅のプランを立てるなら

1.一人旅でのアクセス

バスなどのアクセスにしばられず思い立った場所にふらっと行くなら、第一の選択肢はレンタカーになります。料金を抑えたいなら、ニコニコレンタカーはオススメ。県内に14店舗もあり、景色のいいスポットの多い県北部にも2店舗(名護市)あるのはポイント高いですね。ただし乗り捨て不可なので要注意。

“格安レンタカー革命!激安ニコニコレンタカー 沖縄のレンタカー店舗一覧”
https://www.2525r.com/okinawa/

少し値は上がりますが、乗り捨て可能なレンタカー屋ももちろんたくさんあります。またレンタカーは、ハイシーズンは申し込みが殺到してどこも空きがない…という状態になりやすいので、とにかく早めの予約を。

一人旅なら思い切ってバスを利用してのんびり巡ってみる、というのもアリかもしれません。が、沖縄のバスは基本的に「遅れます」。ハプニングが起こっても動じないぞ、という方ならチャレンジしてみてもいいかもしれません。

2.一人旅で日帰り離島

レンタカーを借りたなら、本島から気軽に船で渡れる離島に足を伸ばすのもアリです。船酔いなどの問題もあり、このへんは同行者がいると意見が分かれそうなところですが、一人旅なら問題なし!

ちなみに本島から日帰りで無理なく船で渡って観光できる離島は「久高島」「水納島」「伊江島」「伊是名島」「津堅島」「渡嘉敷島」など。

ほかに「瀬底島」「屋我地・古宇利島」「浜比嘉・伊計島」「奥武島(南城市)」など、橋で渡れる離島も気軽に寄れてオススメです。

屋我地島と本部半島の海峡「ワルミ大橋」。沖縄本島指折りの絶景だ。

3.一人でも参加できるアクティビティ

沖縄、とくに沖縄本島は人気の観光地になっているだけあって、ダイビングなどの体験も1人でも気軽に参加できるプランが豊富に揃っています。

ダイビング業者は「激安」をうたっている所より、ある程度しっかり料金を取って上質なサービスを提供している業者の方が安心です。

極端な安売りをせず、少人数制でしっかりしたダイビングサービスを提供している人気のショップ。
“マリンクラブナギ”

思い切ってパラセーリングをやる、なんていうのもアリかもしれません。ほとんどの業者が一人での参加を受け付けています。
“沖縄パラセーリング特集”

4.一人で入れる体験型観光施設

体験型の施設として、一人で参加する方にオススメなのが「ガンガラーの谷」のガイドツアー。数十万年前に鍾乳洞の天井が崩れてできた谷の中を歩ツアーで、非常に人気です。鍾乳洞の中にあるカフェ「ケイブカフェ」なんて珍しい施設もあります。

※2017年10月28より、これまで非公開だったエリアを利用した夜歩きツアー「夜のジャングル探検ウワーガージャングル」も始めるそうです。

室内でじっくり楽しむアクティビティとして一人旅の方に圧倒的にオススメなのが、首里琉染の「サンゴ染め体験」。サンゴの骨をカットした時に現れる模様を利用して、ストールやTシャツなどを専用インクで染めます。もちろんお一人様可。こちらも一人旅ならではこそ、じっくりと好きなだけこだわって1つの作品を仕上げられます。

5.一人で入れるレストラン・食事処

一人旅でとくに気になるのは、食事のときレストランや食堂に一人で入れるか…というところぐらいでしょうか。

しかし、外食が普通の文化ということもあって、沖縄の食堂はたいていの場合カウンター席など1人でも入りやすい席を用意しています。

一人旅で、ふと誰かと話したくなったら…エコツアーへの参加で決まり!

さて、ここからが本題。一人旅は気ままでいいものだ、という話をさんざん紹介してきました。たしかに、何事もマイペースで進められるというのは一人旅の圧倒的なメリットです。

しかし、「今日、これから何する~?」みたいな感じではしゃいだり、感動をその場で共有したりするぐ仲間はいません…一人旅ですから。人によっては「今日一日、お店の注文以外で会話しなかったな…」というのにふと寂しさを覚えるかもしれません。

沖縄らしさを満喫し、一人旅のメリットを活かしきりつつ、旅先で交流もしたい。そんなあなたに断然!おススメなのが…

エコツアーへの参加です(断言)!

