年も明けて、本格的な冬になりました。前回の記事では冬の海での漂着物拾いをオススメしましたが、今回はもう一つ、オススメの冬の海の楽しみ方をご紹介します。
それは、夜磯(よるいそ)です。

エコツーリズム&教育のキュリオス沖縄が届おけする、沖縄自然体験ツアーへようこそ!
北風吹きすさび寒い日が増えてきた沖縄ですが、こんな時期にこそ楽しめるフィールドがあります。それはビーチコーミング(以下ビーチコ)です。
気温が下がってくると地表で活動していた生き物たちはだんだん少なくなっていき、あまり目立たなくなっていきます。そこでオススメなのが土壌動物の観察です。
「結局、沖縄で自然観察にオススメなシーズンはいつ?今行ったら何が見られるの?」そんな疑問に答えます。
新北風(ミーニシ)も吹き始め、すっかり秋になった沖縄島。
このまま気温が下がり冬になると生き物もいなくなる…と思われがちですが、そんな事はありません。 沖縄島では冬に観察できる生き物もたくさんいます!今回は秋や冬に観察できる植物を紹介していきます。
前回の昆虫編に引き続き、3〜4月、キュリオス沖縄で実施している「やんばる」「沖縄南部の森」トレッキングツアーで見られた小動物を、一挙にまとめて紹介してみたいと思います。
両生類・爬虫類は、やはり暖かくなってからが本番。とはいえ、なかには逆に冬〜春にかけてしか見られないものもあります。

オキナワイシカワガエルOdorrana ishikawae
緑と紫がかった茶の斑模様が大変美しい大型のカエル。一見派手ですが、コケやコケ混じりの土の上にいると信じられないくらい目立ちません。
沖縄県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。
ナイトツアーで移動中の個体に出会えれば超ラッキーですが、繁殖シーズンならば声だけなら聞くことができます。ちなみに今季は、ガイドが気づくより先にお客さんが発見してくれました(汗)
※申し訳ありませんが、安全性と保護の両観点から、繁殖地へのご案内はいたしかねます。
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リュウキュウアカガエルRana ulma
体色は明るいレンガ色〜灰褐色まで、かなり幅がありますが、いずれもじっとしていると落ち葉によく紛れます。
じっとしていると大変見つけにくいのですが、よく跳ねるので着地点を見失わなければ見つけることができます。
2011年にやっと新種記載され学名がついたカエルです。やんばるの固有種で、ニホンアカガエルなどが人里近くの雑木林などに比べると、やや自然度の高い環境を好むようです。
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リュウキュウカジカガエルBuergeria japonica
沖縄・奄美・トカラとその周辺離島の固有種ですが、山の上から海岸までどこでも見られます。
塩水にかなり強いと考えられ、流木にしがみついてたびたび海を渡ったのではないか、ということが最近の遺伝子を使った研究から示唆されています。
学名がjaponicaとなっていることから以前「ニホンカジカガエル」と呼ばれていましたが、「カジカガエル」とまぎらわしい、奄美群島・トカラ列島・沖縄諸島にしか分布しない、などの理由から「リュウキュウカジカガエル」と呼ばれるようになりました。
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▶やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング

ヒメアマガエルMicrohyla okinavensis
日本最小のカエル。と言っても極小というわけではなく、見ても「えっ、そんなに小さいかな…」という感想を漏らす方が多いです(笑)
名に反してアマガエルとはかなり縁の遠いカエルで、オタマジャクシはまるでナマズの稚魚のような形をしています。
小さい体ですが、鳴き声はけっこうけたたましく、某大学の構内では暖かい季節に雨が降ると、あちこちからヒメアマガエルの声が聞こえてきます。
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シリケンイモリCynops ensicauda
奄美群島・沖縄諸島の固有種のイモリ。本州、四国、九州とその周辺離島に分布するアカハライモリによく似ていますが、背中からしっぽにかけてハッキリした筋が入るのが特徴です。
基本的に流れのない水場が好きなようですが、雨の後など湿度の高い日は、昼間から水場からかなり離れて出歩いていることもあり、昼間のトレッキングツアーでも見かけます。
イモリなので両生類で、卵からかえった幼生はオタマジャクシのような形をしています。
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▶やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング
▶やんばる森コース、ハカセと行くやんばる自然観察ウォーキング
▶がじゅまるの森コース、ハカセと行く南部の自然観察ウォーキング
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イボイモリEchinotriton andersoni
まるでゴジラのような風貌を持ったイモリの仲間。英語でもCrocodile newt(ワニイモリ)といいます。
かなり自然度の高い地域に限って生息しています。イモリの仲間ですが、水辺からかなり離れた(でも湿度の高い)森の中で見られます。動きは鈍く、じっと動かず天敵をやりすごすタイプです。
奄美群島と沖縄諸島にのみ生息する固有種で、沖縄県・鹿児島県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。こちらは見られたらかなりラッキー。
季節的には冬〜梅雨くらいまでで、夏場見かけることはほとんどありません。
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クロイワトカゲモドキGoniurosaurus kuroiwae kuroiwae
トカゲよりは、どちらかというとヤモリに近い爬虫類。ただ、足は壁にくっつけるような構造にはなっておらず、夜間地上を歩き回ります。暖かい季節に多く見られます。
沖縄の各離島に少しずつ模様の違う亜種が住んでいて、そのどれもが島の固有亜種です。
このうち沖縄本島のものがクロイワトカゲモドキですが、沖縄本島の南部〜中部の個体は伊江島のマダラトカゲモドキと近いと言われており、やんばるに生息するものとは今後、別亜種とされる可能性が高いです。
沖縄県・鹿児島県の天然記念物、および国内希少動植物種に指定されています。
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アオカナヘビTakydromus smaragdinus
草によくまぎれる緑色のカナヘビの仲間。全身緑なのは♀だけで、♂は背中の部分が緑〜茶色のグラデーションになっているものが多いです。
森の中よりも、開けた草原などで見かけます。ただ住宅街の草むらなどでは見ず、すぐそばに自然の森や林が残っているような場所に多いようです。
「ジューミー」をはじめとして非常に多くの地方名があります。沖縄県民の「ソウルアニマル」らしく、このトカゲの写真などを展示していると、年配の方々をはじめとして「なつかしい」「昔はどこにでもいたのにねぇ…」と異常に盛り上がります(笑)
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オキナワトカゲPlestiodon marginatus(幼体)
大人になると全身茶色っぽいトカゲになってしまいますが、幼体は黒い体にクリーム色の筋が入り、尾が青くてとてもきれいです。
ニホントカゲ、ヒガシニホントカゲの幼体も似たような色彩ですが、オキナワトカゲはもう少し大きくなるまでこの色彩を保っているようです。
とくに午前中、体温を上げるために日当たりの良い山道や林道に出てきていますが、警戒心が強く、かなり離れたところからでないと観察できません。
この写真からでは分かりませんが、オキナワトカゲを観察中。この時はバッタの仲間を捕まえて食べたりなど、かなり色々な行動を見せてくれました。
見られたツアー
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オキナワヒメトカゲAteuchosaurus okinavensis
ヘリグロヒメトカゲAteuchosaurus pellopleurus
たいへん足の短いトカゲ。体は全身茶色の上、落ち葉の下を電光石火のスピードで走るので、捕まえにくいトカゲのひとつです。
口はかなり小さく、小さな昆虫、特にシロアリなどを好んで食べます。
※本種はMakino et al. (2023) により分類学的再検討が行われ、沖縄諸島の個体群はオキナワヒメトカゲとして新たに記載されました。また、奄美群島以北に生息する個体群についてはそのままヘリグロヒメトカゲA. pellopleurusでしたが、新たにアマミヒメトカゲという標準和名が日本爬虫両棲類学会より提唱されています(和名が変更されただけで別種にはなったわけではありません)。
一度、落ち着くと手の上でも大人しくしてくれます。
見られたツアー
▶やんばる山コース、ハカセと行くやんばる自然観察トレッキング
ガラスヒバァAmphiesma pryeri
目が大きく、たいへん愛らしいヘビ。カエルが好物で、雨や雨上がりの日によく見られます。
以前は無毒とされていましたが、毒を持つことが分かっています。ただし構造的に毒が入りにくいらしく、捕まえるとよく咬んでくるヘビですが、咬まれて毒がまわったという例はいまだにありません。
いずれにしても、少し離れてじっくり観察するのが良いでしょう。
夜の方がよく見られますが、この春は昼間に山の中で何匹も出くわすという日もありました。
ヒメハブOvophis okinavensis
こちらは正真正銘有毒ヘビです。ハブ(ホンハブ)と違って動きが鈍くて攻撃性は低く、また毒量も少ないのですが、離れて観察するに越したことはありません。
落ち葉に紛れる色彩の上、動きが鈍いことがアダになって近付くまで気づけないことが多く、注意が必要です。
カエルをとくに好み、沢や沼地のそばでよく見られます。この春、雨の晩に集落の中を通ったとき、ふと川をのぞき込むと、浅いコンクリの川底にすごい数並んでいて笑ってしまいました。
最初にも書きましたが、やはり両生類・爬虫類は暖かくなる5月ごろからが本番です。
ただ、同じ気温でも「暖かい季節にたまたま冷え込んだ日」より「寒い季節にたまたま暖かくなった日」の方が圧倒的に多くの生き物が見られる傾向にあります。
また冷え込んだ場合、気温が下がった当日は生き物が少なく、冷え込みが数日間続くとまた出て来る傾向にあります。

