造花よりなお”作り物っぽい”植物「サクララン」咲いてました!【沖縄の野生植物】

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造花って、好みが分かれますよね。

多少手間がかかっても生きている植物を置く方が好きな方もいるでしょうし、一方で世の中、生花が置けない現場で造花が大いに活躍しているのもまた事実。

さて、今日紹介するのはそんな問題も吹き飛ぶくらい「造花っぽい」生きた植物。そんな植物が、沖縄にはもともと自生しているんですね。名を「サクララン」といいます。

サクラランとは

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サクララン Hoya carnosa こんな感じのつる性の植物です

桜なのか蘭なのか分からないような名前ですが、どっちの仲間でもなく「ガガイモ科」という科に属します。園芸業界では学名の属名の部分を取って「ホヤ」と呼ばれたりもするようです。

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沖縄の石灰岩地の森にごく普通で、岩にしっかり根を張って育ちます。石灰岩地に生息する植物には、土なんかなくても発芽して、そのまま石灰岩に貼り付きながら成長可能な植物が多く見られるそうです。

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こんな感じの根で石灰岩をがっちりホールド

葉は限りなくソフビっぽい質感

特徴的なのは何と言ってもやたら厚ぼったい葉。ツヤ感や重さなども相まって、懐かしの「ソフビ人形」にそっくりの感触です。オフィスにあったら多分、10人中10人が「やけに作り物っぽい造花だな〜」と思って通り過ぎるはず。

さて、石灰岩地に普通に見られると書きましたが、この植物、なかなか花を咲かせてくれないそうです。

崖などから大きく垂れ下がるような場所でないと花をつけないらしく、株自体はいくらでもあるのに花はなかなか目にすることができない…ということがよくあります。つい先日も、サクラランの株がいっぱいある沖縄本島南部のフィールドに花の写真を撮りに出かけ、現場でカメラを持ったおっちゃんに「1か所だけ咲いてたけどもう終わったよ〜」と言われ玉砕したばかり。

プラスチック製?と見まごうような花

それが、本日沖縄本島北部の石灰岩の山に入っていた時のこと。

この辺サクラランが多いし、こんだけ垂れ下がってたらどこか花つけてないかな〜?

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ん、あれはもしや…

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わ、やっぱりサクラランfl(花)だ!実は、間近でちゃんと見るのは初めてだったりします。

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半球状に花が集まった花序(かじょ)

噂通りカワイイなぁ…と思って近づいていくと…

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120mmのレンズによるクローズアップ

あ、あれぇ?何か思ってたのと違う…何この「作り物感」…

喩えるなら、人間だと思って近寄って行ったらマネキンだった、的な気持ち悪さと違和感。もちろん、普通の生きた花です。もともとこういう花なんですね。写真ではちょっと伝わりにくいですが、まるで幼児向けの玩具(それも安物)みたいな質感とディテールです。

というわけで、今日はちょっと珍しいものを見ることができました。憧れが砕け散るのと引き換えに、ですが。。

ちなみに、ここのフィールド自体はこのツアーでご案内しているフィールドなのですが、サクラランが咲いていたポイントは本道から脇道にかなり入った先、さらに藪の中なので、危なくてお客様をご案内することはできません。ご了承下さい。

追記:この後、ツアーのルート上でも咲いてくれました!

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(by 宮崎)

 

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ナナフシの七不思議その①:「ナナフシモドキ」という名前の謎

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勢いで七不思議とか書いてますが、7つ思いついた訳ではありません。でも結構ナナフシネタは引っ張れそうな予感がします。とりあえずその①。

動物・植物を問わず、生物の名前(和名)には「◯◯モドキ」というネーミングがよく見られます。たとえば、

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クロイワトカゲモドキ

とか…

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トウヅルモドキ

とか。「モドキ」は「〜に似て非なる」という意味で付けられることが多いです。分類群的に近い場合もあれば、遠い仲間である場合もあります。

さて、「ナナフシ」という昆虫の名前を聞いたことがあるでしょうか?

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こんなの。ちなみに左が頭です(オキナワナナフシ Entoria okinawaensis

こういう感じで樹の枝や葉柄のフリをしてじっとしています。色は緑や茶色など。

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オオバギの葉脈のふり(?)をするオキナワナナフシ
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捕まってもまだ枝のふりをするナナフシ

ナナフシには様々な種類がいるのですが、

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コブナナフシ

実は、ナナフシの仲間(ナナフシ目)の名前の背負う本家本元の“ナナフシ”の和名がなんと「ナナフシモドキ」となっています(沖縄にはいません)。本物なの?偽物なの?と突っ込みたくなりますね。さらにおかしなことに、この「ナナフシモドキ」、別名で「ナナフシ」と呼ばれることもあります。

ナナフシ=ナナフシモドキ

なぜこんな事になっているか、種明かしをするとこうです。

「ななふし」とはもともと「七節」、つまり節くれだった樹の枝を指し、その樹の枝に大変よく似ている(うまく擬態している)昆虫に「七節もどき」という和名が与えられたというわけです。それが短くなって「ナナフシ」と呼ばれていると、こういう訳です。

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こんな体形ゆえナナフシの仲間は動きが速くなく、身を守る武器らしい武器も持っていません。ひたすら自分の擬態に全幅の信頼を置いてじっとしています。「昆虫版ナマケモノ」といったところでしょうか。

そんなナナフシを見つけるコツは、ひたすら「そういうモノ」がいるという前提で草木を見ること。いるところにはたくさんいて、1個体見つかると不思議と次々に見つかります。

(by 宮崎)DSCF0284

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自宅の裏の神社に夜行ってみたら、オカヤドカリのデカいのがわんさか…!

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大きいオカヤドカリは希少?

