沖縄はもう梅雨の気配を感じるようになりました。連日蒸し暑い日が続いています。
さて、少し前から沖縄では、草むらの中から「アンプのノイズ」のような音が聞こえ始めています。バンド練をしていて「誰かアンプ鳴ってな〜い?」「あ、ホントだ。もー誰よ?俺じゃないよ。ほら」「シールド傷んでんじゃね?」みたいな感じで延々と原因探しをさせられるあのノイズに、ほんとにそっくりな音。
実はこれ、セミの声なんです。と言ってもクマゼミやアブラゼミなど夏を代表する大型のセミの仲間ではありません。
これは、「イワサキクサゼミ」という小型のセミの仲間の鳴き声。
声はどこで鳴ってるかイマイチ分かりにくい(音響定位しにくい)音ですが、よく聞いているとたいていは高い樹の上からではなく、目線より下の方から聴こえてきます。
そう、「クサゼミ」の名の通り、このイワサキクサゼミは主にイネ科などの草に止まって鳴いています。
草に止まるだけあって体も小型で、日本に分布するセミの中では最小の種になります。ちなみに「イワサキ」の方は石垣島測候所長であった岩崎卓爾氏の名前から。
主に午前中に活動し、午後はピタリと鳴き止んでしまいます。
沖縄県内のR大学の生物専攻の学生さんの中にも「見たことない」「声も聞いたことがない」という方が多いですが、学内にもいっぱいいます。そういう学生さんは大抵、午前中の授業を全部落としたりしています(笑)