大宜味村の山に、ツアーの下見に行って来ました!(世界自然遺産普及啓発関連事業)

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本日はツアーの下見に、秋の大宜味村の山へと出かけて参りました!

このツアーは奄美・琉球の世界自然遺産登録に関する沖縄県内での普及・啓発を目的としたもので、今年11・12月に本番を迎えます。本日はその下見。参加していただいた関係者の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました!

まずは大宜味の道の駅に集合。

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天候はまずまずで、途中少し雨がぱらつく場面もありました。

で、ここから車で山の登山口へ移動。

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登山口のすぐ横ではサキシマフヨウが見頃。

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そんなわけで、入山します!

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雨後だったので森はしっとりしていました。

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そして雨後だったのでカタツムリ類がたくさん出ておりました。こちらは触角の付け根のつぶらな瞳がかわいいアオミオカタニシ(狭義のカタツムリ類ではない)。

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厚手の葉が対生するボチョウジ。

今回、やんばるの自然に親しんでもらう手段として、いつ行っても確実に見られる植物に少しウェイトを置いてその生態や生存戦略、それに味や匂いなどを含めた人間との関わり、などについて紹介し、「顔なじみ」になってもらうという作戦を立てています。

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リュウキュウマメヅタ。こう見えてシダの仲間です。

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リュウキュウヌスビトハギの種子。種子の表面にマジックテープの引っ掛ける側みたいな突起が多数生えていて、こんな風に布にひっつきます。動物などの毛について運ばれるための仕組みです。

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葉はこんな感じの三出葉です。

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今回は花も咲いていました。うすいピンクの蝶型花です(モノによってもうちょっと濃いのもありました)。リュウキュウヌスビトハギはリュウキュウウラボシシジミという大変愛らしいシジミチョウの食草でもあります。

リュウキュウウラボシシジミはこんな蝶。

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リュウキュウウラボシシジミ(別の日、今年6月に撮影)

こんな事を言っては何ですが、流石に皆さん、ものすごく関心が高かったです。

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途中、こんなものも。

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菌類に覆われたリュウキュウアブラゼミの死骸。多分、生きているうちに菌糸に蝕まれ、木の幹についたまま息絶えたのでしょうね。なんとなく、「ナウシカ」の一場面を想起させます。

このコースは途中、けっこうな急坂もあります。

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この急坂の先は見晴らしのいい尾根です。

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今日はちょっとガスってましたが、奥間のビーチの辺りが綺麗に見えています。

でもこれ頂上ではないんですよね。尾根伝いに少し歩いて到着した頂上の写真はこちら。

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実は、頂上は草ぼうぼうであまり見晴らしはききません。いちおう三角点を確認して下山。

下山のルートはあっという間で、すぐに車道に出て来ます。

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道沿いに咲いていたアマクサギの花。花はかなりフローラルな良い香りがします。

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その葉。葉はかなり強烈に青臭い匂いがしましたが、若葉は食用にされいたそうです(本日参加者の方から聞いて知りました)。

というわけで駐車場に戻って無事終了。

奄美・琉球の自然遺産登録推進に関しては、歓迎する声がある一方、多くの人が大挙してやんばるに押し寄せることに危機感を持っている方も多くいます。それは正直、キュリオス沖縄の面々も同じです。

(自然遺産登録が実現したあかつきには)自然遺産登録された場所としての物珍しさだけではなく、そこに生きる動植物やそれらが織りなす生態系、人々の暮らしとの関わりなどについて知り、自然や生物の持つ美しさや不思議さへの感動を得たい、という方に訪れて欲しい。キュリオス沖縄ではそのような方々の想いの受け皿となるツアーを今後も作っていきたいなと思っております。

参加された皆様、弊社仲栄真も、お疲れ様でした!

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「大宜味村の山に、ツアーの下見に行って来ました!(世界自然遺産普及啓発関連事業)」への3件のフィードバック

  1. 本日は、最高に楽しかったです!!ありがとうございました!!
    3時間超の入山でしたが、あっという間に感じました。
    自然の在り方、動植物の世界、人間との共生。ツアーだけでなく、自然に身をおく時に人それぞれがどの視点・立ち位置であるべきを考えさせられました。

    現代人として生活している以上、あらゆる点で自然破壊や共生の阻害要因を生み出していることは承知していますが、一自然人としては常に畏敬の念を忘れずにいたいと思いました。
    今後は、普及啓発や地域活性のみならず、保護担保措置においても積極的に関わっていきますので、ご指導をよろしくお願いします。

    1. コメントありがとうございます!昨日はお疲れ様でした!

      こちらも、大変に案内のしがいがありました。こう言っては大変失礼ですが、自然科学や地域環境の課題などに関して、普通にイメージするところの「一般企業の社員さん」とは到底思えない意識の高さと見識の広さに驚きました。

      普及啓発のツアーも、自然とはどういうもので、どうやって成り立っているのか、という事を多くの人にまず体感として知ってもらうようなツアーにしたいです。やんばるにしろ、サンゴ礁にしろ、保護する対象が人々の中で「よく中身は知らないけど、なんか大事っぽいもの」という認識なのと「ああいう生き物がいて、あんな景色がある、あの場所」というようにイメージがつくのとでは、人々の捉え方が全然変わってくると思います。正しい普及啓発は、遠回りですが一番長期的で確実な保護活動なのではないかと僕は思っております。

      今後とも是非よろしくお願いいたします。

  2. おっしゃるように植物や生き物を目の当たりにすることで、より具体的に「どう大切にすればよいか」がイメージできるようになりました。
    (個人的には、カタツムリ萌えですね。既にナウシカ口調で語りかけてますよ「森へお帰り」)
    比較的根っこに近いこの子たちのためにも頑張りたいです!!

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