特に観光客の方の中には、「沖縄の生き物」と言えばこの「オカヤドカリ」を思い浮かべる方も多いと思います。

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多分、いや間違いなく、連続テレビ小説「ちゅらさん」のOPの影響でしょうね。Kiroroの「Best Friend」のピアノイントロとセットで記憶に残っている人も少なくないはず。

浜辺でよく見かけられるのは500円玉大のものが多いですが(ちゅらさんのOPもそのくらい)、このオカヤドカリ、実は結構大きくなります。

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このくらいあれば「大きい」と言って差し支えないかと

ただ、地元の方同士の話でも、大きい個体は「今はもうなかなか見ない」「北部か、離島に行かないといない」というのをよく聞きます。

ところが、那覇市内の僕の自宅のすぐ裏の神社に夜行ってみたところ、ちょっと参道をはずれた場所にこんなサイズのオカヤドカリがわらわら…

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スケールを置いていませんが、Lサイズの鶏卵より大きめ

めんどくさくなって1個体しか撮りませんでしたが、そこらじゅうにゴロゴロいました。

そう、オカヤドカリは大きくなると、かなり海から離れて棲む傾向があります。海岸から続く森なんかが残っている場所だと、浜辺には硬貨サイズしかいないのに、海抜50mも60mも登った森の中に大きいのがわらわら…ということがよくあります。

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南部の石灰岩林の個体

そう、森が海に繋がってさえいれば…ってあれっ?

※いつもは乱獲などのリスクを考えて希少な生物の生息地を載せない方針なのですが、オカヤドカリは数がいる割に天然記念物指定がかかっていて乱獲の対象になりにくいので載せています。

ポイントした場所がその神社なのですが、オカヤドカリが海まで行くルート…今はもう無いんじゃない?ということは、こいつら一体どこから来たの…?

オカヤドカリの生活史

ここで簡単にオカヤドカリの生涯について説明しておきましょう。

オカヤドカリは陸での生活にたいへんよく適応したヤドカリですが、もともと海に暮らしていたヤドカリの仲間から進化したと考えられています。そのため、普段の生活は森の中で大丈夫なのですが、子孫を残すには海に降りる必要があるのです。

夏の大潮の夜、満潮の時刻にオカヤドカリのメスは、受精し発生が進んだ(生まれる直前の)卵を抱えて海に降ります。

そして、波しぶきのかかる岩にしがみつき、波がかかるタイミングで卵を海に放ちます。卵は海に放たれたと同時に孵化し、「ゾエア幼生」と呼ばれる形態になります。その後、海中を漂う生活のうちに何度か変態を繰り返し、「グラウコトエ幼生」という形態に変化してはじめて貝殻を背負い、上陸します。

つまり、すべてのオカヤドカリは海で生まれて陸に登ってきた個体なのです。

住吉神社のオカヤドカリはどこから?

もう一度地図を見てみましょう。

一見海に近いですが、最寄りの海はほとんど岸壁しかない那覇港。そしてそこからの陸路には片側2-3車線の幹線道路が立ちふさがっています。ここで上陸して移動してくるとは、ちょいと考えられません。

西の方角にはマングローブ林があってそこにもオカヤドカリはいますが、かなり離れている上に間は数キロの間ずーっと人口密度の高い住宅街です。

もしかしてですが(と言うより、そうでないことを祈りますが)このオカヤドカリの個体群は、住吉神社から海までの道がつながっていた時の生き残りでは…?オカヤドカリはかなりの長命で、20-30年は当たり前に生きると言われています。ことによると50年くらい生きるかもしれません。やけに大きな個体ばかりだったのが気になります。

まぁオカヤドカリの移動能力はけっこう凄いので、もしかしてこう見えて海から移動してこれるルートがあるのかもしれません。あるいは、子供が大量に捕まえてきて、裏山に離した…なんてオチかもしれません。

いずれにせよ、ここのオカヤドカリ個体群にはちょっと興味を引かれます。周辺の地理を含めて、もう少し追ってみようと思います。

(by 宮崎)DSCF0284

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夜間の野外や洞窟でのアクティビティ・生物観察に最適なLED懐中電灯選びについて―光量やランタイム、携帯性から考える

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森にしろ海岸にしろ、野外のフィールドは夜になると昼間とはまた違った顔を見せてくれます。

また、洞窟の中などはまさに非日常の世界そのもの。灯りの照らし出す先に何があるのか…?そのシチュエーションだけでもテンションが上がります。

ただ、明かりのある生活に慣れ切った現代人にとっては、単に「暗い」というただそれだけのことが様々なリスクや困難につながります。

そんなシチュエーションでの「頼れる相棒」が懐中電灯。

昨今、LEDの普及で一気に小型でコンパクトな製品が主流になりました。

今回は、沖縄の夜の森や海岸をガイドしてきた経験から、夜のフィールドでの野外アクティビティに使うLED懐中電灯(以下LEDライト)の選び方について書いていきたいと思います。

選び方について

LEDライトは人気ジャンルで、量販店にもネットショップにもつねに膨大な数の商品があふれています。

が、品質もスペックも本当にピンキリなので、野外で使用する「本当に頼れるライト」をお探しの方は、しっかり情報を得てから選びましょう。

その1.1000ルーメンもいらない!?―明るさで選ぶ

結論から言うと、野外アクティビティのたいていの用途において、あまり明るいものは不要です。

照射角のせまいものなら100-150ルーメン、かなり照射角の広いライトでも、300ルーメンもあれば十分です(なぜこのような違いが出るのかは後述)。

明るすぎるLEDライトのデメリット

「○○ルーメン」などの明るさスペック上の数字はデカければデカいほど心くすぐられる…という、私をふくむ世の多くの男性の性質(中二病ともいう)を見越してか、どのメーカーも明るさを売りにした商品を主力にする傾向があります。

が、野外アクティビティにおいて、明るすぎるLEDライトには様々なデメリットがあります。

  • ランタイムが短い(電池が持たない)
  • 明るいLEDは不安定(特に安物)
  • 無駄に高価
  • 生き物観察なら、生き物に不要なプレッシャーを与える可能性がある
  • 急に消灯したとき、目が見える(夜目が効く)ようになるまでの時間が長い

などです。

では何ルーメン必要?