「あ、ちょっといいかも?」と思った方も、「いやいや、あんまり興味ないし…」と思った方も、まあ聞いて下さい。

一般には家族向けと思われがちなトレッキング、ウォーキングなどのエコツアー、ネイチャーツアーですが、実は一人旅で「こそ」が楽しめる要素が満載なのです。

1. まず、ガイドという現地友達ができる!

一人旅のいい所は、何といっても旅先で新たな知り合い・友達ができること。家族、友人同士で行ってももちろんできないことはないですが、やはり1人で行動すると旅先で出会う人々とぐっと交流しやすくなりますね。

そしてそんな交流の第一歩として、エコツアーのガイドは最適です。もともと職業上、ホテルや観光施設の職員さんなどと違って接する距離が近く、自然な流れで自己紹介や雑談ができます。

居酒屋で見ず知らずの人に声をかけたり、かけられたりというのがちょっと苦手な方でも、ツアーは「もともとそういう場」なので大丈夫。ガイドや他の参加者たちと、ごく自然に交流することができます。

ガイドをやっている方はたいてい見識も広く、土地のおいしい店、地元の人のみ知る名所やスポット、方言、お土産などについて、ネットでは情報に埋もれてしまって手に入りにくいような情報をたくさん持っています。また交友の幅が広い人も多いので、そこからいろんな繋がりが増える可能性も。

ちなみに、ガイドもまたいろいろな地方から来るいろいろなお客さんに会えるのを楽しみにしています。私自身ガイドをしていますが、同僚のガイドの案内したお客さんには、(貸し切りでツアーで)道中しゃがみこんで次々とデッサンを始める、なんてお客様もいらっしゃいました(デザイン関係のお仕事をしている方だそうです)。

沖縄で知り合ったガイドとFacebookやLINEを通じて交流を続けていけば、次に家族や友人、恋人を連れて沖縄に行ったときに「実は、現地に親友がいるんだ…」なんてことも可能です。

2. インスタ・FacebookなどのSNSのタイムラインが華やかに

フォトジェニックなスポットの多いイメージがある沖縄ですが、とくに那覇の街中などは想像以上に「都会」。街から出ずに行動すると、大阪や東京にいたのとあまり変わらない被写体としか出会えません。

トレッキング、ウォーキングなどのエコツアー・ネイチャーツアーなどに参加すれば、美しい季節の草花や風景、さらに好きな人なら昆虫や爬虫類など、沖縄に行ってきた感満載の写真でSNSのタイムラインをうめつくすことができます。

本当に静けさと孤独を求めて一人旅をする方も中にはいますが、たいていの人はホテルや旅館にもどってSNSやメールを開いてしまうのではないでしょうか?そんな時、知り合いにリアクションしてもらえるような写真をいっぱい撮っていると、ちょっと旅先や帰った後の時間が豊かになるかもしれません。

3. 自然を知ることは文化を、ほんとうの沖縄を知ること

テーマを持って旅をする、というのも一人旅の楽しみ方のひとつです。

沖縄にかぎりませんが、その地域の文化や風習、人を深く知ろうと思ったら、その地域の自然について知る必要があります。「沖縄が好きで、沖縄のことは何でも知りたい!」という方には、ぜひ沖縄の自然についても興味を持ってほしいなと
思います。

たとえば、沖縄を代表する花として多くの方が真っ先に思い浮かべる「ハイビスカス」は実はインドなどが原産の外来種で、もともと沖縄にはなかった植物です。

代わりに、ハイビスカスによく似た「ユウナ(オオハマボウ)」という黄色い花を咲かせる植物が沖縄の海岸には自生していて、こちらは琉球民謡の歌詞に登場したり琉歌にも詠まれたりと、沖縄にとって非常に馴染みの深い植物です。

「ゆうな」と読ませる名前が沖縄の女性の名前として今も人気があるのも、たぶんこれと無関係ではありません。「ユウナの花」と聞いて灯りがともったような優しい黄色を思い浮かべられれば、ひとつ沖縄の人と共通の感性を手にしたことになります。

