世界自然遺産登録を目指す「やんばる」の山に、県内の参加者と登ってきました!

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前回、天候不順のために山に入れなかった県内参加者向けのやんばるツアー。

今回は天候にめぐまれ、存分に山を堪能することが出来ました!

昼からのツアーなのでまずは大宜味の道の駅で腹ごしらえ。

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時期限定かもしれませんが、ここ大宜味の道の駅の食堂では水の代わりにシークワーサー水がピッチャーで飲み放題です(写真右上)。「◯◯の天然水」とか「◯ろはす」とかより濃くてしかも甘くなく、なかなか美味しかったです。

さすが、柑橘の里おおぎみ!

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山に登る峠道は「ススキロード」と化していました。7-8分ほどの峠道を登って登山口の駐車場へ。

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今回の参加者は16名あまりと、やや大所帯でございます。

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登山道の入り口に咲いていたサキシマフヨウ(アオイ科)。もうそろそろ花も終わりかけで、代わりに綿毛をつけた種がいっぱい詰まった果実も見られました。

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いざ入山。

登山道に入ると、湿度が一気に高くなるのが分かります。

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ツワブキ(キク科)の黄色い花がたくんさん咲いていました。沖縄ではこの花が咲くようになると、いよいよ本格的に冬の到来です。

ちなみにツワブキの花はキク科の花らしい清々しい香りがします。嗅いだことがない方はぜひ。

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こちらも冬の花、アリモリソウ(キツネノマゴ科)。

うつむき加減に咲きます。一見真っ白な花ですが、花の中をのぞきこむと赤紫色の模様が見えます。

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種類の分からないキノコ。

枯れた樹、弱った樹の材の中には、菌類の菌糸が入り込みはびこって分解を加速させていきます。倒木はキノコを含む菌類のパラダイスになり、そららを食べにカタツムリの仲間なども集まってきます。

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アオミオカタニシ。きれいな緑色をしていますがこれは実(肉)の部分の色で、殻は無色の半透明です。

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途中の広場で休憩。

今回のツアーは、沖縄県が「奄美琉球」の世界自然遺産を目指していることを県内のみなさまに普及啓発することが目的でもあるので、そのへんのお話もしました。

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さらに石段の登山道を登っていきます。

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お子さんが見つけて大喜びしたナナホシキンカメムシ。虫がやや少なくなったこの季節でも安定して見られるいい昆虫です。匂いはアレですが(キュウリの青臭い匂いを濃縮して強烈にしたような感じです)。

葉の裏に集団で止まっているところも見かけました。

 

バージョン 2

ようやく尾根に到着。ちょっとガスってましたが、やんばるの山々と西海岸の海が一望できます。

頂上へは、ここからなだらかな尾根道を歩いてすぐです。

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アオノクマタケラン(ショウガ科)の実。ドキッとするほど赤いです。

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そして尾根沿いの道に咲いていたのがこのオキナワテイショウソウ(オキナワハグマ)(キク科)。

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花弁の先がくるんと同じ方向に捻れた、独特の花です。

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サイズはこんなもん。

尾根道を歩いてすぐ、山頂に到着します。しますが、ここの山頂はあんまり開けてないので、さきほどの尾根道に着いた時点ですでに登頂が終わったような感じです。

そして、参加者の方が山頂で見つけてくれた面白い植物がこちら。

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ナンバンギセル(ハマウツボ科)という寄生植物です。

イネ科の植物の根に寄生し、地上へは花茎(かけい)と花のみが出てくる、というとても変わった植物。葉緑体はないため、生きているときも茎は枯れたような色をしています。

その他、下山途中でシリケンイモリや、

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オキナワキノボリトカゲなど。

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気温的にも植物の装い的にもすっかり冬ですが、冬でもそれなりに温暖な沖縄ではこの季節も様々な生き物が活動を続けていました。

車道に出てしばらく行ったところでオキナワスズメウリ(ウリ科)が大量に実をつけているのを見つけました。

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可愛らしい実ですが、すさまじい繁殖力ではびこるので庭などに植える際は要注意です。

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最後に、オオバギの葉が切られくるんと丸まっているのを発見。

開いてみると、ハネナシコロギスの巣でした。

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こちらは別の日、夜間に撮影

夜になると葉の上などで獲物を待っていますが、昼間はこんな感じの巣をつくってその中に隠れています。

そんな訳で、とても充実した山歩きでした。

なお、今回のツアーと同内容のツアーは、弊社のこちらのガイドツアーにてご参加いただけます。

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やんばる山トレッキング !植物・昆虫をじっくり観察しながら、季節の山を歩く

所要時間:約3時間
<混合プラン> ¥6,000/1名様
<グループ貸し切りプラン> 1名様¥7,000(4名でお申し込み)〜¥9, 000(2名で〃)

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第9回モニターツアー実施しました!