ただ、あまり暗い照明だと人間、見たものの色や形状を判別するのにけっこう時間がかかってしまいます。

足元の安全を確保するためにはもちろん、森の地面、下草の上、樹の幹などを次々と通り過ぎながら生き物を探していくような場合、ある程度の明るさなは必要になります。

ということで先に書いたように、スポット的な狭い範囲を照らすものなら100-150、ワイドな光を発する懐中電灯でも、300ルーメンもあれば十分です。

同じ数値でも明るさは違う?「ルーメン」表記について

ちなみにLEDライトの明るさは「全光束」で表されることが多く、この光束の単位が「ルーメン(lm)」です。

ルーメンの正確な定義はかなり難しいので割愛しますが…

光を「一定の太さの針」に例え(下図)、一定面積を照らす(正確には一定の照射角に向けて放射される)「光の強さ」を「針の長さ」、照らす範囲を「針の本数」にたとえるとすると、「すべての針の合計の重さ」がLEDライトの「○○ルーメン」の表記になります。

同じ1000ルーメンでも、照射角が小さいと体感的には明るい

たとえば「1000ルーメン」の表記があっても、せまい範囲を照らすものほど明るく、広い範囲を照らすものほど体感的には暗く見えます。

明るさの切り替え機能があればベスト

作業する手元を照らしたり、見つけた生き物をじっくり観察したりする場合、探すときと同じ光量で照らしてしまうと光量オーバーで使いにくいことがあります。

LEDライトの中には明るさが切り替えられ、100ルーメン以下くらいまで減光できるモードを備えたものがあり、こういう時大変便利です。

ただ注意すべきは、あまりにもいろいろな点灯モードがあって、とっさに消したりする必要に迫られた時に何度もスイッチをカチカチと押し続けなければならない仕様になっているものは非常に使いづらいということ。

点灯時間(ランタイム)で選ぶ

どのくらいの点灯時間(ランタイム)のものが良いか?これは完全に用途により異なってきます。

ただ、覚えておいていただきたいのは「ほとんどの市販品のLEDライトは公称の点灯時間より持たない」ということ。

そもそも、「5時間持つ」などの基準も、「50%の光量になるまで」「1ルーメン以下になるまで」などメーカーによって(ときには同じメーカーの製品ごとに!)まったく異なります。

ただ基本的には下の図のように、小型かつすごく明るい(1000ルーメンなど)製品はすぐに電池が切れますし、逆に大柄で電池をある程度積むのに光量が控えめなものは、長いランタイムが期待できます(ただし後述のリチウムイオン式は、小型で大容量が期待できる)。

なので、点灯時間を基準に選ぶときは、使用電池をよく考慮し(表にして書き出してもいいくらいです)、眉にツバしつつメーカーのサイトなりカタログなりの公称点灯時間を比べることをオススメします(笑)

ちなみに多くのLEDライトは、電池がフルの状態から徐々に電圧が下がるにつれて光量が徐々に落ちてきますが、中には特殊な回路が仕込んであって電池がなくなるギリギリまである程度の明るさを保ったり、熱を持つのを防ぐために点灯して数分で光量を落とすような仕様になっていたりするものもあります。

乾電池式か?充電式か?充電式なら単何電池か…?で選ぶ

充電式ライトのここが良い!

乾電池式の機種であっても、非常用ではなく普段使いするなら、昨今ほとんどの人が「eneloop」などの充電電池を入れて使うのでないかと思います。

ただ、その場合はいちいちライトから電池を抜き出して充電器にセットし、充電完了後また電池を入れ直すという手間をかけなければなりません。

これに対して、本体に充電機能があるものはmicro-USBなどのプラグを挿しておくだけ、もしくはホルダーに掛けておくだけで充電が完了してしまいます。これは地味に便利。

また本体充電式のライトの多くは、汎用2次電池(いろいろな機器に使い回せる充電電池)としては使うのが難しい「リチウムイオン電池」を使っています。

リチウムイオン電池は、eneloopをはじめとした「ニッケル水素電池」と比べて体積・重量あたりの電圧・電池容量がだいぶ大きいため(電圧で3倍、重量エネルギー密度で2倍)、ライトに使うと同じ明るさ・ランタイムでより軽く小さく作れるという大きなメリットがあります。

乾電池式ライトのここが良い!

いっぽう、乾電池式のメリットは「万一充電し忘れても電池が調達しやすい」ということに尽きます。

万一出先で充電を忘れたことに気づいた時、充電式ならアウトですが、スーパーやコンビニでアルカリ電池を買えばなんとかなるし、なんならeneloopを買い足せばその場でも使え、予備にもなります。

(そんなことを繰り返し、膨大なeneloopをため込む知り合いがいます)

充電式の中には車のUSBソケットから充電できる製品もありますが、車のからの給電では電圧が低く不安定なため、充電にはえらく時間がかかったりします。

配光特性で選ぶ

配光(はいこう)は、簡単に言うと「光の広がり方」です。

おおまかには広い角度で広がるものと、せまい角度に集中するものがあり、どちらが便利かは用途によって異なります。

さらに、メーカーや製品によって「真ん中を強く照らす」「全体を均一な強さで照らす」などの違いもあります。

光が遠くまで届きやすいのは「せまい範囲を照らす」「真ん中を特に強く照らす」タイプなのです。が、実際に真っ暗な野外で使ってみると「広い範囲を均一に照らす」タイプも足元を広く照らせるので非常に便利で、正直この辺は好みが分かれそうです。

ただし、夜の山や森で「濃い霧が出た場合」に限っては、照射角が広い方が絶対に有利です。

なぜかというと、足元の同じ範囲(例えば半径1m)を照らすのに、照射角の広いライトだとライトを低い位置で持てばよく、ライトの光が霧の水滴の中を通過する距離が短いのでそんなに霧が光りません。