旅行で来られる方のほとんどにとっては、天気は良いほうがいいに決まっていますが、生き物は雨降りや雨上がりに多く見られます。
特に爬虫類・両生類は出たとこ勝負で、何が見れるかは「その時のお楽しみ」ですが、一応、季節ごとにこんな生き物が見られますよ、という目安として、2018年3−4月にツアー中に出会った生き物をまとめてみました。
写真はツアーコースにおいてツアー中、もしくはツアー前後に弊社スタッフの宮崎が撮影したものです。
(一部、見られたけれど写真に収められなかったものに関しては、以前撮影したものを使いまわしています。)
…と、こんな感じでひたすら生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。
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今回は、3〜4月、キュリオス沖縄で実施している「やんばる」「沖縄南部の森」トレッキングツアーで見られた昆虫・ その他節足動物(クモなど)を一挙にまとめて紹介してみたいと思います。
キュリオス沖縄のツアーの雰囲気を、バーチャルに楽しむ体験としてもどうぞ。
3・4月、沖縄で「うりずん」と呼ばれる季節は、多くの昆虫も活動を始める時期です。3月、まず多くの植物が新芽を出したり花を咲かせたりし始め、そして4月くらいに初夏の陽気と言える日が多くなってから、昆虫の活動も本格的になってきます。
昆虫は、ほぼ年がら年中見られる種類もいますが、時期になるとたくさんいるのに、時期を外すとほとんど見られない、というものも多いです。

ナナホシキンカメムシCalliphara exellens
「日本一美しいカメムシ」「空飛ぶ宝石」などの呼び声も高いカメムシ。周年見られますが、冬場〜春は葉の裏に集団で固まっているのも見かけます。
見かける頻度は高く季節もあまり問わないのですが、「是非見たい」というお客様がいらっしゃった時に限ってなかなか見つからず、根性で探し出したときの写真が上の2枚 (笑)
数十匹単位で葉裏に群れていることもあります。
見られたツアー
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アカホシカメムシDysdercus cingulatus
時期になるといつ行っても見るカメムシ。真冬になるとあまり見ない気がします。あと盛夏にも少なかったような。頭を下にして見ると人面に見えるところがチャーミング。
サキシマフヨウやハイビスカス、オオハマボウなどフヨウ科の植物に来ます。よく種の汁を口にぶら下げて、ちゅうちゅう吸いながら歩いています。
写真は交尾中の♂♀ですが、このような体勢だと常に♀の進行方向に向かって歩いて行きます。体が大きいので必然的にそうなるのでしょう。

見られたツアー
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オキナワモリバッタTraulia ornata okinawaensis
写真はまだ幼虫ですが、成虫になっても翅が伸びず、飛ぶ(飛翔する)ことができません。その代わり、太めの後ろ足で凄まじいジャンプ力を発揮します。思わず顔に向かって飛んできてのけぞってしまうことも。
開けた草むらではなく、森の中やその周辺の下草で見られます。
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オキナワヒラタヒシバッタAustrohancockia okinawaensis
まるで古代兵器のようなゴツゴツした質感の、でも大変小さなバッタ。都市部の芝生などでも普通に見られる「ヒシバッタ」の仲間です。
木の幹などに見られます。昼間あまり注意したことはないですが、夜他の生き物を照らして樹幹を探すと見つかります。
見られたツアー
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オキナワヘリグロツユムシ(幼虫)Psyrana ryukyuensis
3〜4月は、まだ翅の短い幼虫が見られます。たいてい葉の上にじっと静止しています。
ツユムシはキリギリスの仲間でも草食性が強いと考えられている昆虫です。

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ハネナシコロギスNippancistroger testaceus
肉食性のキリギリスの仲間(キリギリス下目)。前脚と中脚がトゲトゲですが、これは獲物を抱え込んでホールドするためです。昼間は葉を丸めた巣の中に潜み、夜になると這い出してきて狩りをします。
暖かい季節に夜に森の中を歩くと、葉の上で獲物を待ち構えているのを見ることができます。
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オキナワコマダラウマNeotachycines kobayashii
カマドウマの仲間。林の地面付近にいます。かなり派手に跳躍します。
よく跳ねるためか嫌われることが多いカマドウマの仲間ですが、キリギリスのように人間に咬み付いたりもしないし、基本的に人間には無害な生き物です。よく跳びますが。
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オキナワナナフシEntoria okinawaensis
ご存知、「枝に擬態してじっと動かない」ことに生存戦略のすべてを賭けたと思われる昆虫。
「ななふし」はもともと枝のことで、枝そっくりの昆虫という意味の「ナナフシモドキ」という名前がついたのが、省略されて「ナナフシ」とよばれるようになりました。