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11月20日に、キュリオス沖縄で毎月行ってきたモニターツアーの第9回を実施しましたので報告します。

朝9:30、那覇市末吉公園の駐車場に集合。

当日は時々パラパラと雨が降る天候で、派手に濡れるようなことはなかったのですが、代わりにかなり蒸し暑く「冬どこ行った?」という感じの気候。

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今回はお子様も2名参加です。大変ありがたいことに、業界の方にも来ていただけました。

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駐車場のモモタマナの樹から定期的に実が落下して僕らや参加者の方の車に「ガン」「ゴン」と当たります。よく見るとオオコウモリの歯型がありますね。

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それではGO!まずは駐車場入口の脇から高台に登っていきます。

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ハマビワの花が咲いてました。これは雄株ですね。

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参加者を差し置いてまずは観察です。

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皆さん大変熱心でした。

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さて、ずいずい登ってきます。

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ナナホシキンカメムシ発見。葉の裏にはもっとびっしり集合してました。

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興味津津ですが、カメムシ臭い…と触ろうとしません。

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…あらら、寄生蜂にやられたんでしょうね。クロツバメというガの幼虫。卵を産み付けられて、体の中で孵化した幼虫が成長して体を食い破って出て、蛹になって飛び去った後と思われます。

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…というお話をして参加者一同ドン引きの瞬間。

ちなみにクロツバメの幼虫は有毒なジャコウアゲハの幼虫に擬態して鳥の目を欺いていると考えられますが、もちろん寄生蜂にそんなの通用しません。

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クロツバメ、成虫もいました。前ばねは烏の濡れ羽色、後ばねはさらに青の金属光沢が乗り、大変に美しいガです。クロツバメをはじめとしたマダラガの仲間は、ガにもかかわらず昼間活動します。

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クサギ(アマクサギ)の花。

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この写真は別の日に撮影

雄しべ、雌しべともにとても長いのが特徴。

クサギの花は雄しべが先に成熟し、その後雄しべがしおれると雌しべが成熟する…という仕組みで自家受粉を避けています。

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実もついてました。

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こちらはタカナタマメの花とマメ。濃くも上品なピンク色です。

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「この花、マメ科の花として何かおかしくないですか?」との僕の問いかけに、「上下が逆さまなんじゃないでしょうか」

ドンピシャです。いやぁSさん、恐れ入りました。

タカナタマメやハマナタマメは花柄が反り返り、結果として普通のマメ科の花と上下逆に付きます。

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そして子どもたちは生き物を見つけるのが天才的に速いです。

こちらはヘリグロヒメトカゲ。

落ち葉の堆積しているところに住んでいて、アリやシロアリを食べて暮らしています。手足がたいへん短いのが特徴。

 

その後、高台から降りてちょっと住宅街を進み、民家の脇にある道から末吉宮を目指します。

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ナガマルコガネグモ。網にあるX字(半分しかなくてV字になってますが)の模様は「隠れ帯」と呼ばれていてクモが網を張った後に糸で編みつける模様です。

この隠れ帯の機能には諸説あり、外敵から身を隠すためだとか、クモが食べられないような大型の生き物がむやみに網に引っかかって壊さないようにとか、紫外線を反射して餌となる昆虫を引き寄せるとか言われていますがよく分かっていません。

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他にもシークワーサーの葉を日に透かして油点を見たり…

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迷蝶ルリウラナミシジミの後ばねを見つけてその美しさにみんなで関心したりしながら進みます。

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おっ、これはクサカゲロウの仲間の幼虫。

クサカゲロウは幼虫の時期は肉食で、捕食した虫の残骸とか糞とかゴミとかを背負ってカムフラージュしながら歩いています。

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おっ、こいつは…

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指下板をチェック。明かりに集まってきて鳴くヤモリとは別の「ミナミヤモリ」という種類です。

ヤモリは、吸盤で壁などにくっついているワケではありません。この指下板にミクロの毛が密生していて、なんとその毛と壁の間に生じる分子間力(ファンデルワールス力)によって貼り付いているのです。

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末吉宮も近くなってきた所で、コウシュウウヤク(イソヤマアオキ)という植物の上に…

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じゃん!

アケビコノハの幼虫を発見。

どこがどうなっているか分かりにくいですが、茎にぶら下がった状態で右側が頭を中にして「くるん」と丸まっていて、左が足(尾脚)をグッと持ち上げている状態です。

平気なフリをしてましたが、僕の「イモムシ嫌いセンサー」のメーターを振り切る存在。これは参加者の皆さんにも衝撃的だったみたいですね。

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さて、ここの景観を見せたかったのです。

大きなガジュマルがもともと付いていた岩から剥がれて地面に横たわっています(もちろん生きてます)。

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参加者の皆さんからも「那覇じゃない…」「那覇じゃないよね」と口々につぶやいていました。

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沖縄南部の典型的な植生が街中に残る、とても貴重な場所です。

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最後に末吉宮の石段のところまで登って、

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「ああ、やっぱり那覇だった」って言って、

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時間も押していたので急いで戻りました。

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かなり時間をオーバーしてしまい、参加者の皆様にはご迷惑をかけました。最初の高台のポイントも悪くはないですが、蛇足だったかもしれません。

お子様がいろいろな物に興味を持ってくれたのは本当に良かったです。

というわけで、参加して下さった皆様、ありがとうございました&大変お疲れ様でした!