ところがライトを高い位置で持った場合、ライト〜地面までの霧の水滴が全部光ってしまうため、視界が真っ白になりろくに前が見えません。かと言ってライトを下げすぎると足元の一点しか照らさないので危険です。

これは夜間、濃霧の中400m代の山に生き物を探しに入ったときに痛感しました。

信頼性の高い高級品から選ぶか、安価な製品から選ぶか

まず、やたら大光量をアピールしているよく分からないメーカーの品はパスです。

安価でハイパワーなLEDには不安定な製品も多く、安物で大光量のLEDライトはいざという時に点灯しない…というケースにも遭遇します。 

LED懐中電灯は、高価なものは1万円を超えてきます。しかし後述しますが、2千円弱でも十分に安定した品質の製品は買えます。

野外で使う以上、落としたりぶつけたり水没させたり、といった事態はありうるので、その辺をよく考えて選びましょう。

割り切って、品質は良いけど性能はそこそこの品を、予備を含め数本持つのも手です。

ヘッドライト?ハンドライト?

これはもう、筆者の中ではハッキリしています。

手が塞がっても使える必要があるなら(もしくは非常用なら)ヘッドライト、それ以外ならハンドライトが圧倒的に便利だと考えます。

とくに多人数で行動する場合、ヘッドライトをしたまま他の人のほうに顔を向けると、ヘッドライトの光がその人の目を直撃してしまいます。

また、生き物を探して歩くような場合、照らしたい方向へいちいち首を回さなければいけないので肩もこります。

筆者の場合、足場の悪い場所に1人で入る場合はヘッドライトとハンドライトを併用、それ以外はハンドライトを使います。

2.オススメのメーカー・機種は?

これまで使ったことのあるものを少しご紹介しましょう。

LED LENSER

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LED LENSER P14.2

LED LENSER社というドイツのメーカの高性能LED懐中電灯です。

  • きれいで均一で、そして非常に広い配光
  • ズームで照射角を切り替えられる
  • 非常に操作性も良い
  • デザインが素敵

といった特徴からファンの多い高級LEDライトです。

こんな箱に入ってくるので、ガジェット好きな方への贈り物にも良いかも

とくに、下の写真のような広い配光(1mの距離で1m以上の円を作ります)、洞窟の中を歩くときにはめちゃくちゃ有り難かったです。

M7Rで洞窟の壁面を照らしたところ

機能的にもデザイン的にも申し分ないのですが、値段が高いわりには不具合が多いという評価も聞きます(実際に僕も4機種買ったうちの1つで重大な不具合、1つで軽微な不具合がありました)。

また、多くの製品は光色がかなり青っぽいので、写真撮影やビデオ撮影のライトとしても使いたいと考えている方は要注意です。

LED LENSER P14.2(※現行モデルはP14)

デカいです。完全に警備員。

  • 単3電池4本使用
  • 最大光量350ルーメン(現行モデルは800ルーメン)
  • テールスイッチでHigh→Low→切 
  • 防水(IPX4)

このサイズさえ許せれば非常に使い勝手の良いライトで、大容量電池で明るさ控えめ、ランタイム長めの製品です。eneloop使用・Highモードで5-6時間くらいは平気で連続点灯しながら活動できます。

現行のP14は最大800ルーメンとめちゃくちゃ明るいライトになってしまったので、型落ちで安くなったP14.2の方が使い勝手は良いかもしれません。

余談ですが、LED LENSERはしょっちゅう製品のマイナーアップデートをしていて、型番も.2が付いたり外れたり、どれが新製品なのかよく分からない状況になっています。そのせいで、メーカー以外のサイトでは新旧製品のスペックがよくごっちゃになってしまっています。

LED LENSER M7R

予算が許すなら最もオススメ。

リチウムイオン電池(18650)を内蔵し、壁掛け式の充電器で充電可能。そしてサイズ感・明るさが最高にちょうど良く、ランタイムも結構長いです。Highモードで4時間くらい活動してもまだまだいけそうでした。

  • 充電式(リチウムイオン)電池使用
  • 最大光量400ルーメン
  • テールスイッチでHigh→切
    テールスイッチ半押しでHigh→Low→点滅→の切り替え
  • 防水(IPX4)

弊社(キュリオス沖縄)の夜のツアーで、ガイドのメインライトとして採用しています。

LED LENSER P7.2(現行モデルはP7)

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P7.2(上)とP14.2(下)

 

高校時代からの山好きの旧友への結婚祝い用に購入。

コンパクトで、デザイン的には最高に収まりが良いのですが、野外活動には圧倒的にランタイムが足りません。

  • 単4電池4本使用
  • 最大光量350ルーメン(現行モデルは800ルーメン)
  • テールスイッチでHigh→Low→切
  • IPX4

「ポケットに忍ばせておいて、灯りが必要なときに使う」という普通の懐中電灯の使い方が向いています。これがカバンのサイドポケットからさりげなく出てきたら超かっこいいと思いますが。

ちなみにあと一つ、普段は使いませんが万一手が塞がった際(お客様が足をくじいて肩を貸す必要がある場合など)のために、LED LENSERのヘッドライト(H8R)を常備していますが、これも軽くて明るく、大変使い勝手の良いライトです。

GENTOS

国内メーカーです。

全般的にデザインはちょっと野暮ったいですが、安定した品質の大変良いものを作ると定評があります。

またGENTOSのライトは、光色がわりと自然な白寄りなのも特徴です。

DM-032B

キュリオス沖縄でお客様用に貸し出しているライト。

  • 単3電池2本使用
  • 最大光量120ルーメン
  • テールスイッチでON/OFF
  • 防水(IP54)

何本も運用して、たびたび落下させたりしているのですが、ついぞ1本も壊れません。チラついて点灯不良を起こしたことすら記憶にないです。

eneloopで運用すると3時間を超えるあたりから光量が落ちてきますが、足元の視界確保なら4時間くらいは使えます。そして単3×2本なので、暗闇で手探りで電池を交換するのも容易です。