また、観光で訪れる方が沖縄の自然に興味を持ち知ろうとすることは、実は沖縄の観光の未来にとってとても重要なことです。

たとえば綺麗に整備されたリゾートやUSJやTDLのような巨大テーマパーク、魅力的なお土産や食事にばかり需要があれば、沖縄の観光の発展のためにはどんどん設備や施設を増やしていかなくてははなりません。

でももし「沖縄に来たんだから、沖縄の自然を楽しみたい」という需要が増えれば、地元としても観光資源である自然を積極的に保全せざるを得なくなります。これは私見ですが、沖縄が「沖縄らしく」あるため、そしてこの先も観光地としての魅力を持ち続けるために、沖縄の自然は絶対必要なものです。

4. 自然を通して、自分のあり方を見つめ直せる

一人旅をしてゆっくり自分の時間を持つことで、考えを深めたい、今の自分のあり方を見つめ直したい、という人もいます。

そんな時は、日々の生活の狭い世界での葛藤や衝突から抜け出し、自然の生き物の生き様に生き抜くヒントをもらってみるのはいかがでしょうか。

「ガジュマル」という沖縄を代表する樹があります。ガジュマルは影をつくる大きな樹がとなりにあると、まっすぐに伸びて高さを競うのではなく横に伸びて、より光を受けやすい方へ「逃げて」しまいます。そこで幹から根を下ろし、新天地で大きく成長します。

自然界というと厳しい掟というイメージがありますが、そしてそれは事実ですが、それ以上に自然界の生物は柔軟に、合理的に自らに合った生き方で生きています。

人類なんて生物の進化の歴史からすると「新参者」もいいとこなのですから、自然界の動植物の生き様から世渡りや人間関係、ビジネスのブレイクスルーを学んでみる、というのもアリかもしれません。

5. 土産話がとても豊かになる

旅先で出会ったエピソードに一人で向き合うと、人はその体験を誰かと共有したくなるもの。一人旅を終えるとたいていの人は旅先であったことをいろいろな人に「土産話」として語りたがります。

そんな時、何がおいしかった、何がきれいだったという話の中に、沖縄の自然や文化に関するキラリと光る「知識」が含まれていれば、聞く人からも一目おかれることうけあいです。是非エコツアー・ネイチャーツアーなどに参加して仕入れたネタで、定番とはひと味ちがう「沖縄通」を気取りましょう!

ツアーに参加するには?一人旅向けエコツアーの選び方と注意点

宿泊したいホテルや地域が決まっているのであれば、そこから遠くない場所、アクセスの良い場所のツアーを選びます。バスでの移動も可能ですが、とくに南部・中部のバスは遅れやすいため注意が必要です。北部のツアーには送迎などがなく現地集合・解散のレンタカー客向けのツアーも多くあるので、注意が必要です。

またツアーによっては、1人での参加を受け付けていないところもあるので、事前に要確認です。

ひとくちにコツアー・ネイチャーツアーといっても、カヤックや山登りなど体を動かすことが主体のツアーもあれば、じっくり草花や生き物、景色などを見て歩くツアーもあります。このへんは好みによって選択しましょう。どんなツアーか分からなければ、遠慮なく電話やメールで問い合わせてみるとよいでしょう。

★弊社(キュリオス沖縄)では、生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。

よろしければ公式ページ、SNSも覗いていってくださいね!

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沖縄の夜の森に、巨大なカニに会いにいくお話

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さて、沖縄ではいよいよ夏も本格的になってきました。

先日、思い立って1人で懐中電灯片手に、夜の森に行ってきました。

カニに会いに。

翅の短いバッタ、オキナワモリバッタや

おやすみ中のキチョウの仲間がお出迎え。

蚊をたたきつつ夜の森を進むことしばし…(めんどいので、1人のときは蚊よけをつけてません)

いましたよ!本命のミナミオカガニ Cardisoma carnifex

カニって浜にいるもんでしょ?と思っている方には、落ち葉のつもった森の中にカニ、というのが新鮮かもしれません。

でもそういうカニなんです。

つかまえて写真を撮ろうとして、長靴をはさまれる

 