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那覇市内のフィールドの下見に行ってきました!

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沖縄も急に秋、というか冬っぽくなってまいりました。

さて、季節が移り変わればフィールドの様子も変わる…ということで、今月ここで予定しているモニターツアーの下見を兼ねて、那覇市内のフィールドに出かけてきました。

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とても良い天気。ここ数日少し冷え込んできてましたが、かなりの陽気です。

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フクマンギの葉。

フクマンギは葉の出方がちょっと変わっていて、枝の同じところから何枚も葉が出るように見えます。それも同時に出るのではなく、葉の脇から次々に出てくる感じです。

これは実は、枝の先にとても短い枝が出ていて、そこに葉が密について(互生)いるんです。

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クサギが花盛りでした。

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クサギの花は雄性先熟「ゆうせいせんじゅく」と言って、はじめに雄しべが成熟し、雄しべがしおれた後にめしべが受粉できるようになります。この仕組みで自家受粉(つまり近親交配)してしまうのを防いでいます。

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今回はたくさん実もつけていました。

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シマニシキソウと、

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その花序。

シマニシキソウは近代になってから熱帯アメリカから入ってきた移入種、とされることが多いですが、少なくとも沖縄や小笠原にはかなり昔から分布していて、もしかすると在来種であった可能性もあるそうです。

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オオジョロウグモのひときわ大きな個体が網を張っていました。

一番前の脚の付け根あたりにイソウロウグモの仲間が見えます。イソウロウグモの仲間は大型のクモの網に住みつき、網の主が相手にしない小さな獲物を食べて暮らしています。

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タカナタマメの花も見頃でした。

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葉はこんな感じの三出葉。蔓はわりと硬くて、日当たりの良い場所の樹にからみつきます。

オオイタビは、まだちょっと若い実(花嚢)がついていました。

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断面を切ってみたところ。

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内側の赤いのが雌花で、その左の白いのが雄花です。

同じ仲間のガジュマルやアコウは雌雄同株で、一つの花嚢の中に雄花と雌花がつきます。これに対して、オオイタビやイヌビワは雌雄異株で、雄株の樹の花嚢には雄花と雌花の両方、雌株の樹の花嚢には雌花のみがつきます。つまり上の写真は雄株。

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秋の花、ツルボが咲いていました。ツルボはキジカクシ科の植物で、北海道〜沖縄とたいへん広い地域に分布しています。

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キキョウランの花。ランの名がついていますが、ラン科ではなくキスゲ亜科というグループの植物です。

ツルボやキキョウラン、ヤブランなどは少し古い図鑑だと「ユリ科」になっていますが、DNAを利用した研究で植物の分類の大掛かりな変更があり(APG分類体系)、それにともなってユリ科から外されています。

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アカシア属の一種。幹は写真のような逆棘だらけ。

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葉はギンネムなどに比べて明らかに細かいです。

ここでは大量に繁殖していますが、他の場所であまり見ないので、もしかすると移入種なのかもしれません。

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ナナホシキンカメムシ。

ほぼ年中見られますが、今回は本当に多かったです。

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ちょっと場所を移動して、

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イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)の花。

花は穂についていて、咲く前と咲いている時は横向きですが、咲き終わると下を向きます。そのまま下向きの棘のある果実となり、うまく通りかかった動物の体に引っかかって運ばれるようになっています。

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こんな風に茎の節が膨らんでいるのをイノシシの膝に見立てて「猪子槌」の名がついています。

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ジュズサンゴの実。

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こちらは花。

実は鮮やかな色で目立ちますが、南アメリカ原産の外来種です。ものすごく繁殖力が強いので、あちこちで広がってしまっています。

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サツマサンキライの実。花・実は放射状に集まってつきます。

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バクチノキの花。微小な花がたくさん集まってついています。

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拡大するとこんな感じ。

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バクチノキの木肌。幹から樹皮が剥がれる様子を博打に負けて身ぐるみ剥がされた人の見立てて、「バクチノキ」の名がついたと考えられています。

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アサヒカズラ(ニトベカズラ)。美しい花ですが、こちらもメキシコ原産の外来植物です。蜜が多いのか、訪花昆虫がたくさん来ます。

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ニトベカズラの葉にいたアカギカメムシ。

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ナナホシキンカメムシと同様キンカメムシ科のカメムシで、体の下面の方はメタリックな緑で彩られています。

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アカギの実がたわわに実っていました。

葉っぱの形だけ見るとショウベンノキと少し紛らわしいですが、実を見ればまず間違えません。

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沖縄在来のヤシ、クロツグ。

このフィールドにはやたらたくさん生えています。というより、それが沖縄の南部の森の本来の姿だったのかもしれません。

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道を曲がって、

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ガジュマルとアカギの巨木。

こういう大きな樹がたくさんあって雰囲気が素晴らしいのも、このフィールドの良いところです。

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こちらの根を長く伸ばしているのはアコウの樹。

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岩に貼り付いて育っていたガジュマル…が剥がれたものです。少しずつ剥がれていっている気がするのは気のせいだろうか。