春〜初夏に見られるのはまだ小型の個体ばかりで、成虫は夏〜秋頃に見られます。
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ルリタテハ(南西諸島亜種)Kaniska canace ishima
本州でも、成虫のまま越冬し「春先、まっさきに舞う蝶」として有名なルリタテハ。深い焦げ茶に空色、というとてもお洒落な色彩のタテハチョウです。ルリタテハ属は南西諸島亜種と本土亜種のみ(1属1種2亜種)から成ります。
沖縄では暖かい日は真冬でも飛びます。沖縄本島のものは「南西諸島亜種」として区別されます。
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イシガケチョウCyrestis thyodamas
石のような模様が美しいタテハチョウの仲間。止まるとき翅を開く種類が多いタテハチョウの仲間でも、必ずと言っていいほどいつも翅を開きます。
ガジュマルやハマイヌビワなど、沖縄の森に多いイチヂク属の植物が幼虫の食草なので、沖縄本島のどこでも見られます。季節も特に問いませんが、暖かい季節の方がよく見かけます。
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コノハチョウKallima inachus
裏面は枯れ葉のような色彩ですが、表面は目の覚めるような柿色と青の金属光沢をしたチョウ。ただ、長生きするようで、翅がスレて(鱗粉を失って)ほとんど光沢がなくなってしまったものも多く見られます。
幼虫の食草はオキナワスズムシソウという植物で、群生している場所には比較的多く見られます。県の天然記念物。
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リュウキュウヒメジャノメMycalesis madjicosa
地味系のチョウですが、よく見ると蛇の目模様(眼状斑といいます)がとてもバランスよく散っていて美しいチョウです。野原というよりは、林や森の中の少し薄暗いところとその周辺で見られます。
止まったまま動かないことが多く、よく観察させてくれるチョウです。
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アサギマダラParantica sita
食草とするガガイモ科の植物の毒を体内にためこむ毒蝶です。3月の暖かい日くらいからよく見られるようになります。
渡りをするチョウとしても有名で、本州と南西諸島の間を行き来する個体も多く、1頭のチョウが1500kmも移動した例も知られています。

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オオゴマダラIdea leuconoe
南西諸島から南に分布する大型のゴマダラチョウ。あまり羽ばたかず、滑空するように優雅に飛びます。
蛹が黄金色をしていることでも知られています。金色というと目立ちそうですが、自然界では周囲の光を反射してうまく溶け込み、なかなか見つかりません。
幼虫の食草がホウライカガミという海岸近くに多いつる性の植物なので、海岸に近い森林でよく見られます。

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シロオビアゲハPapilio polytes
沖縄本島など、南西諸島に分布するアゲハチョウ。幼虫はミカン科の植物を食草とします。
日があたり、蜜のよく出る花がたくさんある所でよく見られます。
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ナガサキアゲハPapilio memnon
多くのアゲハチョウ属(Papilio)にある尾(尾状突起)がないのが特徴。日本のアゲハチョウ属の中では最大級の種類です。写真の個体は♀で、♂はクロアゲハに似てほぼ黒一色の翅をしています。
よく山道で出会いますが、飛翔が力強くあっという間に飛び去ってしまい、花に来た個体以外は観察するのが困難です。
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アオスジアゲハGraphium sarpedon
ツアーで大変人気のあるチョウですが、実は東京にいっぱいいます。秋葉原など、クスノキの巨木が多い都市部なんかだと特によく見られます。
幼虫はクスノキなどの葉を食べますが、沖縄にはクスノキは少ないので、代わりに同じクスノキ科のヤブニッケイによくついています。
飛翔が速く、花に来てもホバリングしながら吸蜜するのでなかなか撮れません。ということで夜寝ているところの写真。
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ジャコウアゲハAtrophaneura alcinous
幼虫時代に食草としていたウマノスズクサの仲間の毒を体内にため込む毒蝶。黒っぽいアゲハチョウ(クロアゲハ、シロオビアゲハなど)にはいろいろな種類がありますが、このジャコウアゲハへの擬態なのではないかとも考えられています。
食草となる植物の多い、ある程度湿度のある森に多く見られます。
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クロセセリNotocrypta curvifascia
南方系のセセリチョウ。素早く飛翔します。
幼虫の食草はゲットウなどショウガ科の植物。暖かい時期はずっと見られます。
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オオトモエErebus ephesperis
とても美しい大型のヤガの仲間。とは言え、突然持っているライトに飛んでこられると慣れない方はびっくりするようです。
見られたツアー
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オキナワナガハナアブMilesia elegans
ハチにとてもよく擬態したアブ。写真で見るとハチでないことはすぐに分かりますが、飛び方や羽音をよく真似ています。
初夏〜夏に山の山頂や尾根などで見られます。

見られたツアー
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オオシマカクムネベニボタルLyponia oshimana
3月末から5月初旬ごろに限って見られます。樹や下草の葉の上などに見られる、前翅が美しいえんじ色をした、光らないホタルの仲間。
いる時期にはたくさん見られますが、時期を外すと全く見られないものの一つ。成虫はよく花粉や蜜を求めて花に来ます。
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オキナワトラフハナムグリParatrichius duplicatus okinawanus
これも4〜5月頃に限って見られる甲虫。この時期の沖縄の甲虫としては(ごく一部で)アイドル的な存在。
花に来ることもありますが、樹や草の葉の上にとまっていることが多いです。民芸品のような味わい深い色使いと模様です。
こいつはもうちょっといい写真リベンジしたいですね。
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オキナワイチモンジハムシMorphosphaera coerulea
こちらは季節を問わず見られる普通種ですが、前翅が深い青緑の光沢を帯びていてなかなか綺麗です。
ガジュマル、ハマイヌビワなどイチヂク属の葉を食べます。ときに大発生します。
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アマミアオハムシダマシArthromacra amamiana
「ゴミムシダマシ科」という、大変種数の多い甲虫の仲間です。
緑の金属光沢がとても綺麗ですが、これも春〜初夏の一時的に見られるものだと思われます。