普段は海岸(とくにマングローブ)近くの林の中に穴を掘って暮らし、落ち葉などを食べています。

初夏の大潮のタイミングでいっせいに海に下って産卵し、しばらくプランクトンとして海で育った後、陸に上がってきて生活するようになります。そういう意味ではオカヤドカリやヤシガニに近いサイクルですね。

なんとか捕獲

カニをつかむのときは甲羅の横をつかむのが定石ですが、ミナミオカガニはハサミを甲羅のだいぶ後ろまでまわして威嚇してくるので厄介です。

こちらは♂

♂は、お腹にある三角形(腹節といいます。実はエビの食べる所にあたる部分です)がせまいのが特徴。

こちらは♀の個体。両方ともハサミがあまり大きくないですね。

こちらは♀

♀のお腹の三角形の部分は、卵をかかえられるように幅広になっています。

ごらんのようにかなり大きくなるカニですが、食べても味が薄くおいしくないようです。

もともと数もそんなに多く生息しているわけではないので、観察して楽しむにとどめましょう。

せっかくなので寄った写真も撮ってみました。

どうです、この威容。

はさまれたらさぞかし痛そうですが、♂の超大型個体になるとハサミが湾曲してきっちり閉まらないので、そこに指を入れてもはさまれません(写真の個体くらいだとダメです)(というかいずれにせよ真似しないでください)。

こんな感じでハサミを振り上げ威嚇してきます。そんなに動きが速いわけではないので、追い詰めるとじっくり観察できます。

シャキーン

 

こんなカニ、ツアーで見に行きたい方いらっしゃいます?

もし一定の需要があれば、イベント的にやるかもしれません。

〈文章:キュリオス沖縄 宮崎〉

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危険?そうでもない?見かけてもそっとしておこう「ヒメハブ」

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やんばる(沖縄本島北部)の水場やその近くで最もよく遭遇するヘビがこのヒメハブ Ovophis okinavensisです。

沖縄で「太くて短いヘビ」を見かけたらヒメハブ

太短い体型が特徴で、体の色は変異がありますが、赤っぽいこげ茶色のものが多いようです。

ハブやサキシマハブなどとは少し違う仲間(ヤマハブ属)に分類されます。

沖縄の言葉で「ニーブヤー」(意訳:いつも眠そうにしている怠け者)と呼ばれるように、昼夜問わずじっとしていることが多く、あまり動き回りません。

ヒメハブの危険性は?

ヒメハブも、毒ヘビには違いありません。

これは体のつくりや性質を見ても明らかで、毒を使わずに狩りをするヘビは体も長く、もっとずっと筋肉質で素早いです。

ヒメハブの毒の毒性は、少なくとも人に対してはハブと比べてずっと低いと考えられ、またハブに比べると攻撃性も低いことから、山や畑作業に慣れた人には軽視されがちです。

ですが、2本指の欠けた手を見せながら「農作業をしていて咬まれて、放置していたら指が壊死してしまった」というお話をしてくださった方もいるので、あまり軽視しすぎない方がいいでしょう。

基本的に距離を保って観察する分には、向こうから近付いてくることはありません。

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また、枯れ葉にまぎれる体色や動かない性質から「いても気づきくい」ため、誤って踏んづけて咬まれないように注意が必要です。