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石灰岩の崖の上の植生。ホウビカンジュ、シマタニワタリ、ガジュマル、クロツグなど。

 

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もう一種の在来ヤシ「ビロウ」(ビンロウ、クバとも)。

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ショウベンノキの実はオレンジ色に色づいていました。

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ハラビロカマキリの幼虫。

ハラビロカマキリは少年時代、関東のニュータウンに住んでいた頃は憧れの昆虫でしたが、沖縄では最も普通に見られるカマキリです。

そんなこんなで、ほぼ半日那覇のフィールドを楽しんできました。この時期は暑すぎないし、昆虫も多いし、散策がとても捗ります。

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やんばるの森トレッキングツアー催行しました!

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お客様よりツアー中の写真の掲載許可をいただいたので、弊社ツアー“やんばる森ウォーキング !亜熱帯林の景観にどっぷり浸りつつ、昆虫や植物を観察”の催行の様子をご紹介したいと思います。

どんなツアー?

このツアーは、やんばる(沖縄県北部の山林)の登山道を歩き、濃密な森の雰囲気に癒やされつつ、道すがらの動植物をじっくり探索・観察しようというツアーです。

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こんな感じの場所を、往復約2.5-3時間ほどかけて歩いていきます。

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今回参加いただいたN様ご夫妻。ありがとうございました!奥様は自然・生物にめっぽう詳しい方。なんとネイチャーガイドのご経験もお持ちということで、いつにも増してマニアックなお話ばかりしてしましました。

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常に観察体制な奥様。見守る旦那様(でも、生き物の巧妙な体の作りのお話なんかは旦那様もかなり好きなご様子でした)。

それでは、道すがら出会った動植物などを。

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控えめなアリモリソウの花。林床にひっそりと咲いています。

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今回も咲いていたリュウキュウヌスビトハギの花。

種は衣服などにひっつきます。種の表面を拡大してみると、まるでマジックテープのようになっているのが分かります。

 

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途中、山肌が一面苔むしたようになっている場所があったりします。

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蘚類(せんるい)の森。ふかふかです。

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このあたりの主な岩は千枚岩。これが風化して崩れていくと「赤土」になります。

千枚岩は一方向に薄く剥がれやすい性質をもっているのでこんな形になります。しきりに「ミルフィーユみたい」「パイ生地みたい」とおっしゃってましたが、うまい表現です。

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亜熱帯の土壌の薄さにびっくりしたり、

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ハンミョウやリュウキュウハグロトンボ、シリケンイモリに遊んでもらったり、

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※この画像は別日に撮影

ギンボシザトウムシのつぶらな瞳に見入ったり、

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帰りには眺めの良い場所に寄ったりしました。

大変楽しんでいただけたようで、何よりでした。

今日は料金以上に沢山色々ご案内して頂いて、本当に有難うございました!とってもとっても楽しく満喫しました。旦那も楽しんでました!

N様ご夫妻、本当にありがとうございました!!

今回のプランの詳細は

今回のツアーのプランの詳細はこちらになります。

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やんばる森ウォーキング !亜熱帯林の景観にどっぷり浸りつつ、昆虫や植物を観察

所要時間:約3時間
<混合プラン> ¥6,000/1名様
<グループ貸し切りプラン> 1名様¥7,000(4名でお申し込み)〜¥9, 000(2名で〃)

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プロジェクト・ワイルドの講習会に参加してきました!

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少し前の話になりますが、去る10月23日に国頭村森林公園にて「美ら島財団総合研究センター」の主催で「プロジェクト・ワイルド」の講習会が開かれたので、参加してきました(一般財団法人 沖縄美ら島財団設立40周年記念)。

プロジェクト・ワイルドのHP

ということを重視したものになっていました。

また、全体的に理屈を説明するため効率的な作業というよりも「遊び」として楽しく参加できるように作られており、子供向けのプログラムを作る上でもとても参考になりそうです。

というわけで、参加した皆さんお疲れ様でした。また、主催してくださった美ら島財団総合研究センター、運営に関わった皆様、後藤和夫様、ありがとうございました!

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大宜味村の山に、ツアーの下見に行って来ました!(世界自然遺産普及啓発関連事業)

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本日はツアーの下見に、秋の大宜味村の山へと出かけて参りました!

このツアーは奄美・琉球の世界自然遺産登録に関する沖縄県内での普及・啓発を目的としたもので、今年11・12月に本番を迎えます。本日はその下見。参加していただいた関係者の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました!

まずは大宜味の道の駅に集合。

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天候はまずまずで、途中少し雨がぱらつく場面もありました。

で、ここから車で山の登山口へ移動。

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登山口のすぐ横ではサキシマフヨウが見頃。

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そんなわけで、入山します!

