恩納村の海岸に、フィールドの下見に行ってきました。
台風の影響で波はちょい高め。
隆起サンゴ礁が波による侵食を受けてできたダイナミックな地形も、ここの魅力です。
岩肌にはサンゴや二枚貝の化石も。こちらは単体性造礁サンゴのクサビライシ類。
こちらはオオトゲサンゴの仲間。キクメイシ類(サザナミサンゴ科)に比べて隔壁(放射状に並んでいる部分)が分厚いのが特徴。
貝類の化石もちらほら。
干潮のときに見られる潮間帯生物を確認するために波打ち際へ。
ニセクロナマコ。
水面で腕をフリフリして食事中のウデフリクモヒトデ。水面に浮いている泡(サンゴの粘液とプランクトンの死骸なんかが混ざったもの)が奴らの餌です。
イボタマキビ(窪みにいる黒いツブツブした貝)。高潮帯(潮が目一杯満ちてくると水をかぶる場所)にいます。海岸で寝る場合、こいつらのいる場所で寝たら水没しますね。
そしてちょっと移動して、
よく来る人はこの写真だけでどこか分かるかも。巨岩の中が抜けて洞になっています。
内部はこんな感じ。よく見ると天井に石灰岩の柱が垂れていて現在進行系で雨による侵食を受けていることがわかります。
現在の潮線の少し上あたりの窪みは、洞内に入り込んできた波によって侵食された跡。
そしてこんな洞の上にも海岸植物が。中央少し右にソテツが見えます。
ここのもう一つの見どころは、沖縄の海岸植生がわりときちんと残っているところです。まずは波打ち際に近い最前線から。
花をつけたウコンイソマツ。
ソナレムグラ。
ソナレムグラの花。
こちらはイソフサギ。赤く見えるのは花です。
イソフサギとウコンイソマツ(少し奥の方)こんな感じで岩礁の窪みを埋めるように生育します。
ホソバワダン(ンジャナ)と思われるが、要確認。
イソノギクの白い花。
ボタンボウフウ(長命草)。
ここからちょっと陸寄りに移動して、
ハマゴウ。
マメ科のハマササゲ。
こちらは木本(もくほん)のクサトベラ。
さらに陸に上り、海岸植生も背が高くなり「海岸林」になるあたりにはアダン。
葉の縁だけでなく、よく見ると裏側の中心にも棘がついています。
まだ青い実もついていました。
という感じで、海プログラム実施のイメージもついた所でタイムアップ。ここは本当はもっと真面目に見れば海岸植物の種数が出るのですが、今回は時間が足りなかったのでまた次回にでも。