万が一咬まれた場合は、慌てなくてよいので必ず病院を受診しましょう。

カエル食いのヒメハブ

ヒメハブはカエルが大好物…というより、餌のほとんどをカエルに頼っているそうです。

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沢の浅瀬につかるヒメハブ

普段は沢など水場のそばにいますが、雨が降ってカエルが活発に動き回るときは一緒に道路などに出てきます。

夜の沢やカエルの繁殖期の水場に入ると、何個体も目撃することができます。

ヒメハブは見つけてもそっとしておこう

沖縄では、ヘビを見かけると殺そうとする人もいます。

ハブの個体数が多く、ハブによる咬傷が絶えなかった時代は生活の知恵の一つだったのかもしれません。

しかし、今やハブの個体数はやんばるでもそれほど豊富ではなく、人家の敷地内に出た場合などを除いて殺す必然性はありません。

ヒメハブにいたっては、上に書いた通りもともとあまり危険性の大きなヘビではありません。

ヒメハブを見かけたら、侮らず適度な距離を取ってじっくり観察してみましょう。

ちなみにヒメハブは、世界中で沖縄諸島と奄美群島のみに生息する固有種です。

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夜の沢で見かけたヒメハブ。珍しく最初から攻撃態勢
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世界自然遺産登録を目指す「やんばる」の山に、県内の参加者と登ってきました!

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前回、天候不順のために山に入れなかった県内参加者向けのやんばるツアー。

今回は天候にめぐまれ、存分に山を堪能することが出来ました!

昼からのツアーなのでまずは大宜味の道の駅で腹ごしらえ。

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時期限定かもしれませんが、ここ大宜味の道の駅の食堂では水の代わりにシークワーサー水がピッチャーで飲み放題です(写真右上)。「◯◯の天然水」とか「◯ろはす」とかより濃くてしかも甘くなく、なかなか美味しかったです。

さすが、柑橘の里おおぎみ!

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山に登る峠道は「ススキロード」と化していました。7-8分ほどの峠道を登って登山口の駐車場へ。

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今回の参加者は16名あまりと、やや大所帯でございます。

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登山道の入り口に咲いていたサキシマフヨウ(アオイ科)。もうそろそろ花も終わりかけで、代わりに綿毛をつけた種がいっぱい詰まった果実も見られました。

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いざ入山。

登山道に入ると、湿度が一気に高くなるのが分かります。

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ツワブキ(キク科)の黄色い花がたくんさん咲いていました。沖縄ではこの花が咲くようになると、いよいよ本格的に冬の到来です。

ちなみにツワブキの花はキク科の花らしい清々しい香りがします。嗅いだことがない方はぜひ。

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こちらも冬の花、アリモリソウ(キツネノマゴ科)。

うつむき加減に咲きます。一見真っ白な花ですが、花の中をのぞきこむと赤紫色の模様が見えます。

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種類の分からないキノコ。

枯れた樹、弱った樹の材の中には、菌類の菌糸が入り込みはびこって分解を加速させていきます。倒木はキノコを含む菌類のパラダイスになり、そららを食べにカタツムリの仲間なども集まってきます。

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アオミオカタニシ。きれいな緑色をしていますがこれは実(肉)の部分の色で、殻は無色の半透明です。

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途中の広場で休憩。

今回のツアーは、沖縄県が「奄美琉球」の世界自然遺産を目指していることを県内のみなさまに普及啓発することが目的でもあるので、そのへんのお話もしました。

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さらに石段の登山道を登っていきます。

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お子さんが見つけて大喜びしたナナホシキンカメムシ。虫がやや少なくなったこの季節でも安定して見られるいい昆虫です。匂いはアレですが(キュウリの青臭い匂いを濃縮して強烈にしたような感じです)。

葉の裏に集団で止まっているところも見かけました。

 

バージョン 2

ようやく尾根に到着。ちょっとガスってましたが、やんばるの山々と西海岸の海が一望できます。

頂上へは、ここからなだらかな尾根道を歩いてすぐです。

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アオノクマタケラン(ショウガ科)の実。ドキッとするほど赤いです。

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そして尾根沿いの道に咲いていたのがこのオキナワテイショウソウ(オキナワハグマ)(キク科)。

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花弁の先がくるんと同じ方向に捻れた、独特の花です。

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サイズはこんなもん。

尾根道を歩いてすぐ、山頂に到着します。しますが、ここの山頂はあんまり開けてないので、さきほどの尾根道に着いた時点ですでに登頂が終わったような感じです。

そして、参加者の方が山頂で見つけてくれた面白い植物がこちら。

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ナンバンギセル(ハマウツボ科)という寄生植物です。

イネ科の植物の根に寄生し、地上へは花茎(かけい)と花のみが出てくる、というとても変わった植物。葉緑体はないため、生きているときも茎は枯れたような色をしています。

その他、下山途中でシリケンイモリや、

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オキナワキノボリトカゲなど。

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気温的にも植物の装い的にもすっかり冬ですが、冬でもそれなりに温暖な沖縄ではこの季節も様々な生き物が活動を続けていました。