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雨後だったので森はしっとりしていました。

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そして雨後だったのでカタツムリ類がたくさん出ておりました。こちらは触角の付け根のつぶらな瞳がかわいいアオミオカタニシ(狭義のカタツムリ類ではない)。

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厚手の葉が対生するボチョウジ。

今回、やんばるの自然に親しんでもらう手段として、いつ行っても確実に見られる植物に少しウェイトを置いてその生態や生存戦略、それに味や匂いなどを含めた人間との関わり、などについて紹介し、「顔なじみ」になってもらうという作戦を立てています。

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リュウキュウマメヅタ。こう見えてシダの仲間です。

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リュウキュウヌスビトハギの種子。種子の表面にマジックテープの引っ掛ける側みたいな突起が多数生えていて、こんな風に布にひっつきます。動物などの毛について運ばれるための仕組みです。

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葉はこんな感じの三出葉です。

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今回は花も咲いていました。うすいピンクの蝶型花です(モノによってもうちょっと濃いのもありました)。リュウキュウヌスビトハギはリュウキュウウラボシシジミという大変愛らしいシジミチョウの食草でもあります。

リュウキュウウラボシシジミはこんな蝶。

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リュウキュウウラボシシジミ(別の日、今年6月に撮影)

こんな事を言っては何ですが、流石に皆さん、ものすごく関心が高かったです。

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途中、こんなものも。

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菌類に覆われたリュウキュウアブラゼミの死骸。多分、生きているうちに菌糸に蝕まれ、木の幹についたまま息絶えたのでしょうね。なんとなく、「ナウシカ」の一場面を想起させます。

このコースは途中、けっこうな急坂もあります。

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この急坂の先は見晴らしのいい尾根です。

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今日はちょっとガスってましたが、奥間のビーチの辺りが綺麗に見えています。

でもこれ頂上ではないんですよね。尾根伝いに少し歩いて到着した頂上の写真はこちら。

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実は、頂上は草ぼうぼうであまり見晴らしはききません。いちおう三角点を確認して下山。

下山のルートはあっという間で、すぐに車道に出て来ます。

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道沿いに咲いていたアマクサギの花。花はかなりフローラルな良い香りがします。

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その葉。葉はかなり強烈に青臭い匂いがしましたが、若葉は食用にされいたそうです(本日参加者の方から聞いて知りました)。

というわけで駐車場に戻って無事終了。

奄美・琉球の自然遺産登録推進に関しては、歓迎する声がある一方、多くの人が大挙してやんばるに押し寄せることに危機感を持っている方も多くいます。それは正直、キュリオス沖縄の面々も同じです。

(自然遺産登録が実現したあかつきには)自然遺産登録された場所としての物珍しさだけではなく、そこに生きる動植物やそれらが織りなす生態系、人々の暮らしとの関わりなどについて知り、自然や生物の持つ美しさや不思議さへの感動を得たい、という方に訪れて欲しい。キュリオス沖縄ではそのような方々の想いの受け皿となるツアーを今後も作っていきたいなと思っております。

参加された皆様、弊社仲栄真も、お疲れ様でした!

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県立博物館での講演「沖縄の土を知って、これからの環境を考える」を聴いて来ました!

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少し時間が空いてしまいましたが、10月15日に県立博物館で催された土壌学者、金城和俊先生による講演会を聴きに行ってきましたのでその様子をレポートします。

まず驚いたのが、金城先生が持ち込んだ土壌の標本。地表から地下1.5mくらいまでの地層がスライスされて、薄い布に貼り付けられています。

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金城先生にどうやって作るのかお聞きしましたが、まず土壌を掘り進めて断面をつくり、そこに樹脂を浸透させて布を貼り付け、固化させてから剥がす、とのことです。何日もかかるそうで、雨が降ったりしたら一筋縄では行かなそうです。

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休み時間に近寄って見学できました。触ってもOKとのこと!

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土壌学とは?

土壌学というのは「地質学」とも微妙に違っていて、土壌を構成する成分や鉱物などの分析や比較に加え、土壌にかかわる生物の働きについての研究というニュアンスも加味されているそうです。

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気候帯によって分布する土壌は異なっており、沖縄を含む亜熱帯地域は「赤黄色土」と呼ばれる土壌が大きな割合を占めるそうです。

ちなみに全世界の土壌を陸地のエリアに均一な厚さになるように均すと、なんと平均18cmの深さしかないそうです。作物となる植物が健全に育つための土壌の深さが最低30cmと言われているので、いかに土壌が貴重であるか分かります。

土壌学ってどんなことをするの?