配光は中心部が強く、周辺に行くにしたがって弱くなるタイプです。

このタイプにもメリットはあって、たとえば光にやや敏感な生き物を観察する場合、見つけたと同時にサッとライトを外すのですが、周辺部の暗い光で驚かせないよう観察したり、写真を撮るときオートフォーカスの補助光にしたりすることができるのです。

とりあえずリーズナブルに実用に耐えるメインライトが欲しい、という方にも、メインライトが故障した時の補助用にも全力でオススメできるライト。

SG-337R

すみません、これは使ったことがないのですが、スペックを見ると最高にちょうど良さそうなので。

  • 充電式(リチウムイオン)電池使用
  • 最大光量250ルーメン(点灯時は350ルーメンだが、10秒後に自動的に250ルーメンに減光)
  • テールスイッチでON/OFF
    半押しでブースト(Hi)→Med→Eco→の切り替え
  • 防水(IP67)

実際に使っていないのでランタイムに関しては確実なことは言えませんが、大容量のリチウムイオン電池を積んでいながら250ルーメンと光量を欲張っていないので、相当持つのではないかと思います。

値段は実勢でLED LENSERのM7Rの1/3以下で、たいへんコストパフォーマンスの良い製品です。

3.使い方

LED懐中電灯に「使い方」も何もないのですが、運用の仕方に関するTipsも少しだけご紹介しておきます。

使う前に充電

eneloopで運用するにせよ、充電式の製品を使うにせよ、懐中電灯の灯りだけで野外のフィールド行くときは、予備のライト・電池を含め必ずすべての電池を満充電しましょう。

eneloopを使うなら、4本同時充電できる充電器と8本のeneloopを購入し、4本持ち出している間にいつも残りの4本は充電器に刺さっている…という状態にすると楽です。

なお余談ですが、eneloopには電池容量の多い「eneloop pro」という製品があり、カメラ用のフラッシュなどに愛用する人が多くいます。

しかし「充電しても十分に充電されないトラブルが多発する」という報告もあり、実際に筆者も満充電のはずの状態から切れるはずのないタイミングでライトが切れる…という経験を何度かしているので、eneloop proはシビアな用途では避けたほうが賢明かもしれません。

予備は必ず携行

どんなに高級・高性能な信頼性の高い製品であっても、それ1本だけ持って夜の山に入るようなことは絶対にやらないでください。

ライトを取れないところに落としてしまうなどということも考えられますし、予備のライトがないと電池交換すらままなりません。

必ず1本以上、複数人の場合は人数+1〜2本くらいは予備を携行します。ハンドライトでなく、ヘッドライトでももちろん可です。

可能ならば、持っていく灯りの明るさは合わせる

同行者の持つ灯りとあまりに差がありすぎる場合、明るい方のライトは、暗めのライトに慣れた同行者の視界を妨げることにもつながります。可能ならば事前に相談し、持っていくライトの明るさを合わせます。 

まとめ

長々と書きましたが、懐中電灯なんて言ってしまえばただの灯りです。要は肝心なところで切れさえしなければいい。

野外アクティビティを充実した安全なものにするには、フィールドや参加者の心構え、スキルなどのほうが、どんな機種のLEDライトを使うかよりもはるかに重要です。

それでも道具にこだわってみたいという方は、上記を参考にして選んでみて下さい。

簡単におさらいすると、

  • 爆光の安物はダメ
  • 明るいものが良ければ電池容量とのバランスをちゃんと見る
  • 予備を携行する(1人なら2本、数人で行く場合は人数分)

あ、高品質なLEDライトは、ガジェット好き男子へのプレゼントとしても超オススメです。男性へのプレゼントって難しいですもんね。

(by 宮崎)

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沖縄ではもう4月からセミが鳴き始めています!日本最小のセミ「イワサキクサゼミ」

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沖縄はもう梅雨の気配を感じるようになりました。連日蒸し暑い日が続いています。

さて、少し前から沖縄では、草むらの中から「アンプのノイズ」のような音が聞こえ始めています。バンド練をしていて「誰かアンプ鳴ってな〜い?」「あ、ホントだ。もー誰よ?俺じゃないよ。ほら」「シールド傷んでんじゃね?」みたいな感じで延々と原因探しをさせられるあのノイズに、ほんとにそっくりな音。

実はこれ、セミの声なんです。と言ってもクマゼミやアブラゼミなど夏を代表する大型のセミの仲間ではありません。

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イワサキクサゼミ Mogannia minuta

これは、「イワサキクサゼミ」という小型のセミの仲間の鳴き声。

声はどこで鳴ってるかイマイチ分かりにくい(音響定位しにくい)音ですが、よく聞いているとたいていは高い樹の上からではなく、目線より下の方から聴こえてきます。

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その名の通り草の上にとまるイワサキクサゼミ

そう、「クサゼミ」の名の通り、このイワサキクサゼミは主にイネ科などの草に止まって鳴いています。

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緑色の翅脈(しみゃく)と黒地に金の体毛が美しい

草に止まるだけあって体も小型で、日本に分布するセミの中では最小の種になります。ちなみに「イワサキ」の方は石垣島測候所長であった岩崎卓爾氏の名前から。

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サイズはこんな感じ。本当に小さいです

主に午前中に活動し、午後はピタリと鳴き止んでしまいます。

沖縄県内のR大学の生物専攻の学生さんの中にも「見たことない」「声も聞いたことがない」という方が多いですが、学内にもいっぱいいます。そういう学生さんは大抵、午前中の授業を全部落としたりしています(笑)

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大気圧を使って遊ぼう!理科の先生のための「理科であそ部」第4回

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沖縄科学技術教育研究会主催、キュリオス沖縄が協力させていただいている学校の先生向けのイベント「理科であそ部」が第4回を迎えました。今回はその様子をリポートします。

「理科であそ部」とは(Facebookページはこちら

「理科であそ部」は、身近なところにひそむ科学を遊びながら学ぼうというコンセプトのもと、教員や科学教育に携わる人たちが集まって活動しています。自分の中の「科学の扉」が開けると、今まで見ていた世界と全く違った世界が見えてくるはず!教材や授業ネタを提供しあって、明日からの授業がレベルアップを目指します!