車道に出てしばらく行ったところでオキナワスズメウリ(ウリ科)が大量に実をつけているのを見つけました。

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可愛らしい実ですが、すさまじい繁殖力ではびこるので庭などに植える際は要注意です。

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最後に、オオバギの葉が切られくるんと丸まっているのを発見。

開いてみると、ハネナシコロギスの巣でした。

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こちらは別の日、夜間に撮影

夜になると葉の上などで獲物を待っていますが、昼間はこんな感じの巣をつくってその中に隠れています。

そんな訳で、とても充実した山歩きでした。

なお、今回のツアーと同内容のツアーは、弊社のこちらのガイドツアーにてご参加いただけます。

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やんばる山トレッキング !植物・昆虫をじっくり観察しながら、季節の山を歩く

所要時間:約3時間
<混合プラン> ¥6,000/1名様
<グループ貸し切りプラン> 1名様¥7,000(4名でお申し込み)〜¥9, 000(2名で〃)

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第9回モニターツアー実施しました!

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11月20日に、キュリオス沖縄で毎月行ってきたモニターツアーの第9回を実施しましたので報告します。

朝9:30、那覇市末吉公園の駐車場に集合。

当日は時々パラパラと雨が降る天候で、派手に濡れるようなことはなかったのですが、代わりにかなり蒸し暑く「冬どこ行った?」という感じの気候。

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今回はお子様も2名参加です。大変ありがたいことに、業界の方にも来ていただけました。

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駐車場のモモタマナの樹から定期的に実が落下して僕らや参加者の方の車に「ガン」「ゴン」と当たります。よく見るとオオコウモリの歯型がありますね。

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それではGO!まずは駐車場入口の脇から高台に登っていきます。

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ハマビワの花が咲いてました。これは雄株ですね。

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参加者を差し置いてまずは観察です。

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皆さん大変熱心でした。

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さて、ずいずい登ってきます。

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ナナホシキンカメムシ発見。葉の裏にはもっとびっしり集合してました。

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興味津津ですが、カメムシ臭い…と触ろうとしません。

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…あらら、寄生蜂にやられたんでしょうね。クロツバメというガの幼虫。卵を産み付けられて、体の中で孵化した幼虫が成長して体を食い破って出て、蛹になって飛び去った後と思われます。

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…というお話をして参加者一同ドン引きの瞬間。

ちなみにクロツバメの幼虫は有毒なジャコウアゲハの幼虫に擬態して鳥の目を欺いていると考えられますが、もちろん寄生蜂にそんなの通用しません。

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クロツバメ、成虫もいました。前ばねは烏の濡れ羽色、後ばねはさらに青の金属光沢が乗り、大変に美しいガです。クロツバメをはじめとしたマダラガの仲間は、ガにもかかわらず昼間活動します。

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クサギ(アマクサギ)の花。

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この写真は別の日に撮影

雄しべ、雌しべともにとても長いのが特徴。

クサギの花は雄しべが先に成熟し、その後雄しべがしおれると雌しべが成熟する…という仕組みで自家受粉を避けています。

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実もついてました。

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こちらはタカナタマメの花とマメ。濃くも上品なピンク色です。

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「この花、マメ科の花として何かおかしくないですか?」との僕の問いかけに、「上下が逆さまなんじゃないでしょうか」

ドンピシャです。いやぁSさん、恐れ入りました。

タカナタマメやハマナタマメは花柄が反り返り、結果として普通のマメ科の花と上下逆に付きます。

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そして子どもたちは生き物を見つけるのが天才的に速いです。

こちらはヘリグロヒメトカゲ。

落ち葉の堆積しているところに住んでいて、アリやシロアリを食べて暮らしています。手足がたいへん短いのが特徴。

 

その後、高台から降りてちょっと住宅街を進み、民家の脇にある道から末吉宮を目指します。

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ナガマルコガネグモ。網にあるX字(半分しかなくてV字になってますが)の模様は「隠れ帯」と呼ばれていてクモが網を張った後に糸で編みつける模様です。