これは僕も興味ありました。

土壌はふつうは地表の浅いところにしかないので、重機を使って掘るようなことは稀だそうです。で、スコップを使っておよそ0.7t(!)の土を掘り出して人が中でしゃがめる穴を堀り、その穴の断面から土壌の様子を観察するそうです。沖縄の土は大変硬く、この大きさの穴を掘るのにがんばっても40-60分かかるとのこと。体力勝負な研究ですね。

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沖縄の土壌について

沖縄には、主に下記のような土壌が分布しているそうです。

  • 国頭マージ (赤黄色土)

一番多い 非常に年代的には古い→有機物が少なく、強い酸性 バラバラになりやすい。千枚岩、粘板岩、砂岩などが母材

  • 島尻マージ (暗赤色土)

海岸沿いに分布透水性が高い(根菜類の栽培に適する 人参の栽培に向いた津堅島もこれ)。母材としては国頭マージとほぼ同じ。水はけが良すぎるのでジャーガルをブレンドして土質改良をしている。風成塵(黄砂)が過去には(7万〜1万)大量に飛んできたと考えられ、これが島尻マージの生成のもとになったのでは?と考えられている

  • ジャーガル(灰色)

中南部、浜比嘉くらいまで。泥岩(クチャ)が母材。水はけがめちゃくちゃ悪い(スメクタイトを含む)※北部の灰色の土は酸性硫酸塩土壌といって性質が異なり、農作物には全く使えない

  • 沖積土壌

土壌の世界にも、開発などの影響によりほとんど見られなくなった土壌があり、「日本ペドロジー学会」により「レッドデータ土壌」なるものが制定されているそうです。沖縄本島では、森林が残っている場所のジャーガル地帯(県南部)が非常に貴重で、「絶滅危惧土壌」に指定されています。

赤土流出について

今回、このテーマを聞きたくて講演を聴きにきた参加者も多いのではないかと思います。

沖縄本島の赤土、国頭マージは、露出した(草などに覆われていない)状態、とくに露出して斜面になっている場所に雨が降った場合、土の団粒構造が崩れて流れてしまうということです。土の中に含まれている有機物は「ツナギ」の役割を果たすのですが、国頭マージには有機物が非常に少ないため、容易に粒がバラバラになって「濁流」となってしまうそうです。

赤土流出の原因とその対策についてはよく研究され十分なノウハウがあるそうです。具体的には土壌表面が裸地にならないよう植物を植える、勾配を修正する、など。これらの対策は現在では大きな工事の場合よく行われており、沖縄本島で現在流出の主因になっているのは農業用地からの流出である、ということでした。しかしその対策やコストを農家に丸投げするのではなく、行政の力で補助をしながら対策をすすめることが重要だということを非常に強調しておられました。

土壌と人の関わり

今回金城先生が結びで話されたのは、土壌と人類文明のお話。人類の四代文明はいずれも大河のほとり、作物を育てるための土壌が非常に栄養豊かな地域で始まりましたが、文明の荒廃や滅亡にも作物を育てる土壌の劣化が非常に大きく関わっていたのではないか、というお話でした。

土壌の汚染や流出は、なにも沖縄だけの問題ではありません。現在、土壌生成量は1t/ha/yrで、その5-30倍の土壌が侵食により失われて行っているそうです。平均で18cmの厚さしかない貴重な土壌が、です。

講演を聴いて

普段、フィールドで生き物を観察したり撮影したりするため土の上に這いつくばることはあっても、土壌というものに強い関心を寄せたことはあまりありませんでしたが、今回の講演を聴いて少し道端にある土についても「どこら来たのか…?」など今興味が湧くようにあんりました。

また、改めて人間の文明は自然のシステムに生かされているなぁという実感を持ちました。

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台風18号通過後のビーチは…?

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台風18号、すごい威力だったようですね。

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日本気象株式会社のサイト「地球気」より

「ようですね」というのは、今回は実際にその猛威を体験することはなかったので。

台風18号は最盛時に905hPa(!)という猛烈な勢力にも関わらずたいへんコンパクトな台風だったため、沖縄本島の真横を通り過ぎた(久米島を直撃)にも関わらず本島はそれほど無茶苦茶な大荒れにはなりませんでした。久米島在住の皆様におかれましては、一刻も早く生活が元通りになることを祈っております。

さて、台風が通り過ぎた後は海岸が気になるもの。

台風による波が外洋から、普段は流れ着かない「思わぬ土産」を浜に届けてくれることがあるからです(※必ず、絶対に、波がおさまったのを確認してから出かけるようにして下さいね!!)。

というわけで台風通過の翌々日、(就業時間中にもかかわらず)那覇の事務所からほど近い瀬長島に行ってまいりました。

島に向かって右側の北岸から

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こちらは新しい滑走路が海上にできて、外洋の波があまり入らなくなっている模様。

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大量に打ち上げられていたのはカイメンソウ。

生きている時は深緑色をしています。海綿(単骨海綿目のカイメン)と紅藻類が共生してこのような枝状の体を作ると考えられています。カイメンソウの体をつくっているカイメンと紅藻、どちらも単独では自然界で生きられない…という不思議な生物。

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ハマササゲ(マメ科)の黄色い花が咲いていました。

北岸はあまり目ぼしい打ち上がりはナシ。

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瀬長名物、離発着する旅客機

というわけで、南岸の方へ

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ビーチでの捜し物に熱中して俯いている人、傍目にはなんだかちょっとネクラに見えます(もちろん僕もです)。

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台風で千切れた海藻や流されてきた葉っぱなどが、高潮線に沿って延々と打ち上げられています。