今回は、目に見えないだけに実感を伴って理解させるのが難しい単元「大気圧」について。

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今回の講師は、佐藤さん(右)と、キュリオス沖縄のメンバーではありませんが、琉球大学教育学部出身の宮城さん(左)

「大気圧はどのような方向に働いているか?」というテーマで、様々な実験をしていきます。学校の授業だと一度にやる実験は1つか、多くて2つか3つですが、この会では一挙に5つも6つも実験をやります。実験好きにはたまりません。

「勉強会」という雰囲気ではなく、どちらかと言うと「大人たちの休日の部活」って感じでした。ただ、講師の方々の実験の分かりやすさやインパクトの工夫については、毎回目を見張るものがあります。

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こちらは減圧によって缶コーヒーの中身を出し、加圧によってもどす実験。

道具はあまり特別なものは使用せず、百均かスーパー、悪くてホームセンターで手に入るものばかりだそうです。

特別な機器を使っているからそうなるんじゃない?と思われてしまうような「子供たちにとってのBlack Box」を作らないことを是としています。

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大気圧の強さを実感する装置(ゴムシート+なべぶたの取っ手)

平らな床に無造作に置くだけで、上からの大気圧により、取っ手を持って真上に持ち上げるのがほぼ不可能になります。

うそん!と思って持ち上げてみましが、微動だにせず。。

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こちらは厚手のボウルに取っ手をくっつけたもの

 

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中でエタノールを燃焼させて冷やすと…

 

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はい、どんなに引っ張っても外れません!

これが「マクデブルクの半球」ってやつです。理論上これを真っ向から引っ張って外すには数百キロの力が要ります(多分取っ手の接着かボウルが耐えられませんが)。

17世紀のドイツでオットー・フォン・ゲーリケという人物により行われた有名な実験ですが、当時はかなり大きな半球を作り、16頭の馬で左右から引っ張ってやっと外れたという記録が残っています。

宮崎も引っ張ってみましたが、マジで外れませんでした。外すときは胸に抱いて左右の半球に別々に上下から「えいやっ!」と力をかけるそうです。

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こちらはペットボトルの中に雲をつくる実験。

炭酸飲料の入っていた耐圧のペットボトルにゴム栓をして自転車の空気入れでシュコシュコと空気を入れ加圧します。

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急に栓を抜くと、ご覧のとおり

おぉ、「ポン」という音とともにペットボトルの中が真っ白になった!

急な減圧で温度が低下し、空気中に溶けきれなくなった水蒸気が微小水のつぶ(=雲)になります。減圧→温度低下&飽和水蒸気量減少→凝結という自然界の雲ができる仕組みを擬似的に再現しています。

あ、よく間違いちゃいますが「水蒸気」は気体の状態の水で、目に見えません。目に見える「雲」や「やかんの湯気」は、液体の状態の細かい水のつぶです。

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水を少し入れたアルミ缶を加熱して…

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冷水に漬けたとたんにもの凄い音がしてぺしゃんこ!

こういうのって、知識としては多くの大人が知っていることだと思いますが、大切なのは「体験して」「おどろいて」おくこと。上の缶の実験、空き缶が「ペコッ」って潰れるとこを想像した人、いません?

確かに!「ペコッ」と潰れると思っていましたが、明らかに「ペコッ」ではなかったです。実際は擬音化するなら「どばしゅッ!!!」という短い轟音とともに潰れてました。

学校で「大気圧」という単元に入るとき、その威力の凄まじさを感じる実験をやっておくと俄然、「なんでこうなるんだろ?」という疑問への誘導がしやすくなります。

というわけで、今回の「理科であそ部」もめちゃくちゃ楽しかったです。先生方にも大好評だった模様。佐藤さん、宮城さん、ありがとうございます!

(by 宮崎)DSCF0284

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沖縄こどもの国のイベント「ART with ZOO」に魔女鍋の中身をぶっ込んできました

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去る3月26・27日、「沖縄こどもの国」のイベント「ART with ZOO」に出展してきました。

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その模様は弊社HPのお知らせでもお伝えしましたが、その辺を今回はもうちょっと詳しく。主に我々が何をやらかしてきたのかについて。

「沖縄こどもの国」について

沖縄こどもの国は、県内で唯一に近い本格的な動物園です。

休日に動物を見たりのんびりしたりしに来る親子連れが多いけれど、それだけでなはく「ワンダーミュージアム」という子供の好奇心を育てたり生き物に関する知識を普及啓蒙したりする施設も併設されており、生き物好きの子供たちや教育熱心なパパ&ママが熱い視線を向ける場所でもあります。以前もこんな楽しいイベントをやっていたりしました。

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沖縄こどもの国正面玄関

出展物打ち合わせ

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右の人物はとある事情で顔を切らなくてはなりません。仲が悪いわけではないですよ〜

悪だくみ打ち合わせ風景。

今回参加させていただけることになったこの実は「ART with ZOO」、今年で初の試みだそうで、コンセプトとしては「沖縄の自然×アート×動物園」ということなのですが、どんな雰囲気のイベントになるか主催側もあまり予想がつかないとのこと。「拾ってきた豆を売ってやろう」「動物のおち◯んちんネタで1時間話せる材料を用意できる」などの不穏な発言が飛び交う打ち合わせを経て、当日を迎えます。

ちなみに僕(宮崎)は「3DCTデータを使って生き物の骨格や内部構造を見てみよう」というネタを持ち寄る…という口実で、当日はMacBook1台のみ引っさげて参戦しました。みんなゴメン。。

イベント当日を迎えて

当日会場入りすると、

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こんな感じや

 

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こんな感じの素敵なART作品が居並ぶ中

 

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明らかに雰囲気の違う一角が。。

 

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かりんとうに見えますが、うんこです。質感もまんまかりんとうです(樹脂処理済み)。かりんとう業界を敵に回しそうです

 

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これ、何の骨格か分かります?