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リュウキュウクチキゴキブリSalganea taiwanensis ryukyuanus
苦手な方はごめんなさい。素晴らしくボリューム感のある、沖縄固有亜種のゴキブリです。
人家に来るようなことはなくて、その名の通り朽木に住んでいます。
ツアーでは持続的な利用を考え、基本的に朽木を掘ったりすることはしませんが、たまたま皮をちょっとめくったらいました。もちろん、絶対見たくないといお客さんの時はわざわざ探しませんのでご安心を。
苦手な方はごめんなさい(2度目)。でもまぁ、同じ地球の住人ですし…
通年見られるものが多いですが、オオムカデの仲間などはやはり暖かくなる5月以降に多く見られます。

ギンボシザトウムシPseudogagrella amamiana
長い脚を8本もつザトウムシの仲間。どうも一年生のようで、冬場は一時的に見なくなり、春先は幼体をよく見かけ、4月ごろから成体を見かけるようになります。
背中に美しい緑色の金属光沢があります。
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アマミオオヒラタザトウムシLeiobunum maximum distinctum
体の中央の部分は1cmを超える大型のザトウムシ。春先から夏前ころまで見られます。なぜか夏以降あまり見かけた記憶がありません。
夜行性で、夜に森の中を歩き回って獲物を探しています。
見られたツアー
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オオアカザトウムシEpedanellus tuberculatus
まさにモンスターというべき外見(ただし小さい)をしたザトウムシ。夜行性で夜に徘徊していますが、昼間でも隠れている個体が見つかることもあります。
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オキナワカワリアシダカグモPseudopoda spirembolus
夜行性で、夜になると葉の上に出てきて獲物を待ちかえまえています。腹部の端に白い線状の模様があって、クモの頭を上にしてみると「微笑んだ口」のように見えるのが特徴。
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リュウキュウコアシダガグモSinopoda okinawana
こちらも夜行性で、夜になると葉の上で獲物を待ちかえまえています。
「アシダカグモ」は納屋などに住みつきゴキブリやカマドウマなどを捕食しますが、リュウキュウコアシダカグモやオキナワカワリアシダカグモは人家に侵入しません。
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ホルストアマビコヤスデRiukiaria holstii
かなり大型のヤスデ。ヤスデの仲間も嫌われがちですが、落ち葉などを食べる大人しい生き物です。
よく見ると翡翠色できれいです。体の節から脚が片側2本ずつ、計4本出ているのがヤスデの仲間の特徴です。
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クロオキナワアマビコヤスデRiukiaria falcifera
ホルストアマビコヤスデよりさらに大型になり、色も派手です。
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昆虫に関しては、例年よく見られるものは今年も出ている感じでした。ただし、とくに昆虫類はツアーで使っているルートで年によって発生したりしなかったり、チョウの仲間はその時たまたま飛んで来るか来ないか、などによって見られるか、見られないかが左右されます。

何が見れるかは「その時のお楽しみ」ですが、一応、季節ごとにこんな生き物が見られますよ、という目安として、2018年3−4月にツアー中に出会った生き物をまとめてみました。
写真はツアーコースにおいてツアー中、もしくはツアー前後に弊社スタッフの宮崎が撮影したものです。
(一部、見られたけれど写真に収められなかったものに関しては、以前撮影したものを使いまわしています。見られたけれど写真を撮っていないものや、使える写真がないものは掲載していません)
…と、こんな感じでひたすら生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。
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2016年、沖縄県内外で話題になったサンゴの白化現象。皆さんはニュースや新聞でその話題をご覧になりましたか?沖縄でダイビングやシュノーケリングを楽しめば、ほぼ必ずと言っていいほど目にするサンゴたち。そんなサンゴに何が起こったのでしょうか。今回は沖縄で起こっているサンゴの白化現象についてご紹介します。

2016年は台風の数が少ないイメージがありますが、実際に発生した台風の数は平年並みでした。ただし、台風1号の発生が7月と遅く、沖縄地方に接近した台風の数は平年より1ヶ月遅れて9月がピークとなっていました。
海水温をみてみると、台風の影響を受けた9月を除く6月〜8月、10月〜12月で平年より海水温が高い状態が続いていました。台風には浅いところの温かい海水と深いところの冷たい海水をかき混ぜて浅い場所の海水温を下げる働きがありますが、2016年はそうはいかなかったようです。
その結果、離島を含む沖縄各地でサンゴの白化現象がみられ、キュリオス沖縄がツアーで利用している恩納村のフィールドでも白化したサンゴを多数確認できました。
その後、学会等で情報交換したところ、沖縄本島周辺でのサンゴの白化は局所的なもので、場所によっては健康なサンゴもしっかり残っていることがわかりました。
そしてニュースで最も話題になっていたのは石垣島と西表島の間にある石西礁湖と呼ばれる場所。こちらは2016年6月中頃から海水温が30℃を超える期間が約2ヶ月も続いたとのこと。2016年7月から8月にかけて行われた調査では、調査地点35か所において、海底を覆っているサンゴのうち、少しでも白化しているサンゴが占める割合の平均が89.6%となっていました。