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こちらは台風のときの打ち上げ。高潮線よりさらに上(陸より)に並んでいます。

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砂浜の上にはこんな足跡がたくさん。

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足跡の正体はオカヤドカリ。

海岸に打ち上がった海藻や生き物の死体を餌にしています(写真に写っているのはノコギリガザミ類のハサミ)。普段からたくさん見られますが、この日は打ち上げゴミの中に餌がたくさんあったためか、昼間から多く出歩いていた印象を受けました。

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こちらはオキナワヤマタニシ(陸産の貝類)の殻を背負ったオカヤドカリ。瀬長島にも恐らくたくさん生息しているのでしょう。

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ラッパモクという海藻(褐藻)の仲間。

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海草類もたくさん打ち上げられていました。このあたりの海中にかなり大規模な海草藻場があるのかもしれません。

というわけで、「打ち上がり」はいつもより多かったものの、あまり目ぼしいものは発見できませんでした。

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砂浜と道路の境目あたりに生えるオオハマボウ(ユウナ)の樹。オオハマボウは海岸にも多く生える植物ですが、さすがに台風の波の直撃はダメージが大きいのでしょう。

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こんな感じで、下の方の葉はすべて落ちるか枯れるかしていました。

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クサトベラの樹も相当なダメージだったようですね。

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グンバイヒルガオ。丈の低い植物はこのように砂に埋もれてしまうというリスクもあります。

それでも枯死してしまわないあたりはさすが海岸植物です。内陸の植物の中には、台風の影響で塩分を含んだ雨が降っただけで枯れてしまうものも多くあります。

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というわけで、残念ながら大きな収穫もないまま海岸を後にしました。

場所が悪かったのかな、とも思いましたが、今回は台風の風向きがイマイチだったらしく、中部や北部まで台風後のビーチコーミングに出かけた他の友人数名からも「大した収穫はなかった」とボヤいておりました。

波の高い時に行かない、というのが大鉄則ですが、台風後のビーチコーミングは運がいいといろいろ面白い「打ち上がり」を見られるのでオススメです。

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具志頭の遊歩道の下見に行って来ました!

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このたび、第8弾となるモニターツアー(10月19日水曜実施)の下見に、具志頭遊歩道(ホロホローの森)に行ってきました。

まずは具志頭体育館からちょっと降りたところにある場所に寄り道。

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この道、上を通るだけでは何てことない道なんですが…

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横から見るとこの通り。天然の石灰岩の橋になってます!どうやってこの形になったのでしょう。詳しくは当日…!

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近くではヤンバルアカメガシワが実をつけていました。「ヤンバル」という名がついていますが沖縄本島の中南部にも先島にもたくさんあります。アカメガシワ同様、新芽が赤くなります。ちなみに赤くなった新芽は、冬〜春くらいに行けば見られます。

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オオムラサキシキブの花。花とともに下の方にちょこっとm晩秋にはこんな感じに実が鮮やかな紫に色づきます。

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2015年12月撮影

さて、それでは遊歩道に入って参りましょう。

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まず森に入って目に入るのが、複雑怪奇な形に侵食された石灰岩とそこに絡みつくガジュマルやハマイヌビワの根っこ。

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大きく切り立った石灰岩の崖からは、上に生えているガジュマルから出た気根が垂れています。

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植物の体は「シュート(茎+葉)」とルート「根」とに大別でき、基本的にシュートは地上に、ルートは地下にあります。気根はルートが地上にある、という例外のひとつ。

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このひょろ長い気根も、地上につくと一気に太くなりはじめるそうです。こうなると手で動かすのも困難なほどの太さと強度になります。

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石灰岩の上の植物群。サタソウ、オニヤブソテツ、タイワンクズ、キダチハマグルマ、ホウビカンジュなど。

この辺りに生育する植物のかなりの種類が、土がほとんど、もしくは全く無くても根を下ろして発芽し、育つことができます。

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この向こうが明るいのは森が途切れて開けているからなのですが、向こう側が見えません。

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これは、このような「マント群落」と呼ばれるつる性植物でできたシートに覆われているからです。ハート型の葉はノアサガオ。

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他にもアマチャヅルや、

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ミツバビンボウカズラ

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キダチハマグルマ、などがマント群落を構成しています。

このマント群落には、森の外側を覆うことで水の蒸発を抑え、森全体を保湿する働きがあります。

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ふと頭上を見ると、ハマイヌビワの葉裏にナナホシキンカメムシ。カメムシなので無理矢理つかむとカメムシ臭を出します。

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マメ科のクロヨナの、淡いマゼンダの花が満開でした。

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マメ科特有の蝶形花。高いところに咲いている場合が多いのですが、いくつか目の高さに咲いている場所も見つけておきました。ただ、この台風でかなり散ってしまうことが予想されます。

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大きな樹の下には、この通り花がたくさん散っていました。

マメ科なので、当然マメがなります。

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昨年落ちたマメはこんな感じに発芽していました。ちなみに樹木の芽生えのことを「実生(みしょう)」と呼びます。