 

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正解はウサギ。そして彼が生前着ていた毛皮がこちら

 

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こちらはハブの頭の3DCT像。自由に回転したり、筋肉や骨に色をつけたりできます

浮いてます。会場のキラキラした雰囲気から浮き切ってます。もはや異物。ある程度予想はしていましたが、出展されている方は県内のクリエーターさんなどが大多数。とあるこどもの国の職員さんの評は、「つい最近共学化した女子大の文化祭の、少数派男子による展示」。

この「展示ブース」と別に「物販ブース」の会場もあったのですが、そちらもカワイイ動物グッズなどが大半だったそうです。ちなみにそこにはキュリオス沖縄の佐藤氏が、さらに混沌としたお店を広げてサメの歯ナイフや透明標本などを販売しておりました。

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でも何故か大人気

そして今回の展示にはもう一人需要な立役者がいます。

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のぶ君。

一見ごく普通の青年ですが、彼が飼っているペットが若干変わってます。

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そんな彼のペットがこちら。

彼はムカデやヤスデ、クモが大好きで、自宅でかなりの数を飼育しています。のみならず、高校生にしてムカデの分類に関する学術的な発表を行ったりと、すでに沖縄のオオムカデ類に関しては第一人者であり、界隈ではちょっとした有名人です。

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お食事風景。ちょっとしたショッキング画像です

 

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ヤエヤマサソリ。ブラックライトを当てると蛍光を発します

今回はその彼の彼の協力により、ペットのムカデやクモ類、そして標本などを展示させてもらい、初日には一日それらの解説も担当してもらいました。

「こんなもん置いといたらもうダメ押しで人来ないだろ…」と思いきや、「怖くてまじまじと見たことなかった」という怖いもの見たさで寄ってくる方から「昔は私も飼ってたわ〜」とおっしゃる一見普通のおばちゃんまで、意外なほど多くの方が興味を持って話を聞いてくれました。

ゴキブリなんかもそうですが、結局「嫌い」「コワい」というのは一定の関心の現れなんですね。「好き」の反対は「無関心」ですから。

追記:そんな彼の最新画像はこちら。

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健在です。オオゲジを頭にのせて記念撮影の図

うん、「処置なし」って感じですね。

終わってみて

さて、魔女鍋の中身と見まごうような展示で挑んだART with ZOOでしたが、終わってみればなんと人気投票で1位を獲得!

これにより、沖縄こどもの国にて何か企画展をさせてもらえることになりました。現在計画中です。

ネイチャーツアーやってます。キュリオス沖縄のHPはこちら

キュリオス沖縄 宮崎のブログはこちら

 

(by 宮崎)DSCF0284

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砂浜に落ちている、キレイに穴が空いた二枚貝の最期が壮絶すぎる件

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皆さんは、二枚貝の殻にこんな感じでキレイな円形の穴が開いているのを見たことがありませんか?

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工作機械で開けたようにしか見えないキレイな円形のこの穴。よく観察すると外側が広く、内側が狭くなっています。さらによく観察すると、この穴が開いている位置はほぼ10割方、貝の蝶番の部分(2枚の殻が繋がっている部分)であることが分かります。こんなことをする犯人はさて一体誰なのか…?

実は、犯人も同じく貝の仲間なのです。

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ツメタガイ Glossaulax didyma

こんな貝が砂浜に落ちているのを見たことがありませんか?

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下面はこんな感じ

ツメタガイというタマガイ科の巻き貝の仲間で、生きている時は殻から肉がはみ出んばかりの肉厚な貝です(リンク先のwikipediaの写真、とてもいいですね)。

こいつは獲物の二枚貝を見つけると軟体部で包み込み、歯舌(しぜつ)と呼ばれる貝の持つ”歯”を使ってゴリゴリと殻に穴を空け、そこから中身を残らず食べてしまいます。

これ、二枚貝からするとちょっと想像したくない最後ですよね。二枚貝は貝柱と呼ばれる強力な筋肉を使って殻を閉じることで身を守るのですが、なにしろツメタガイ相手にはそれが全く通用しません。必死で殻を閉じて守りを固めている横から、何の抵抗もできないまま穴を空けられてむさぼり喰われてしまうのですから…。

ちなみに二枚貝の天敵はいっぱいいます。タコやヒトデはガチンコ勝負で殻をこじ開けにかかるし、カワハギなど強靭な歯で殻を割って食べる魚もいます。でも、想像すると個人的にはツメタガイにやられる最期がいちばん嫌ですね。

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ホント、いい仕事してます

ちなみに、貝の蝶番の近くを狙って穴を空ける理由もちゃんとあって、早い話がここが一番殻が薄くて短時間で穴が開けられるからです。二枚貝は蝶番でくっついた部分から広がるようにして貝殻を大きくするので、この部分は貝殻が小さかった時の名残で貝殻の厚みが他と比べて圧倒的に薄いのです(下図)。

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赤い部分が小さいころの貝殻

同じタマガイ科には巻き貝を食べる種類もいて、この場合も貝殻が最も薄い場所を狙います。巻き貝で殻が一番薄い場所はどこか…?皆様も一緒に考えてみて下さい♪

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ちなみに、この貝は沖縄にはいません。上のツメタガイの殻の写真を撮ったのはこの神奈川県の逗子海岸という所。

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この辺は神奈川県でも地魚がうまい所でもあります。じゅるり。マアジの叩きとか、沖縄にいると時々無性に食べたくなりますね。

さて、ツメタガイは沖縄に分布しないと書きましたが、同じタマガイ科の貝は何種か分布しております。そのうちの一つがこちら。

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ホウシュノタマ Notocochlis gualteriana

サイズは小さいですが、こちらもツメタガイに負けず劣らず二枚貝を襲う獰猛なハンターです。

おまけに。

干潟でこんな形の物体を見たことがあるでしょうか。よく観察すると砂が固められてできています。

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実はこれ、タマガイの仲間の卵塊で、砂と粘液を混ぜあわせ、そこに微小な卵を埋め込んで作られています。産んだ卵が外敵におそわれないようにこんな物を作ると考えられています。

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サイズがだいぶ違う2タイプが見られます。別の種類のタマガイのものか?