上記の2016年7月・8月に行われた調査結果を見てみると、場所によってはほとんどのサンゴが「全体が白化している」状態(白色)であったり、逆に半数以上が「白化していない」状態(緑色)だったりと違いはあるものの、全体として一部でも白化したサンゴが大多数を占めているのがわかります。
その後、2回に渡って追跡調査が行われ、白化したサンゴの様子を追っています。その結果、2016年11月・12月の調査結果では調査地点全35地点において平均して70.1%のサンゴが死亡していたことがわかりました。





その他、石垣島や宮古島で起こった2016年サンゴの白化について、観光事業者の皆さんが情報発信をしています。パッと見た感じですごくきれいに見える白化したサンゴの写真の数々。現場の方々の複雑な心境が伝わってきます。

2016年も白化が観察された恩納村のポイントでは、2017年8月にリーフ内で多数の白化群体を確認しました。他の地点の情報はまだ把握できていませんが、NOAA(National Ocean and Atmosphere Administration, アメリカの国立海洋大気庁)が出しているサンゴの白化注意報では、9月現在でAlert Level 2となっており、サンゴの死亡が予想されるレベルとなっています。
9月16日の時点でも沖縄近海はAlert Level 2となっている。引用:Daily 5km Satellite Coral Bleaching Heat Stress Monitoring, 2017年9月16日
まだ全体の情報がまとまっていないので2017年がどういう状況なのかは不明です。昨年と同様に台風が少なく、深いところにある冷たい海水と表層の温かい海水が撹拌されず、水温が高い状態が続いているようです。
暑かった…7月の沖縄 海水温が過去最高 風弱く日射が多い|沖縄タイムス, 2017年8月2日

ここでようやく本題です。そもそもサンゴが白化するとき、サンゴに何が起こっているのでしょうか?
サンゴはクラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物の仲間で、炭酸カルシウムでできた白い骨格を作るのが特徴です。そしてもう一つの特徴として、サンゴの体の中には「褐虫藻(かっちゅうそう)」と呼ばれる小さな藻類が暮らしており、サンゴの体内で光合成をしています。
褐虫藻は名前のとおり褐色をしているため、多くのサンゴは茶色っぽい色をしています。この褐虫藻は、光合成をして作った栄養分をサンゴに渡し、サンゴも日光の当たる場所や光合成に必要な成分を褐虫藻に提供しています。このように、サンゴと褐虫藻は共生関係を築いています。
ちなみに褐虫藻がサンゴの体内に共生していることを最初に発見したのは、日本学術振興会が1934年にパラオに開設した「パラオ熱帯生物研究所」で研究を行っていた川口四郎博士です。1944年にその研究成果を報告しています。
日本人なら知っておきたい、日本人研究者のパラオでの活躍 ~パラオ熱帯生物研究所~|Ocean+α
サンゴの白化現象は、この褐虫藻がサンゴに消化されたり、体の外に吐き出されたりすることでサンゴの体内から失われ、サンゴの白い骨格が透けて白く見える現象です。
サンゴが白化する原因としては、強い光、高水温、低水温、低塩分濃度などのストレスが知られています。これらのストレスが褐虫藻が行う光合成反応に影響することで、活性酸素が発生します。活性酸素は、DNAやタンパク質にダメージを与えるやっかいな物質です。これがサンゴの細胞内で様々な障害を引き起こすため、サンゴと褐虫藻の共生関係が崩れると考えられています。

近年では褐虫藻がサンゴの体外に放出されるだけでなく、褐虫藻自体が色素を失って透明になったり、小さく縮小したりするなどの細胞異常を経て死んでしまい、白化してしまうこともわかってきました。
また、高水温下でのバクテリアの感染によりサンゴの白化が進むことも最新の研究で報告されています。傷ついたサンゴはバクテリアに感染しやすく、高水温で白化しやすいという実験結果が示されていました。海水浴客による踏みつけでサンゴが傷つくと白化を促進してしまう可能性も考えられますね。

勘違いされることも多いですが、白化したばかりのサンゴはまだ死んでいません。白化したサンゴに近づいて観察してみると、褐虫藻を失って透明になった小さなイソギンチャクのような形をしたサンゴのポリプがまだ生きているのがわかります。
そのため、例え白化したとしても環境条件が改善されればサンゴ体内で再び褐虫藻が増殖し、色を取り戻すことがあります。軽度な白化であれば毎年夏の時期に見かけるため、白化すること自体は珍しい現象ではありません。


それでは環境が改善されなかった場合、サンゴはどうなってしまうのでしょうか?
白化後もストレスに晒され続けると、白化したサンゴはそのまま死んでしまいます。体内に共生していた褐虫藻がいなくなり、栄養分を分けてもらえなくなったサンゴは、体内に貯蔵していた脂肪を分解して必要なエネルギーを補います。
そのため、白化して弱ったサンゴは貯蔵している脂肪の量が劇的に減ることが報告されています。そして、環境が改善されるより先に貯蔵した脂質が尽きてしまうと、先の石西礁湖の写真でもお見せしたように死んでしまうのです。死亡したサンゴは藻類に覆われ、下の写真のような姿になってしまいます。