この隠れ帯の機能には諸説あり、外敵から身を隠すためだとか、クモが食べられないような大型の生き物がむやみに網に引っかかって壊さないようにとか、紫外線を反射して餌となる昆虫を引き寄せるとか言われていますがよく分かっていません。

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他にもシークワーサーの葉を日に透かして油点を見たり…

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迷蝶ルリウラナミシジミの後ばねを見つけてその美しさにみんなで関心したりしながら進みます。

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おっ、これはクサカゲロウの仲間の幼虫。

クサカゲロウは幼虫の時期は肉食で、捕食した虫の残骸とか糞とかゴミとかを背負ってカムフラージュしながら歩いています。

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おっ、こいつは…

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指下板をチェック。明かりに集まってきて鳴くヤモリとは別の「ミナミヤモリ」という種類です。

ヤモリは、吸盤で壁などにくっついているワケではありません。この指下板にミクロの毛が密生していて、なんとその毛と壁の間に生じる分子間力(ファンデルワールス力)によって貼り付いているのです。

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末吉宮も近くなってきた所で、コウシュウウヤク(イソヤマアオキ)という植物の上に…

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じゃん!

アケビコノハの幼虫を発見。

どこがどうなっているか分かりにくいですが、茎にぶら下がった状態で右側が頭を中にして「くるん」と丸まっていて、左が足(尾脚)をグッと持ち上げている状態です。

平気なフリをしてましたが、僕の「イモムシ嫌いセンサー」のメーターを振り切る存在。これは参加者の皆さんにも衝撃的だったみたいですね。

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さて、ここの景観を見せたかったのです。

大きなガジュマルがもともと付いていた岩から剥がれて地面に横たわっています(もちろん生きてます)。

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参加者の皆さんからも「那覇じゃない…」「那覇じゃないよね」と口々につぶやいていました。

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沖縄南部の典型的な植生が街中に残る、とても貴重な場所です。

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最後に末吉宮の石段のところまで登って、

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「ああ、やっぱり那覇だった」って言って、

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時間も押していたので急いで戻りました。

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かなり時間をオーバーしてしまい、参加者の皆様にはご迷惑をかけました。最初の高台のポイントも悪くはないですが、蛇足だったかもしれません。

お子様がいろいろな物に興味を持ってくれたのは本当に良かったです。

というわけで、参加して下さった皆様、ありがとうございました&大変お疲れ様でした!

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那覇市内のフィールドの下見に行ってきました!

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沖縄も急に秋、というか冬っぽくなってまいりました。

さて、季節が移り変わればフィールドの様子も変わる…ということで、今月ここで予定しているモニターツアーの下見を兼ねて、那覇市内のフィールドに出かけてきました。

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とても良い天気。ここ数日少し冷え込んできてましたが、かなりの陽気です。

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フクマンギの葉。

フクマンギは葉の出方がちょっと変わっていて、枝の同じところから何枚も葉が出るように見えます。それも同時に出るのではなく、葉の脇から次々に出てくる感じです。

これは実は、枝の先にとても短い枝が出ていて、そこに葉が密について(互生)いるんです。

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クサギが花盛りでした。

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クサギの花は雄性先熟「ゆうせいせんじゅく」と言って、はじめに雄しべが成熟し、雄しべがしおれた後にめしべが受粉できるようになります。この仕組みで自家受粉(つまり近親交配)してしまうのを防いでいます。

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今回はたくさん実もつけていました。

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シマニシキソウと、

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その花序。

シマニシキソウは近代になってから熱帯アメリカから入ってきた移入種、とされることが多いですが、少なくとも沖縄や小笠原にはかなり昔から分布していて、もしかすると在来種であった可能性もあるそうです。

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オオジョロウグモのひときわ大きな個体が網を張っていました。

一番前の脚の付け根あたりにイソウロウグモの仲間が見えます。イソウロウグモの仲間は大型のクモの網に住みつき、網の主が相手にしない小さな獲物を食べて暮らしています。

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タカナタマメの花も見頃でした。

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葉はこんな感じの三出葉。蔓はわりと硬くて、日当たりの良い場所の樹にからみつきます。