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こちらは同じマメ科のハカマカズラの実生。

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ヤシの仲間のクロツグ。

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写真ではサイズが分かりにくいですが、二抱えほどもあるシマタニワタリの大株(中央右)とホウビカンジュ(左)。

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道の頭上を横切るガジュマル。ガジュマルやハマイヌビワは、他の植物の影の下に入ってしまうと伸びる方向を変え、日照を求めて「逃げる」そうです。

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で、逃げた先で手をつくように気根を下ろしていくので、森の中を比喩でなく「歩く」(ただし長い時間をかけて)んだそうです。

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トウヅルモドキ。

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葉の先端がこんな感じで巻いていて、ここで他の植物に絡みついていきます。

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上っては垂れて、を繰り返すとときにものすごい密度になります。上の写真では右上〜中央の黒っぽい塊が全部トウヅルモドキです。こうなると光を通さなくなり、しまいには覆いかぶさられた植物は光が届かなくなり、枯れてしまいます。

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ノカラムシの花。

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目立ちにくい大変小さな花です。

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ちょこっと海が見える所に出て、

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切通しチックになった場所を通って、

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駐車場まで降りてきました!ちょっとしつこく見すぎまして、ここまで3時間強。当日はもうちょっと短縮します。

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駐車場脇に咲いていたアマクサギの花。クサギの仲間なので、花の作りがイボタクサギ(海岸やマングローブに多い)などと似ています。

最後に少し、当日使うかは分かりませんが海岸の方にも寄ってみました。いま来た遊歩道を戻って海側へ抜ける…のはしんどいので、車で海岸側の駐車場へ。

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こちらもなかなか面白い地形。隆起サンゴ礁が侵食されていく時にここだけ残ったのでしょうね。基部は波でかなり抉られてノッチになっています。

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グンバイヒルガオが花盛りでした。カンカン照りの砂浜に緑のじゅうたんを広げたように生育します。

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ハリツルマサキ。目立ちにくいですが、こちらも小さな花を咲かせています。

ハリツルマサキは街中にもたくさんありますが、海岸のものは街中のものに比べて、和名にふさわしく棘だらけです。

…という感じで今回は終了。現場でこの季節にお見せできるものはだいたい把握したので、あとはどうやって「植物学」を身近な体験と結びつけて伝え、皆様に楽しんでいただけるか…を画策中です!

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恩納村の海岸下見

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恩納村の海岸に、フィールドの下見に行ってきました。

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台風の影響で波はちょい高め。

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隆起サンゴ礁が波による侵食を受けてできたダイナミックな地形も、ここの魅力です。

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岩肌にはサンゴや二枚貝の化石も。こちらは単体性造礁サンゴのクサビライシ類。

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こちらはオオトゲサンゴの仲間。キクメイシ類(サザナミサンゴ科)に比べて隔壁(放射状に並んでいる部分)が分厚いのが特徴。

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貝類の化石もちらほら。

干潮のときに見られる潮間帯生物を確認するために波打ち際へ。

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ニセクロナマコ。

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水面で腕をフリフリして食事中のウデフリクモヒトデ。水面に浮いている泡(サンゴの粘液とプランクトンの死骸なんかが混ざったもの)が奴らの餌です。

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イボタマキビ(窪みにいる黒いツブツブした貝)。高潮帯(潮が目一杯満ちてくると水をかぶる場所)にいます。海岸で寝る場合、こいつらのいる場所で寝たら水没しますね。

そしてちょっと移動して、

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よく来る人はこの写真だけでどこか分かるかも。巨岩の中が抜けて洞になっています。

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内部はこんな感じ。よく見ると天井に石灰岩の柱が垂れていて現在進行系で雨による侵食を受けていることがわかります。

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現在の潮線の少し上あたりの窪みは、洞内に入り込んできた波によって侵食された跡。

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そしてこんな洞の上にも海岸植物が。中央少し右にソテツが見えます。

ここのもう一つの見どころは、沖縄の海岸植生がわりときちんと残っているところです。まずは波打ち際に近い最前線から。

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花をつけたウコンイソマツ。

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ソナレムグラ。

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ソナレムグラの花。

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こちらはイソフサギ。赤く見えるのは花です。

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イソフサギとウコンイソマツ(少し奥の方)こんな感じで岩礁の窪みを埋めるように生育します。

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ホソバワダン(ンジャナ)と思われるが、要確認。

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イソノギクの白い花。

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ボタンボウフウ(長命草)。

ここからちょっと陸寄りに移動して、

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ハマゴウ。

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マメ科のハマササゲ。

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こちらは木本(もくほん)のクサトベラ。

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さらに陸に上り、海岸植生も背が高くなり「海岸林」になるあたりにはアダン。

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葉の縁だけでなく、よく見ると裏側の中心にも棘がついています。

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まだ青い実もついていました。

という感じで、海プログラム実施のイメージもついた所でタイムアップ。ここは本当はもっと真面目に見れば海岸植物の種数が出るのですが、今回は時間が足りなかったのでまた次回にでも。

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