こうなってしまうと景観が悪化するだけでなく、生息する生き物にも影響がでます。1998年に起きた大規模なサンゴの白化現象の後、サンゴをエサにするテングカワハギやチョウチョウウオの仲間がいなくなってしまったという報告があります。昨年の大規模白化により、もしかしたら場所によっては生息する生物の種類が減っている可能性もあります。
昨年起こったような広範囲の白化現象で死滅したサンゴが回復するのには、数十年かかると言われていますが、過去の事例をみるとサンゴの種類によっては生息数が回復せずにその場所からいなくなってしまう場合もあるようです。

サンゴの白化で変わっていく環境を短期間で劇的に改善することはほぼ不可能です。しかし、小さなことでもできることはあります。例えば、サンゴのストレスの原因を減らすために、農場から赤土が流れないようにしたり、海に流れ出る生活排水を減らしたり、サンゴにやさしい日焼け止めを使ったりと身の回りで始められることもあります。
また、そもそもサンゴがどういう生き物なのか、サンゴ礁がどういった環境なのかを知ることも重要です。図鑑以外にもサンゴやサンゴ礁の生き物を題材にした書籍がいくつかあります。そういった本を読んでみたり、実際にサンゴ礁の海へ足を運んだりするのも良いでしょう。
最近だとサンゴマップという一般市民が観察したサンゴの状態や生息情報を投稿できるWebコンテンツもあります。沖縄旅行の際や休日に海へ遊びに行った際に観察したサンゴの情報を投稿するのもいいかもしれません。これらの投稿情報を研究者がデータとしてサンゴ研究に活用もしていますので、サンゴ研究者を応援することにもつながりますね。
沖縄の海で起こっていることを紹介しましたがいかがだったでしょうか。沖縄の夏のピークは過ぎましたが、2017年の夏をサンゴ礁の海がどう乗り切ったのか、その結果がまとまるのはこれからです。2017年のサンゴ礁がどうなるのか、そしてこれから先の未来のサンゴ礁がどうなっていくのか、注目したいと思います。
★生き物を探したり観察したり、生態系や環境について学んだりするツアーを行っております。
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沖縄も急に秋、というか冬っぽくなってまいりました。
さて、季節が移り変わればフィールドの様子も変わる…ということで、今月ここで予定しているモニターツアーの下見を兼ねて、那覇市内のフィールドに出かけてきました。
とても良い天気。ここ数日少し冷え込んできてましたが、かなりの陽気です。

フクマンギの葉。
フクマンギは葉の出方がちょっと変わっていて、枝の同じところから何枚も葉が出るように見えます。それも同時に出るのではなく、葉の脇から次々に出てくる感じです。
これは実は、枝の先にとても短い枝が出ていて、そこに葉が密について(互生)いるんです。
クサギが花盛りでした。
クサギの花は雄性先熟「ゆうせいせんじゅく」と言って、はじめに雄しべが成熟し、雄しべがしおれた後にめしべが受粉できるようになります。この仕組みで自家受粉(つまり近親交配)してしまうのを防いでいます。
今回はたくさん実もつけていました。
シマニシキソウと、
その花序。
シマニシキソウは近代になってから熱帯アメリカから入ってきた移入種、とされることが多いですが、少なくとも沖縄や小笠原にはかなり昔から分布していて、もしかすると在来種であった可能性もあるそうです。
オオジョロウグモのひときわ大きな個体が網を張っていました。
一番前の脚の付け根あたりにイソウロウグモの仲間が見えます。イソウロウグモの仲間は大型のクモの網に住みつき、網の主が相手にしない小さな獲物を食べて暮らしています。
タカナタマメの花も見頃でした。
葉はこんな感じの三出葉。蔓はわりと硬くて、日当たりの良い場所の樹にからみつきます。
オオイタビは、まだちょっと若い実(花嚢)がついていました。
断面を切ってみたところ。
内側の赤いのが雌花で、その左の白いのが雄花です。
同じ仲間のガジュマルやアコウは雌雄同株で、一つの花嚢の中に雄花と雌花がつきます。これに対して、オオイタビやイヌビワは雌雄異株で、雄株の樹の花嚢には雄花と雌花の両方、雌株の樹の花嚢には雌花のみがつきます。つまり上の写真は雄株。
秋の花、ツルボが咲いていました。ツルボはキジカクシ科の植物で、北海道〜沖縄とたいへん広い地域に分布しています。
キキョウランの花。ランの名がついていますが、ラン科ではなくキスゲ亜科というグループの植物です。
ツルボやキキョウラン、ヤブランなどは少し古い図鑑だと「ユリ科」になっていますが、DNAを利用した研究で植物の分類の大掛かりな変更があり(APG分類体系)、それにともなってユリ科から外されています。
アカシア属の一種。幹は写真のような逆棘だらけ。
葉はギンネムなどに比べて明らかに細かいです。
ここでは大量に繁殖していますが、他の場所であまり見ないので、もしかすると移入種なのかもしれません。
ナナホシキンカメムシ。
ほぼ年中見られますが、今回は本当に多かったです。