オオイタビは、まだちょっと若い実(花嚢)がついていました。

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断面を切ってみたところ。

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内側の赤いのが雌花で、その左の白いのが雄花です。

同じ仲間のガジュマルやアコウは雌雄同株で、一つの花嚢の中に雄花と雌花がつきます。これに対して、オオイタビやイヌビワは雌雄異株で、雄株の樹の花嚢には雄花と雌花の両方、雌株の樹の花嚢には雌花のみがつきます。つまり上の写真は雄株。

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秋の花、ツルボが咲いていました。ツルボはキジカクシ科の植物で、北海道〜沖縄とたいへん広い地域に分布しています。

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キキョウランの花。ランの名がついていますが、ラン科ではなくキスゲ亜科というグループの植物です。

ツルボやキキョウラン、ヤブランなどは少し古い図鑑だと「ユリ科」になっていますが、DNAを利用した研究で植物の分類の大掛かりな変更があり(APG分類体系)、それにともなってユリ科から外されています。

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アカシア属の一種。幹は写真のような逆棘だらけ。

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葉はギンネムなどに比べて明らかに細かいです。

ここでは大量に繁殖していますが、他の場所であまり見ないので、もしかすると移入種なのかもしれません。

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ナナホシキンカメムシ。

ほぼ年中見られますが、今回は本当に多かったです。

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ちょっと場所を移動して、

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イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)の花。

花は穂についていて、咲く前と咲いている時は横向きですが、咲き終わると下を向きます。そのまま下向きの棘のある果実となり、うまく通りかかった動物の体に引っかかって運ばれるようになっています。

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こんな風に茎の節が膨らんでいるのをイノシシの膝に見立てて「猪子槌」の名がついています。

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ジュズサンゴの実。

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こちらは花。

実は鮮やかな色で目立ちますが、南アメリカ原産の外来種です。ものすごく繁殖力が強いので、あちこちで広がってしまっています。

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サツマサンキライの実。花・実は放射状に集まってつきます。

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バクチノキの花。微小な花がたくさん集まってついています。

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拡大するとこんな感じ。

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バクチノキの木肌。幹から樹皮が剥がれる様子を博打に負けて身ぐるみ剥がされた人の見立てて、「バクチノキ」の名がついたと考えられています。

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アサヒカズラ(ニトベカズラ)。美しい花ですが、こちらもメキシコ原産の外来植物です。蜜が多いのか、訪花昆虫がたくさん来ます。

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ニトベカズラの葉にいたアカギカメムシ。

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ナナホシキンカメムシと同様キンカメムシ科のカメムシで、体の下面の方はメタリックな緑で彩られています。

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アカギの実がたわわに実っていました。

葉っぱの形だけ見るとショウベンノキと少し紛らわしいですが、実を見ればまず間違えません。

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沖縄在来のヤシ、クロツグ。

このフィールドにはやたらたくさん生えています。というより、それが沖縄の南部の森の本来の姿だったのかもしれません。

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道を曲がって、

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ガジュマルとアカギの巨木。

こういう大きな樹がたくさんあって雰囲気が素晴らしいのも、このフィールドの良いところです。

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こちらの根を長く伸ばしているのはアコウの樹。

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岩に貼り付いて育っていたガジュマル…が剥がれたものです。少しずつ剥がれていっている気がするのは気のせいだろうか。

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石灰岩の崖の上の植生。ホウビカンジュ、シマタニワタリ、ガジュマル、クロツグなど。

 

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もう一種の在来ヤシ「ビロウ」(ビンロウ、クバとも)。

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ショウベンノキの実はオレンジ色に色づいていました。

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ハラビロカマキリの幼虫。

ハラビロカマキリは少年時代、関東のニュータウンに住んでいた頃は憧れの昆虫でしたが、沖縄では最も普通に見られるカマキリです。

そんなこんなで、ほぼ半日那覇のフィールドを楽しんできました。この時期は暑すぎないし、昆虫も多いし、散策がとても捗ります。

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