その形状から、この卵塊のことを「砂茶碗」と言ったりします。

ツメタガイやタマガイ類の生きた個体を探すのにはちょっとコツが要りますが、穴が空いたアサリ・ハマグリや砂茶碗なら、生息地の海岸ならちょっと歩くだけで大変手軽に見つかります。皆さんも是非探してみて下さい。

(by 宮崎)

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こんなヒトデ、見たことないですか?腕が1本だけ長いやつ!

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ヒトデの仲間には、◯◯ホウキボシという名前のつくヒトデが何種類かいます。あるいは、「ホウキボシ科」というグループもあります。

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アオヒトデ Linckia laevigata アカヒトデ目ホウキボシ科

ヒトデは英語で”sea star”。「星」ならともかく、「ほうき星」とはこれいかに??

実は、こんな感じのヒトデがいるんですね。

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ゴマフヒトデ Linckia multifora

これなら文句なく「ほうき星」!!(ドヤ顔)

…うーんどうだろう^^;?アスキーアートの「☆彡」を想像してるとちょっと気持ち悪いかもしれません。ヒトデの5腕のうちの1つが異様に大きくなっています。というか、より正確にはその逆ですね。

実はこれはゴマフヒトデの本来の姿ではなく、腕がちぎれて1本になったあと、他の4本の腕が再生している途中なのです。このまま腕が成長していけば、5本とも同じ長さにまで成長します。このような成長(再生)途中の形態を「コメット comet」といいます。英語で「ほうき星」の意味ですね!

「コメット」になる種類は限られていて、ホウキボシ科であってもコメットにならない種類もいます。例えば、先に出てきたアオヒトデは超普通種ですが、コメットになっている個体はついぞ見かけたことがありません。コメットをつくる種類は一説には、自ら積極的に腕をちぎって増殖(無性生殖)していると言われています。

(宮崎)

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沖縄の池で魚獲り用のワナをかけると、何が入るのか??

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<この記事は、筆者の個人ブログOkinawa Biograffitiの過去記事をリライトしています>

皆さん、子供の頃池や沼に「ワナ」をしかけて遊んだこと、ありませんか?

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こんなやつ

僕はあります!というか子供時代の遊びのメインはそんなのでした。

「沖縄こどもの国」にて、そんな懐かしいワナを掛けて遊ぶというイベント(ワークショップ)があったので行ってきました。

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無駄を省いた記述、分っかりやす〜い!二度見したけどな!!

ちなみに僕が子供のころ地元(神奈川県)でよく使っていたのは、こんなやつなのですが、

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今見たらファスナーが完全にあかん、買い直さないと…

これ、「もんどり罠」っていうらしいですね。初めて知りました。

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で、こういう罠を沖縄の池で仕掛けると何がかかるのかというと…

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でェン!コンジンテナガエビ!!

日本最大のテナガエビとされています。大きなものは全長30cmを超えます。まぁテナガエビなので全長の半分は手(鋏脚)なんですが…

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いい笑顔すぎ。そして汗かきすぎ。

今回のイベントは、このTさんという学芸員の方がいろいろな解説をしてくださりました。トンボがご専門だそうです。広範な専門知識と、あっという間に子供に囲まれるスキルを併せ持ってます。

沖縄の淡水を語る上で外せないのがこの魚「ティラピア」。

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大量のティラピアの幼魚

多分、沖縄の方に「わなを掛けたら何が入ると思う?」と聞いたら10人中8,9人が「ティラピア!」と答えると思われます。アフリカ原産のティラピアは、県内ではそれくらメジャーな外来魚。もともと食用に持ち込まれた魚ですが、現在では沖縄のほとんどすべての水域に定着してしまっています。かなりの汚濁にも、40℃もの高水温にも、短期間なら海水にも耐える厄介な魚です。

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糸くずのように小さい魚も、すべてティラピアの幼魚

沖縄の河川や池には実は、他にもたくさんの種類の外来魚が定着してしまっています。

ティラピアの次に有名なのは他に南米産のナマズの仲間であるマダラロリカリア(いわゆるプレコ)。下の写真は某R大学内の池で撮影したもの。橋の上から余裕でシルエットが確認できます。水槽の“コケ取り”として売られていますが、大きくなるとコケ(藻類)を食べなくなり、持て余して捨てられるケースが多いようです。

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いわゆる「プレコ」

他にもアフリカ産シクリッドの仲間のアーリー(Sciaenochromis fryeri)がいたとか、ダム湖で熱帯アジア原産のパールダニオ(Danio albolineatus)が大量繁殖していたりとか、南米産のグッピー(Poecilia reticulata)や北米産のソードテール(Xiphophorus hellerii)がメダカのような顔(?)をして川に棲んでいたりとか…もう外来魚のデパートと言って差し支えないほど。冬でも水温がそれなりに高いので、飼いきれなくて捨てらてしまった「熱帯魚」が容易に定着してしまうのです。

「命を大事にする」という教育以外に「生態系を大事にする」という教育も必要ですね。

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今回のワークショップもそんな話で締めくくられました。外国産のカブトムシやクワガタムシなどの昆虫がホームセンターで手に入る昨今、子供たちとて外来種問題の当事者なのです。

おまけ。

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コイは沖縄島では立派な「外来種」です。しかも、本来生息していない水域のカニやらエビやら貝やら水草やら、何でもかんでもすごい勢いで食べつくす「世界の侵略的外来種ワースト100」にも名を連ねる困ったちゃんです。もちろんコイに罪はないですが。

区長…やんばるの自然を大切にするなら、コイ放しちゃだめっす…

(by 宮崎)DSCF0284

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