ちょっと場所を移動して、
イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)の花。
花は穂についていて、咲く前と咲いている時は横向きですが、咲き終わると下を向きます。そのまま下向きの棘のある果実となり、うまく通りかかった動物の体に引っかかって運ばれるようになっています。
こんな風に茎の節が膨らんでいるのをイノシシの膝に見立てて「猪子槌」の名がついています。
ジュズサンゴの実。
こちらは花。
実は鮮やかな色で目立ちますが、南アメリカ原産の外来種です。ものすごく繁殖力が強いので、あちこちで広がってしまっています。
サツマサンキライの実。花・実は放射状に集まってつきます。
バクチノキの花。微小な花がたくさん集まってついています。
拡大するとこんな感じ。
バクチノキの木肌。幹から樹皮が剥がれる様子を博打に負けて身ぐるみ剥がされた人の見立てて、「バクチノキ」の名がついたと考えられています。
アサヒカズラ(ニトベカズラ)。美しい花ですが、こちらもメキシコ原産の外来植物です。蜜が多いのか、訪花昆虫がたくさん来ます。
ニトベカズラの葉にいたアカギカメムシ。
ナナホシキンカメムシと同様キンカメムシ科のカメムシで、体の下面の方はメタリックな緑で彩られています。
アカギの実がたわわに実っていました。
葉っぱの形だけ見るとショウベンノキと少し紛らわしいですが、実を見ればまず間違えません。
沖縄在来のヤシ、クロツグ。
このフィールドにはやたらたくさん生えています。というより、それが沖縄の南部の森の本来の姿だったのかもしれません。
道を曲がって、
ガジュマルとアカギの巨木。
こういう大きな樹がたくさんあって雰囲気が素晴らしいのも、このフィールドの良いところです。
こちらの根を長く伸ばしているのはアコウの樹。
岩に貼り付いて育っていたガジュマル…が剥がれたものです。少しずつ剥がれていっている気がするのは気のせいだろうか。
石灰岩の崖の上の植生。ホウビカンジュ、シマタニワタリ、ガジュマル、クロツグなど。
もう一種の在来ヤシ「ビロウ」(ビンロウ、クバとも)。
ショウベンノキの実はオレンジ色に色づいていました。
ハラビロカマキリの幼虫。
ハラビロカマキリは少年時代、関東のニュータウンに住んでいた頃は憧れの昆虫でしたが、沖縄では最も普通に見られるカマキリです。
そんなこんなで、ほぼ半日那覇のフィールドを楽しんできました。この時期は暑すぎないし、昆虫も多いし、散策がとても捗ります。
今日は朝から第8回モニタツアー「博士と行く、ホロホローの森 ~散歩道が10倍楽しくなる植物と地形のフシギ~」でした。平日開催ということで参加者が集まるか心配でしたが、5日前には受付けを締切るほどお問い合せをいただきました。感謝!
そしていよいよ当日。





遊歩道に入ってすぐはこんな感じ。ハマイヌビワ、ガジュマルが頭上を覆い、ノアサガオ、アマチャヅル、ミツバビンボウカズラなどのつる植物からなるマント群落が隙間を埋めてくれます。マント群落は陽射しを遮り、森の中が乾燥するのを防いでくれます。












葉の形はヤブガラシのほうがギザギザ(鋸歯といいます)が明瞭。葉のつけ根をみるとアマチャヅルは一カ所から生えている感じだけどヤブガラシは少し葉柄が長くなっている。あとはヤブガラシのほうは少し葉柄に赤味がかっていたり。皆さんよく気づきます。


じっくり2時間ちょいかけて無事に出口へ到着。皆さんお疲れ様でした!

まとめをして、アンケートを記入してもらい、解散。終了後も質問がいくつかでて盛り上がりました。やんばるでは見れない沖縄南部特有の自然を楽しんでいただけたようです。参加者の皆さまからもいろいろとお話を聴くことができて、私たちにとっても学びのある時間となりました。今回はご参加いただきありがとうございました。次回もぜひ!
こちらのコースは近々正規のツアーコースに追加しますのでお楽しみに!
<お知らせ>
今回のモニターツアーにご同行いただいた八重瀬町役場 観光振興課さまよりお知らせがありました。10月30日に今回と同じ場所(具志頭遊歩道)で「まち歩き」イベントを実施するとのこと。地元の方々がガイドを行うということで、私たちでは話せない地元地域密着の歴史・文化・自然のお話が聞けるかと思います。よろしければこちらもぜひご参加ください。
<お知らせ2>
今回のモニターツアーで使用した具志頭遊歩道を活用したツアーコースを正式にラインナップに追加しました!ツアーのお申込みを受付けておりますので沖縄へご旅行の際はぜひご利用ください。もう少し涼しくなってくるとより快適に散策できるかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
http://curiousokinawa.com/nanbuforest.html
(仲栄真)